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#65 「許す」という行為は相手のためではない【一笑門 マガジン】

どうも、伊志嶺海です。

このマガジンでは、毎朝配信しているPodcastプログラム「伊志嶺海【一笑門 RADIO】」の内容を発信しております。

※喉のコンディションが芳しくなく、Podcastはお休みです。

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おはようございます。伊志嶺海です。

関東を中心にイベントMC・プランナーをしています。
ここでは、人生に役立つ"いっしょうもん"の小話を発信しています。

今日は「許す」という行為についてのお話です。

僕今イギリス出身のポッドキャスターであるジェイ・シェティさんのご著書、「THINK LIKE A MONK 自分に集中する力」という本を読んでいます。

著者の方は元僧侶で、現在は僧侶として修行を重ねた中で学んだことを世界中に発信するインフルエンサーとしてご活躍されております。

仏教に関する話だし500ページ以上あって読みにくそうと思っていたのですが、実際読み始めると翻訳された文章のタッチも堅苦しくなく、内容も興味深いのでどんどん読めちゃいます。

今日は本書の中で、「許す」という行為について気づきがあったのでシェアしたいと思います。

本の前半の方に、ネガティブな感情とどう向き合うかという内容が書かれています。ネガティブな感情といえば悲しみ、憎しみ、嫉妬、僻み、不満など色々ありますが、中でも扱いにくいネガティブな感情が「怒り」だと言います。

人は生きていると様々な人やものに対して怒りの感情を抱きます。家族や友人、不運な出来事、時には自分自身に向けられる怒りもありますよね。

人は深く傷ついたときに、その反応として怒りの感情を覚えることが多いです。恋人の返信が遅いとか、同僚にデリカシーのないことを言われてしまったりしたときに、傷つくと同時に怒りを感じたことがある人もいらっしゃると思います。

怒りは自分を苦しめ悲しませるだけでなく、物事の判断を冷静にできなくなったり、周りの人を傷つけてしまったりする引き金となることもあり、非常にやっかいな感情です。

そんな怒りの感情とどうすれば上手に付き合うことができるのかというと、それが「許す」という行為なんですね。

他者と関わる際には、忍耐と寛容が大切です。普通、他人にあまりにも深く傷つけられたとき、「この人は絶対許さない!許せるわけがない!!」と思ってしまいますよね。

そんな人に目から鱗の考え方です。

「許す」という行為は、相手に対してというよりは、おもに自分の内面で行うものなのです。

場合によっては相手と直接コンタクトしないほうが良いこともありますし、その相手ともうコンタクトできないこともあると思います。ここで「もう会えない(会わない)から許さない」というのは良くないですね。

そういう事情は、「許す」ための妨げにはならないんです。なぜなら先述の通り、許すことは自分自身の内面でできることだからです。

許すための道筋がイメージできないとき、人は怒りの感情に振り回されます。そして復讐してやろうという気持ちさえ芽生えてくることもあります。ただここで冷静になって考えて頂きたいのは、たとえ復讐したとしても、仮に相手の頬に一発かましてやってしても、自分の傷は全く癒えないということです。

ましてや一発かましたところで相手にとっては痛くも痒くもなかった場合は、自分が余計に辛い思いをしてしまうだけです。

もし怒りの感情が芽生えたら、その感情と徹底的に向き合い、相手の何が嫌だったのか、何に原因があったのか、自分に落ち度はなかったか(大抵の場合はある)を分析し、最後は、「私は〇〇さんがしたXXXということを、許します」と唱えてみましょう。気持ちがものすごく楽になります。

お互いを許し合える関係というのは非常に大事です。とある実験で、68組の夫婦に対して「夫婦のどちらか一方が夫婦間のルールを破ったエピソード」を各夫婦8分間ずつ語ってもらい、その後夫婦別々でそのインタビューの録画を見せて血圧を測ります。

その結果、ルールを破られた側が配偶者を許している夫婦は、許していない夫婦に比べて、2人とも血圧が低かったそうです。お互いに許し合っているということは健康にもメリットがあるということです。

実際に怒りの感情に見舞われてしまうと、どうしても冷静になれなかったりしますよね。でももう大丈夫です。許すというのは相手ありきではなく、自分の中で相手を許してあげる寛容な心を意識するだけで誰にでもできるものです。

幸せな人生は、ネガティブな感情をコントロールことがポイントになります。ぜひ今回のお話を参考に頂ければと思います。

そして、ここ数日コロナウイルスであったこともありPodcastはお休みしておりましたが、明日からまた再開しようと思いますので、またお楽しみにして頂けますと幸いです。

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