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心のこもった仕事しかしたくない

心のこもった仕事しかしたくない。

日頃からそう思ってるんだけど、
今日は一段と強く思ったから書いておく。

綺麗事を言っているわけじゃない。
心のこもっていない仕事は巡り巡ってムダが多いって気付いたから。
ムダな事をやっていられるほどわたしの人生に余裕はない。

心のこもった仕事をしていそうな企業を数えてみた。
独断と偏見で。
このIT業界には数えるほどしかない気がする。
本当か?でも…うん、少ない気がする。数というより割合が。

ふと、幼い頃お世話になった保育士さんが頭に浮かんだ。
恐かったけど、優しくて大好きだった。
あぁ。絶対に心のこもった仕事をしていた人達だ。

急に悲しくなった

わたしはプログラマーなので、この業界の儲け話をよく耳にする。この業界にはお金持ちがゴロゴロいる。
かたや保育業界は社会問題になるほど待遇が悪いって聞く。

心をこめたかどうかは、利益とも相関があるって確信している。
「プログラマーなんて機械と会話するだけだし、心なんて使いどころ無いだろう」とか思われがちだけど、全然違う。
まぁ分野にもよるんだろうけど、わたしはアプリ開発をやってきたから、つまるところ人間が使うものを作ってきた。
そこには、心の使いどころがたくさんある。

心のこめ所 in プログラミング

便利な機能を実装することは、そのアプリの価値の中核なので誰でも重視してやる。

心の使いどころはその後だ。わたしは使い心地やわかりやすさにこだわる。
UXってやつだ。
使いやすいように、メモリを節約できるように、余計な通信をしないように、そしてどうやったらそれが実現できるか考えながら開発する。
なるべく使う人の身になって想像しながら。
でもそんなもんには予算がつかない場合も多い。

わたしはUXは主要機能と同じくらい重要で、時間もお金も主要機能と同じくらいかけてちょうどいいと思っている。

単純な話、どんなに便利だって使い方がわかりづらくて使いにくかったら誰も使わないだろうって事。
で、売上も悪くなる。

機能は少なくても使い心地抜群のアプリがあったとして、それだって良いアプリだと思うのだ。

使う人の立場に立って、本当に役に立つアプリを作りたい。その意識で作ったかどうかは利益につながるはずだ。開発者が心をこめるってそういうこと。

わたしの運が悪いのか、この業界ではただただ利益を追求するような人に多く出会う。
利益を追求すること自体は悪いことじゃない。
わたしだってお金はほしい。
でも驚いたのはそれだけだってこと。
いや、厳密に言うとたぶん「お金だけ」ってわけじゃないんだろうけど、保育士で言う”子供を育てる”みたいな収入とは別の意義を感じながら求めながら仕事をしている人は少ない。それができにくい職業であることは間違いないのだが。

それでいいのか?

保育士であろうとプログラマーであろうと、
心を込めたという価値は絶対に誰かの利益として存在している。
それなのにそれが心を使った本人の対価にならないなんて、こんなに悲しくて悔しいことが…
当たり前なんだって、なぜか今諦めがついた気がした。

いや、いつか巡り巡って心を込めた人のいい未来につながるのかもしれないけど、今返って来てほしいというわたしの希望は叶わないんだ。明日死んだら返ってこない心の欠片がわたしの書いたコードに点在していて「気づいてよ~」と僅かな光を放っているが、お客様の視界の隅に追いやられている。それでもわたしは今日も明日も心をこめて仕事をするよ。

こんな事を考えて、帰りの電車で涙が出てくるんだから、今日はホルモンバランスでも乱れているのだろう。

わたしはアプリで人も世界も救えるって本気で思ってるし、
人も世界も救いたいって本気で思ってるくらいにバカだ。

同じようなバカに出会いたいって強く強く思う。
バカばっかりと一緒に仕事がしたい。
心のこもった仕事しかしたくないバカばっかりだったら心の対価なんてなくても平等だ。

バカな人、全然見かけないんだけど。
探したらいるのかな。
どうやったら探せるのかな。
そもそもいるのかな。

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