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クリエイターのマネージメントについて | 「ノートにもならないメモ」

noteをご覧の皆様、新年会シーズンも一段落したと思いますがいかがお過ごしでしょうか?どうも株式会社EPOCHというクリエイティブの会社を経営している石澤と申します。

前回のnoteで今年はフットワークを軽く更新するという事を宣言したので、さっそく新年2発目のnoteを書こうと思います。前回のnoteはコチラ

今回は、久しぶりに弊社EPOCHについて書いてみようと思います。その中でも、いろんな会社さんに営業に行く際に聞かれる「クリエイターのマネージメント」について今回は書きたいと思います。

EPOCHのクリエイターマネージメントについて

現在、弊社では映像デイレクターやクリエイティブデイレクター、アートデイレクターを中心とした19名のクリエイターが所属しています。

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EPOCHの所属のクリエイターの特徴としては「企画を考えて、演出をする」という謂わば、デイレクションやプランニング領域を得意とするクリエイターを各ジャンルでマネージメントしています。
※EPOCHでは現在特に、クリエイティブデイレクターやプランナーでマネージメントをされたい方を探しています。

クリエイターの所属形態について

次にクリエイターの所属形態ですが、EPOCHでは「1年間ごとの契約更新を前提とした専属独占契約」を前提としています。
※一部、例外的な事情な部分も少数はありますが基本的にはこの方式です。

これをクライアントさんにお伝えする際はいつもわかりやすいように
「吉本興業さんとダウンタウンさんのような関係です」
とお伝えしていますw

また、所謂最近よくある「ギルド系組織」とは違い、基本的にはクリエイターさんに直接依頼が来る案件も含めて、全ての案件の打診・受注・納品までを、EPOCHがマネージャーを通して、責任をもって管理させてもらっています。 
※ギルドについてはブルーパドル佐藤ねじさんの下記の記事が参考になると思うので、是非ご覧ください。

EPOCHのマネージメントの特徴

ここではギルド方式や、他社さんとのマネージメントと比較した際の、EPOCHのマネージメントの特徴を書いていきたいと思います。EPOCHが大きくクリエイター提供しているものは下記の3点になります。

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その他の細かいケアは多数ありますが、こちらの3点がEPOCHのマネージメントのメインの特徴です。

 まず、1番大きい特徴としては「クリエイターが制作に集中できるようにするための環境づくり」です。これには「マネージャーという存在が不可欠」です。マネジャーの主な業務としては、「各種連絡」、「スケジュール管理」、「ギャラ交渉」、「請求対応」、「クリエイターのプレス活動及び対応」、「掲載許諾」などがありますが、それらの全てがクリエイターやクライアントとの「ディープなコミュニケーション」が鍵となり、それはマネージャーとクリエイターとクライアントの三者の深い信頼関係の上に成り立っています。

次の特徴としては「新規案件や新規クライアントと巡り合う機会の提供」です。これは弊社独自のネットワーク強化と弊社のクライアントである各プロダクションさんや代理店さんへの徹底したクリエイターのプレゼンと営業を実施することを大事にしています。まだまだこの部分は満足は出来ませんが、年々少しずつ良い形になってきたのかなと思っています。

また、最近では中国ブランチを作り、上海と北京で約60社近くのプロダクションにクレデンを行うことで、EPOCHのクリエイターに中国案件を年間10本程度は提供できるようになってきました。

何故クリエイターのマネジメントを始めたのか?

そもそも、何故マネージメントを始めたかというとそれは一言でいうと
「私自身がクリエイターになりたかったが、才能がなくなれなかったので、せめて自分を感動させてくれたクリエイションを作る人を支援したい」
という気持からでした。

実は私は、お恥ずかしながら一時期オンワード樫山という会社を辞めてデジタルハリウッドに入学して、本気で3DCGクリエイターを目指していた時期がありました。(今では完全な黒歴史です、) 
※より詳しい私のこじらした経歴はコチラ

しかし、CGソフトに向き合ったり、adobe系のソフトに向き合えば合うほど自分の才能のなささや思ったイメージを映像化できない自分に苦悩しましたし、産みの苦しみの地獄を肌で感じました。その中で、自身の制作過程においてはいくつもの素晴らしいクリエイションをしているクリエイターを参考にしていたのですが、いつからか作るより、その人たちの作品を見ることが好きになっている自分に気づきました。

そして、その映像クリエイター好きがこうじて、「映像作家100人」という書籍の編集のお手伝いをさせていただくようになった頃から、私はある想いに駆られるになったのです。

この書籍をお手伝いすることになってから僕は、沢山のクリエイターと彼らが心血注いだ「傑作」といえるクリエイションを沢山見てきました。しかし、「傑作」が必ずしも再生回数と比例しているわけではない場合も多く、話題にならず、そのクリエイター自身も世に知られず埋もれてしまうのを目の当たりにしてモヤモヤした気持ちをいだいていました。

そして、ちょうどその時にヘンリー・ダガーという芸術家の存在を友人から聞き知りました。

ヘンリー・ダガーはシカゴで生まれ育った芸術家で精神病を患って生涯をほとんど他人との関係を遮断し、人知れず絵を描く事だけ全うし、生涯を終えた作家だったのですが、その死後、彼の書いた絵が大量に自宅から発見され、その素晴らしさが、彼の死後に世界的に評価されたという悲運の作家です。

