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猫がふえる #001
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猫を撮るのは難しい。
そもそも猫がいなければ始まらない。
そして、必ずしも遭遇するとは限らない。
半日中歩き回ったとしてもボウズである事はざらにある。かといって猫カフェなどは性に合わないし、ひとところに通うのもこちらが筋金入りの飽き性なので無理な相談だ。
故に期待しないで歩くのが精神衛生上よろしい。
運良くご対面しても、写真的によいシチュエーションである事は限られる。
よしんば良い状況に際会しても、先方は身体能力が高く、気まぐれで有名でもある。あっさり踵を返し袖にされる事もある。
不意に訪れたせっかくのチャンスをこちらが興奮し過ぎて、もしくは準備不足のミス(なぜなら期待していないから)で逃す場合も一度や二度ではない……
そのようなやっと到来した好機では、つとめて呼吸を整えその場の流れに身をまかせるしかない。決して流れには逆らわない。ましてや猫を驚かせるような事があってはいけない。
そして静かに、いや、耳障りかもしれないがシャッターボタンを押す。
こう書いているとなんとも骨の折れることだと思うが、それでも撮るのを続けられているのはやっぱり猫が好きだからであるだろう。
そうやって猫(写真)が増えていくのであった。
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