いらは。

イスクラ産業MRの伊良波です。研究会会員の獣医師さん向けに記事を書いています。

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最近の記事

『麻黄湯にはなぜ芍薬が入っていない?』【公式LINE夏期コラム編】

8月にお届けした公式LINE夏期コラムをご紹介しております。 『麻黄湯にはなぜ芍薬が入っていない?』 夏期コラム最終回の4回目は、前回の入門講座で韓笑先生がお話されていたカゼの分類と麻黄湯のお話をします。「カゼには葛根湯」とよく言われますが、これは🟦青いカゼ。風寒タイプのゾクゾクするカゼの初期に体を温め発汗させて邪を追い出す生薬構成になっています。 それとは逆に喉の痛みや腫れ、発熱が強い時は🟥赤いカゼ。風熱タイプのカゼです。こちらに使われるのは銀翹散など熱を冷まし炎症を抑え

    • 『出血の冷えと熱の判断』     【公式LINE夏期コラム編】

      8月にお届けした公式LINE夏期コラムをご紹介しております。 『出血の冷えと熱の判断』先日、先生からのご相談で内出血や血尿などの出血傾向がみられる猫ちゃんの症例がありました。もちろん、他の症状や血液検査の値から西洋医学的な診断も行っていきますが、中医学では出血がある場合寒熱虚実によって原因が異なるため、四診を使って鑑別していきます。 下記の情報からこの猫ちゃんの寒熱はどちらだと思いますか? (アンケート機能で回答できるようにしてみました。) また、アンケートの回答欄には入

      • 『フードを問う』         【公式LINE夏期コラム編】

        8月にお届けした公式LINE夏期コラムをご紹介しております。 『フードを問う』人の問診では「食を問う」は必須項目ですが、動物診療では意外と見落としがちです。 特に慢性疾患で症状の改善が見られない子や、脾気虚で虚弱体質の子などはフードの確認をするとランクの低いものを与えられていることが多いです。 ペットフードは栄養バランスがきちんと考えられているといっても、使われている原料はメーカーによってもマチマチ。今はフードのまとめなどもネットに出ていますので、信用できるものを見つけ

        • 『漢方で効果が出ないもう一つの理由』【公式LINE夏期コラム編】

          ご無沙汰しております。 長らく、コラムをお休みしておりました。 実は、私の公式LINEアカウントで500字以内のショートコラムを8月の毎週水曜日に夏期コラムと題して全4回でお届けしておりました。 (不定期ではございますが、今後もミニコラムをLINE配信していく予定ですので、ご登録希望の先生はご連絡ください。担当以外の先生もご登録いただけます) 今回は、夏期コラムをこちらでご紹介させていただきます。 『漢方で効果が出ないもう一つの理由』漢方で効果が出ない大きな理由は下記の

        『麻黄湯にはなぜ芍薬が入っていない?』【公式LINE夏期コラム編】

        • 『出血の冷えと熱の判断』     【公式LINE夏期コラム編】

        • 『フードを問う』         【公式LINE夏期コラム編】

        • 『漢方で効果が出ないもう一つの理由』【公式LINE夏期コラム編】

          清熱 VS 滋陰

          前回、皮膚の記事を書いた際、師匠から言われた一言に、いらは。は深く傷つきました。 「獣医師の先生は、こういう情報を必要としてるんだよ。いらは。がどうしたとかの(どうでもいい)情報じゃーなくてさ。」と、、、 そうなのでしょうか!? 先生ーーー!!! いらは。は先生の優しさに甘えて、己が見えていなかったのかもしれません。。 前のめりないらは。ではなく、少し後ろのめりになってみようと思います。 今日は、処方をまちがえやすい清熱と滋陰の見極めポイントをお伝えしようと思います

          清熱 VS 滋陰

          皮膚の治療プラン~実践編Part2~

          前回までのお話は、赤み・痒みの治療プランについてお伝えいたしました。 今回は、飼主さまが一番手抜きしてしまいがちな最終段階「美肌ケア」です。 正直に申し上げますと、いらは。も最終段階の治療には手を抜きます。 もちろん、自分自身のです。症状があるうちは頑張りますが、症状が緩和してくると薬もフェードアウトしてしまいます。 そう、だから、だ・か・ら、同じ症状を繰り返すんです。 いったいなぜか、、 いらは。が面倒くさがりだからではありません。 いらは。がテキトーな性格だから

          皮膚の治療プラン~実践編Part2~

          皮膚の治療プラン~実践編~

          いらは。の家の近くの緑道(お散歩するワンコが多いので、勝手にワンワンストリートと命名しております。)の桜が満開になりました。そして、いらは。の花粉症も満開です。目の痒みと鼻水、くしゃみのみならず、今年は咳まで出てきました。 「おいおい、この時期の咳はヤバいじゃぁ~ないか(←ジョジョ風で読み上げて下さい。お願いします。)」 マスクをしていても、咳をすると白い目で見られる世知辛い世の中です。 いらは。のくしゃみはおやじクションなので、いったい何色の目でみられてしまうのでしょう

          皮膚の治療プラン~実践編~

          皮膚疾患の治療プラン

          漢方治療で一番難しいことってなんだと思いますか? 私は自分と同じ基準で治療プランを相手(患者さん)に理解してもらうことが一番難しいと思っています。 一番理想的なのは、患者さん(飼い主さん)と「ランナーと伴走者のような関係」が作れることです。 動物病院へいらっしゃる飼い主さまは、勉強されて知識がある方もいらっしゃると思いますが、ほとんどの方が治療のプロではありません。 一方、先生は治療のプロです。両者の共通するゴールはペットが健康に過ごせること。 一緒にゴールを目指すた