このヘンリー・ダガーのエピソードを聞いてから、自分はSNSやインターネットが全盛を迎えるであろう2010年代の現代でも「クリエイターというのは、ある種ヘンリー・ダガーのような不器用な部分があり、どんなに才能が有れど、埋もれてしまう事がある。だからこそ、そこに自分のようなクリエイターになれなかった者が出来る事はあるんじゃないか?」と思い、クリエイティブの会社を自分が起業する際は、「クリエイターマネージメント」を1つの事業にしようと思い、会社設立時の2013年からやり始めたのがキッカケでした。

マネジメントするクリエイター像

そして、そんな「現代のヘンリー・ダガーを産み出さない」というような思いを抱えながら、2013年にスタートしたEPOCHのクリエイターマネージメントも今年で7年目になります。多くの出会いと別れがあり、メンバーも変わり、数多く失敗と反省をしながら、改善してきたところも多々あります。
その中で、今もなお創業当時から変わっていない「マネジメントとしたいクリエイター」のポイントが3つあります。

①作るものに正直で、絶え間なく努力し続けれる人
②相手の事を考えて、真摯にモノづくり出来る人
③そのクリエイターの完成した制作物を見るのが楽しみで僕らがファンになってしまう人

この3つが一番大きいポイントです。やはり、常にクリエイションに対して、正直で、相手(クライアント)のために努力し、真摯な姿勢なクリエイターには魅了されるし、ファンになってしまいます

そして、そういうクリエイターが困っているのならばなんとかして、いい環境といい機会(案件)を提供したいし、そういうクリエイターマネージメント会社であり続けたいなと思っています。これは僕だけでなく現場の最前線にいるマネージャーはより強く思っていて、マネジャーMTGなどでは常に「デイレクターの今後のキャリア」をどうサポートすべきか議論になります。

クリエイターマネージメントは三方よし!?

また、EPOCHのスタッフはマネージャーは勿論ながら、プロダクションチームのプロデューサーやPMも、所属しているクリエイターのWORKSは皆、本当に小まめにチェックしていて、ランチや飲み会でも、すぐに所属クリエイターとその仕事の話が話題にあがります。
これは本当にこのクリエイターマネージメントという事業が会社の他の事業にもいい影響を及ぼしている証拠であり、ある種の企業文化になっているなと思っています。そして、そんなスタッフがクリエイターをリスペクトしている環境があるからこそ、クリエイターのほうもEPOCHに対して、所属意識を強く持ってくれているのをよく感じます。

また、この良い影響は社内だけにとどまりません。最近では、色々な外部のプロダクションさんや代理店さんから「EPOCHに所属しているクリエイターでこの案件にマッチしている人を提案してもらえませんか?」というお声がけや、「○○さんと前からやりたかったんですよ」と言っていただくことも以前より増えました。

今、僕らがいるクリエイティブ業界は、いろんなメディアが生まれてそれに合わせたクリエイションが必要となってきています。そして、そこには様々なクリエイターの才能が活かされるチャンスが内包されていますが、そのチャンスが必ずしもうまく生かされていない現状も多いです。
そんな中、EPOCHは、近江商人の大事にする「探す人、頼む人、作る人の三方よし」の形で、今のクリエイティブ業界が抱える課題にコミット出来ているのではないかと思っています。

今後のマネジメント事業

さらに、EPOCHでは2018年からDevelopmentさんと「dep Management」というムービー関連の高い技術を持ったクリエイター(カメラマンやモーションデザイナー)をマネジメントする事業を

れもんらいふさんとえるマネージメントというグラフィックとムービーに関わる個性と作家性あふれるクリエイターをマネジメントする事業を共同で立ち上げました。

どちらの事業も、沢山の素晴らしい才能あふれるクリエイターとの出会いに恵まれたこともあり、非常に順調に進んでいて、EPOCHの監督やプロダクションチームと同じ案件をやったりしながらいい関係を作れています。

そして、今後はもっとこの関連グループ間の協力関係を強めながら、クリエイターやプロダクションともいい形でコラボレーションをし、クライアントさんの様々な案件のニーズを「チャンス」と捉えて、クリエイターの才能をいい形で活かしていければと思っています。

そのためにも、各グループのマネージャーを始め、私自身も「クリエイターの取り巻く環境の整備と良い機会(チャンス)の提供」をモットーにし、クリエイターのマネージメントと営業に力を入れていきたいと思っております。

最後に・・。

今回このnoteを見てこれからマネージメントを検討されているクリエイターの方や、新しくマネージメント事業などを検討されてる方は、石澤までご連絡いただければ、私の力になれる範囲は限られているかもしれませんがアドバイスだけでもさせていただければと思いますので、是非FacebookやTwitterやメールなどでご連絡いただければ幸いです。

■石澤連絡先一覧
▼Facebook(メッセンジャーでご連絡お待ちしております。

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(フォローしていただければ、フォローし返しますのでDMでのご連絡お待ちしております)
アカウント:@ishizawa_eigyo

▼メール(メールの際は件名に「マネージメントについて」とお書きください)
メアド:ishizawa@epoch-in.jp

そして、この活動を通して、現代の社会で
「ヘンリー・ダガーになるクリエイターをなくし、より良いクリエイターとクライアントが最適な形で共創できる循環を作りたい」
と本気で思っておりますので、
是非ご興味のある方はご気軽にご連絡いただければ嬉しいです。

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