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グッとくる歌詞6選

12月29日、TBSで放送された『この歌詞が刺さったグッとフレーズ』を観た。
心に響いた「歌詞」に注目しその魅力を語っていくという番組。
曲の歌詞だけに注目したうえで「良いよね」と判断する機会は意外とない気がした。

そこで、今回私が印象に残っている歌詞を改めて考えてみたので紹介します。

『国語』/ハンバートハンバート

みんながフツーに使っている
そのコトバの意味がわからない
ねえ、マニフェストって?
ねえ、プライオリティって?
騙すときにだけ使うなよ
わからないくせに使うなよ
テメーの都合で使うなよ

刺さった歌詞、と言われてパッと思い浮かんだのがこれ。

初めて聴いたとき、歌詞の辛辣さとメロディーの陽気さのギャップに衝撃を受けた。風刺たっぷりの歌詞をテンポよく楽しそうなメロディーで歌うのがまたハンバートハンバートらしいというか。鋭い言葉を鋭く言うよりも、優しい雰囲気をまとって言った方が相手の心に残りやすいのかもしれない。

自分もきちんと意味が分からないまま雰囲気で単語を発することがあるので、「わからないくせに使うなよ」とハンバートハンバートのふたりが歌うのを聴くと「アッすみません…」と反省してしまう。
先日は「言うに事欠いて」の意味と使い方を調べたけど、これ意味を知れば知るほど使い方が難しい言葉だと思うんだがどうでしょう。

『エクレア』/岡崎体育

今でも誰かに憧れてる 敷布団の上真似してる
想像上のステージと想像上のオーディエンス
やれるとこまでやろう

友達ん家のガンプラってなんかちょっとカッコ良く見える
それとおんなじさ 人のものはなんでも良く見える
魂を込めれば 魂を込めれば ちょっとくらいはカッコ良く見える

冒頭の『グッとフレーズ』にも出演していたアーティスト・岡崎体育の『エクレア』という曲。

26歳になった今でも、布団の上で誰かの真似をして歌ったり踊ったりしている自分。岡崎体育って私の生活覗いてんのか?ってくらい共感。

私はガンプラ持ってないけど、友達がビーズで作ったブレスレットがやけに輝いて見えたり、家に飾られた細かいオプションまで集めてあるシルバニアファミリーを見て「こんなんあったの?」と感じたりしたあのころ。誰もが心の中に抱えている思い出だ。

「友達ん家のガンプラ」と表現するあたりがぐおお〜わかってるねぇ〜と平成生まれのオタク心、さらに幼心をくすぐる。

『青春病』/藤井風

野ざらしにされた場所でただ漂う獣に
心奪われたことなど一度たりと無いのに

青春のきらめきの中に
永遠の光を見ないで
いつの日か粉になって散るだけ
青春の儚さを

「青春のきらめきの中に永遠の光を見ないで」
このフレーズは自分の青春期を良かったと思っている人、逆に自分の青春期は最悪だと思っている人、両方に刺さる。

先日この曲をカラオケで歌っているとき、歌詞に没入しすぎてこのラスサビで泣いた。
自分のこれからの人生、あのころと同じくらい輝ける瞬間なんて来るんだろうか。世間のことを何も知らなかったが故に、出会う楽しみ悲しみすべてが新鮮で、その度に心が大きく揺れ動いていた。そんなふうに心に強く感じられる瞬間が、この先あるのかしら。そんな思いと歌詞が重なって気付けば涙が出ていた。

いわゆる大人といわれる年齢になってから漠然と抱えていた不安が表現されている。青春まっただ中でないからこそ響く、青春の歌詞もあるんだなぁ。


最近ハマっているSnowManからも選出しとこう。

『僕に大切にされてね。』/SnowMan

真夜中の2時、
君を抱き寄せた、この関係をどうよぶつもり?

ここに来て恋愛の曲。アイドルの歌うラブソングって、だいたい君に出会えてハッピー!!とか、片思いで君が好きすぎて苦しい〜みたいなパターンばかりだと思ってた(偏見)。

でもSnowManのこの曲は違う。
深夜2時までふたりで電気の消えた部屋にいて、恋バナもして、ともすれば抱き寄せ合えるような、まぁいわゆる大人のモゴモゴした関係で、それを「どうよぶつもり?」って。
正直、「うわ、アイドルこんなこと言うんや(曲で)」と衝撃だった。

この曲はSnowManの阿部亮平くんが考えた「エロティックな大人の魅力、SnowMan!」というグループのキャッチフレーズが確かに合っている。セクシーだけどいやらしくない、大人でしっとりした音楽を生み出し続けるSnowManが歌うと心にズキュゥゥゥンと来る歌詞だ。

一方でこんな真っ直ぐな曲もある。

『ナミダの海を越えて行け』/SnowMan

帰り道の暗闇 遠くで誰か笑ってる
誰もいない街 朝を待つほどに長い夜だ
テールライトの灯り 最終便が走り去ってく
見送る事に 気付けば慣れていた

ファンの中でも「エモい」と評判の高い、SnowManの代表曲のひとつ『ナミダの海を越えて行け』。

CDデビューしたジャニーズの中でも、ジュニアだった下積み時代が長いメンバーの多いSnowManと重なるフレーズ。
ジュニアでバックダンサーをしていた際、同期や後輩グループのメジャーデビューが発表された場に何度も居合わせ、その度に悔しい思いをしてきたというSnowMan。
「見送る事に気付けば慣れていた」。このフレーズを彼らの苦労人エピソードと重ねずにはいられない。何度も人に追い越され、その後ろ姿を見送り続けてきた彼らが歌うからこそ響く。

SnowManは隣に寄り添ってくれるタイプのアイドルだと思っている。その最たる例がこの曲。ただ一方的な応援ソングじゃない。ファンと一緒に、隣を歩いていくための決意の曲なんだよおおおおおおおおお!

以上が私のグッとくるフレーズでした。


PS.サビ以上にBメロやラスサビ前の歌詞に心打たれるお年頃。

日々の思うことを綴ります。エッセイ大好き&多めです!