          皮膚疾患の治療プラン

          皮膚疾患のきっかけを考えた

          こんにちは。いらは。です。 突然ですが、いはら。は秋が一番好きです。 一番苦手なのが夏(気持ちの中では好きですが体がついていけません)。 春が来ると、当たり前ですが次に苦手な夏が来てしまうので、春はそれほど、、と思っていました。 ですが!! 先日、春らしい陽気にウキウキしている自分に気付いてしまったのです。いらは。によるいらは。に対する裏切りでした。。 でも、暖かくなってきたからといっていきなり薄着になるのは禁物。 この時期は腠理が開き寒邪が入ってきやすいからです。でも、

          皮膚疾患のきっかけを考えた

          皮膚疾患のきっかけを考える

          皮膚疾患には、急性と慢性があります。 いらは。は過去に3度酷い皮膚疾患を起こしたことがあります。 全て急性です。一つは薬疹ですが、あとの2つは原因不明の感染症疑いと原因不明のアレルギー疑いです。 薬疹以外は病院では原因不明と言われましたが、3つの皮膚疾患で自分で分かっている共通点は、体力の低下やストレスが強く掛かっていたタイミングだったということ。 薬疹の時は、20代で体力はありましたが体調を崩した後の病み上がりに病院から貰ったロキソニンを服用し発症。 2回目は、仕事

          皮膚疾患のきっかけを考える

          水分代謝の3つの臓〜おしっこ工場

          世の中は3月に入りました。 そして、いらは。はすっかり油断しておりました、、。 そう!花粉たちがもうスタンバイしていたということを! いらは。の花粉症デビューは19歳の頃だったと思います。 かなり大胆な華々しいデビューだったと記憶しております。 マイティシューボックスを学校に持参しておりました。 ですが、イタリアに居た数年間は花粉症とは無縁でした。 (イタリアにはオリーブの花粉症の人がいます。笑) もしかして、治ったのかも!と思ったのはぬか喜びで日本に戻ってきたら、

          水分代謝の3つの臓〜おしっこ工場

          四診のとり方~問診Part2~

          こんにちは!いらは。です。 今日はめずらしく、挨拶からスタートです。 最近、いらは。はちょっと嬉しいです。 え?なぜかって? うふ♡ じつは、いらは。のLINEに登録してくだる先生が少し増えました。 しつこく、「LINE登録いかがですか~、えー、いかがっすか~?」とメールを送っていましたら、心優しい先生がポチしてくださいました。 いらは。は嬉しくて泣きました。ありがとうございます! いつも記事を読んでくださったり、noteのフォローやキスをくださったり、LINEでつ

          四診のとり方~問診Part2~

          四診のとり方~問診~

          先日、いらは。がテレビをみていると「伝説のコンサート“山口百恵 1980.10.5 日本武道館”」という番組が突然はじまりました。 山口百恵さんは私の世代ではありませんが、若さに似合わない落ち着きっぷりと、媚びてない立ち振舞が見事で素敵な女性だと思います。 山口百恵のラストライブというと、私がギリギリ生まれる前なので観たことはありませんが、白いマイクをステージに置いて去る名シーンは知っているのですよ。なぜか? 小学生の頃、ちびまる子ちゃんの漫画で読んだから。 山口百恵の大

          四診のとり方~問診~

          四診のとり方~聞診と切診~

          前回、望診についてお話させていただきました。 この一週間で、先生の望診力がみるみるパワーアップしたことと思います。 いらは。も先日、家でこっそり生バウムクーヘンを食べました。 ロー◯ンで売っているやつです。最近のいらは。のお気に入りです。 独り占めです。こっそり内緒です。 でも、なぜかバレました。「いらは。バウムクーヘン食べたでしょ。」って。。 スパイなのかと驚きました。 なんでバレたかというと、 いらは。の口に生バウムクーヘンの食べかすが付いていたからでした。 さす

          四診のとり方~聞診と切診~

          四診のとり方〜望診〜

          今日はいらは。は真面目に記事を書きます。 いつも真面目に書いてますが、さらに真面目です。 今回は、四診のとり方についてです。 マンツーマンで講座をさせていただいている先生には詳しくお話させていただいてますが、それ以外の先生にはなかなかお伝えする機会がなかったのでこの機会にすこしでも先生の診療にお役立ていただけると嬉しいです。 今日はサクサクすすめます。 まず、こちら診療の流れです↓ ①主訴をききます。 飼い主さまが来院された理由ですね。 次に、望診と聞診、切診を行

          四診のとり方〜望診〜

          気を読む

          こんにちは、いらは。です。 どうですか、今回のタイトル。「気を読む。」ですって!W 前回は気を下げるでしたね。。 「最近、いらは。はこんな内容ばっかりだな」なんて思われているかもってヒヤヒヤしてます。 なんか、胡散臭くなってきましたね。 怪しくなってきましたね。 え?宗教じみてる? そうかもしれません、、 でも、大切なことなんです。 この胡散臭さ、怪しさの壁を乗り越えていただくと、見えなかったものが見えるようになってくるのが中医学の理でth!! いらは。は、動物も大

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