「イーロンマスク 上」を読んで|彼の考え方は意外に昭和っぽい
本を一冊読みました。「イーロン・マスク 上」です。イーロンマスクといえば電気自動車やツイッター買収が昨今有名ではないでしょうか。
日本では「電気自動車は使えないヤベー車で時期尚早」、「ツイッターを私物化しているみたいで、勝手に有料化しようとしててなんかいや。前に戻して!」と思われている方もいっらっしゃるような気がしてます。まさに自分がこれでした。何も知らなかった自分は、こんな記事も書いたりもしました。
しかし、本書を読んだらイーロン・マスクの印象ががらりと変わりました。
この「イーロン・マスク 上」を通して、イーロン・マスクがどんな方なのか見てみたいと思います。
イーロン・マスクのはたらき方は、THE 昭和
本書の中では昭和という表現はありません。しかし、自分的の感想はまさに昭和のイメージがありました。昭和といっても古臭い意味ではありません。
仕事の鬼であり、みんなの未来のために猛烈な働き方をする人という意味です。寝食を忘れて会社に泊まり込んでも働きつづけるのがイーロンマスクです。世界で誰もやってなかったことを絶対やり抜いて見せるという間違いなく世界を代表するイノベーターではないでしょうか。
天才的な才能もある一方で、熱意のあふれる努力の人です。彼の言動は間違っていることもたくさんあります。何か失敗するとなぜできないんだ、納期が絶対無理でも、その納期を半分にしろとか無茶ぶりを常にします。
無茶ぶりすぎて、できないと相手の人格攻撃をしたり、大喧嘩をしたりと世界の革命をリードするとは思えないほど人間臭い人なのです。
このような猛烈社員というか働き方は平成の社畜とかと一線を画します。昭和の仕事人間というのにふさわしいのかもしれません。
ロケットや電動カーはクールです。ものづくりに機械化・自動化を進めるかと思えば、確かに最初はしましたが間違いに気づき、人動化という機械を逆に人間におきかえていくという手法をとりました。意外な一面に驚きました。
彼のスタートは金融決済の会社x.com
15年くらいまえでしょうか。クレジット決済が全盛だったころに突如現れたもっと便利な決済方法といえばpaypalが有名です。Paypalではクレジット番号の情報なしに決済が相互にできます。
もともと、Paypalとx.comと2巨頭存在しており、x.comがイーロンマスクの率いる会社です。両社とも電子決済の世界でしのぎを削っていました。x.comの方が若干サービスが多く有利な情勢でした。
しかし、イーロンマスクは未来を予測したときどちらか一方になるということでお互いライバル通しでどちらかしか生き残れないことを悟りました。そいて合併を提案したのです。
合併してxPaypalにしようとしましたが、却下です。xという文字は海外ではアダルトかつえっちーイメージがあるようでえす。なのでxPaypalなどいかがわしことこの上ない印象となるので、総却下を食らったそうです。
結局、合併後はx.comの名前はなくなりPaypalになったのでした。
x.comは無くなったものの、イーロンマスクの最初の偉業は電子決済の世界で成功なのでした。
ところでx.comってどこかで聞いたことありますよね。
そう、ツイッターのもう一つのドメインです。x.comとブラウザでたたけばおそらくツイッターが出てくるでしょう。
イーロンマスクは、当時ツイッターのトランザクションが1日5億のつぶやきがやり取りされていたことを注目しており、そこの決済システムをのせれば、世界の決済がもっと画期的に進化すると考えていたのでした。
十数年の時をへて、今イーロンマスクの思いが実現する途中なのかもしれませんね。
民間ではじめてロケットを飛ばした人
民間ではじめてロケットを飛ばし、周回軌道に乗せたい人として有名でもあるのがイーロン・マスクです。
最初の成功はファルコン1(スターウォーズの宇宙船の名前から命名)です。ロケットの事業は米ソの冷戦にも代表されますが、国家レベルでないとできないことでした。もはやそれは常識でした。莫大な金と設備が必要となるのでみんなそう信じてました。
それを打ち破ったのがイーロンマスクです。
ファルコン1:民間で初めて打ち上げに成功したロケット
何がすごいって、NASAが約5万人の人を掛けて達成したのに対し、イーロンマスクのSPACEXは、500人で予算も期間も比べならないくらい小規模で達成させたのでした。
前提を疑えとはまさにこのことですね。
ファルコン9:火星にいけるロケットを目指して
ファルコン1は初の民間会社での打ち上げ成功実績を示しましたが、火星まで行くには小さすぎます。月ロケットや人工衛星を打ち上げるのにはもっと大きなロケットが必要です。
上記のように、ファルコン1が最初のロケットとすると、その9つ分の大きさが必要でした。上記がその次のファルコン9です。
なぜ4つあるかといえば、3つは爆発して失敗しているからです。
しかし、打ち上げは見事成功。民間ではじめて国際宇宙ステーションとドッキングに成功しました。
ロケットの再利用の発想|ロケットを商用可能にするために
知っている方はご存じかもしれないけれど、偉業はファルコン9の回収だと思います。細長いロケットは、打ち上げたあとどんどん切り離していき最後は先端だけになるイメージがあるのではないでしょうか。
先端を運ぶために下の長い部分ががんばるという考えです。下の部分はそのための犠牲で捨て去るのが常識でした。しかし、イーロンマスクのすごいところは切り離したロケットをしっかり回収まで考えていたことです。
この映像をみると、画像の逆再生のごとく着陸場所まで帰ってきているます。これが商用化できれば、燃料代だけで宇宙にいけるので、コストは大幅に下がるのです。映像は超かっこいいです。
これだけ見るとすごいと思うけど、実は成功に至るまで3回打ち上げに失敗しています。全部爆発なのです。全部ほとんど彼の自費。億万長者ではあるイーロンマスク。いくら億万長者でも3回も失敗してもう1回打ち上げようと思うでしょうか。
3回目失敗のときには、資産はほぼなくなってしまいました。借金もしている。それでも夢を追及しして4度目にして成功したのです。
実は4度目のチャレンジの時、イーロンも当然現場にいました。しかし、そこで飛び込んできたのは爆発音でした。
その時も失敗し、もはや万策尽きて、資産もなくなっていました。でも悔しさといっしょに次はどう打ち上げようかと考えていたほどでした。その不屈の精神に感服します。
実は、その爆発音とは大気圏再突入の音でした。この動画のように、正確なプログラムにより、着陸地点に無事帰還し、何もなかったかのようにロケットは立っていたのです。
愛車のテスラロードスターを火星に打ち上げたの知ってる?
イーロンマスクといえば、電気自動車テスラの印象が強いのではないでしょうか。もしくはツイッターを無理やり買収してやりたい放題のイメージでしょうか。
彼は遊び心も満載です。彼の愛車を最も推進力のあるファルコンヘビーで打ち上げたのです。まずは愛車に火星に行ってもらおうと思ったのです。
NASAが自動車を打ち上げるなんてするでしょうか。民間だからこそ、こんなことができたのだと思います。実際、ロードスターにマネキン(スターマン)を乗せて打ち上げました。
ちょうど、向きの関係からか残念ながらスターマンが火星は見られなかったという情報もありますが、今でもこのロードスターは火星近くの周回軌道を回っているとのことです。
なんとも夢がありますね。
民間の意地を見していると思います。そして、打ち上げ後のサイドブースターも完璧ではないけれど、しっかりと戻ってきています。
2019年11月についに3つのブースターすべてが帰還する快挙を遂げる
ロケットの回収はファルコンシリーズのロケットの特徴です。しかし、完全に回収はできていませんでした。しかし、2019年に見事に3本すべてを回収に成功しています。
宇宙船の方に注目がいきがちですが、あとかたずけ含めてなしえるspaceXの快挙に感激ですね。
失敗は常に成功の母
最近では月旅行を考えているようでして、下記はそのロケット(スターシップ)の失敗映像です。予定日目前にこの失敗です。
下記の映像を見てどう思われるでしょうか。月旅行なんて危なっかしくて怖いと思うかもしれません。だけど本書を読んでいると印象が変わると思います。
この映像のみを見た人は「絶対無理、命がいくつあってもかなわない夢」だと思うでしょう。しかし、失敗を繰り返して成功するまで果敢にチャレンジするさまを見ると、spaceXが失敗こそ成功の糧であり、失敗から学ぶから早く成功できるという証明をしています。
これの爆発も、成功の過程の一つに過ぎないんだなと思います。
電気自動車や宇宙旅行はまだ問題あるけど、近い将来必ずや身近になるものと確信
今は、電気自動車はまだダメで、宇宙旅行もまだまだです。これは事実です。しかし、本当の意味で実用化・一般化されるのは我々が考えるよりもっと早い時期に訪れるのかもしれません。
こうした努力する姿や、成してきたことに注目すると、なんとも魅力的な人に見えてくるのでした。
追記:「イーロンマスク 下」も読みました
イーロンマスクの後編の方も読み切りました。早速感想を書きましたのでもしよろしければご覧ください。
#3行日記 :振り返りの結果調子いいです
誓って3日ですが、6時になる前に帰るを実践してます。目的があるから早く帰ろうとします。自分のなかで良い感じで行動につなげれたと思ってます。1週間なんとか続けようと思います。でも、仕事詰まってきたから今日は少し早く出社しようかな💦でも生活リズムを整える面では良い効果ありです!
#1年前 : 映画を16時間見た日のようでした笑
つい最近のように思い出される日々。この時は宣言が仇になって逆のことをやってしまい。その結果、自己嫌悪に陥る展開でした。肩に力を入れすぎは良くないようです。もっとリラックスしていきましょう。そんなお話でした。
少し長くなりました。それでも最後まで読んでいただきありがとうございました。
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