見出し画像

「マネーロンダリング」を読んで|お金には色があり、大きすぎるお金は人生を狂わせる

橘玲さん著の「マネーロンダリング」を読みました。彼の作品は最近では「黄金の羽の拾い方」など、お金持ちになるための本といったマネー系の本で有名です。

先日書いた記事「近年ハマったもの」でもご紹介したマネーロンダリング。橘玲さんのデビュー作であったので是非とも読んでみたかったのでした。読後は良い意味で裏切られました。

今日は、本書のレビューを書いていきたいと思います。


映画になってもおもしろそうな、いかに人がお金にグルグルに巻き込まれるかの物語

黄金の羽の拾い方」を読んだときは、どうやったらお金持ちになれるかについてのハウツー本的なニュアンスが強かった作品でした。しかし面白かったので、その本を書いた著者のデビュー作はどのようなものか気になっていたので読んでみました。

同じハウツー系を期待して読み始めたところ、ハウツー系とは全く趣を異なるものでした。中身は香港を舞台としたマネーロンダリングの物語でした。

フィクションなのですが、いかにもありそうな登場人物を設定して、資金洗浄についての物語が展開されていきます。例えば、日本で多大な利益が出たので海外へお金を持ってきて、そこで銀行口座を開設して国税から目の届かないところへ置いたり、タックスヘブンの国の口座に資金を移動したりと。

実写ドラマや映画にして、人気が出そうな内容でした。

お金には色がないというが、やはり色はついている

ここからは、本書を読んでの感想です。よくお金には色がないと言います。楽して稼いだ1万円も汗水垂らして稼いだ1万円も同じ1万円でそれ以上でも以下でもないという考え方です。確かにどちらも1万円は1万円の価値しかありません。

しかし、本書はあえて、お金には色がついているということを強調してました。楽して稼いだお金と苦労して働いて得たお金には同じ1万円でも明確に違うということをです。

大きなお金は人を狂わせる|5億が50億になったことによる悲劇

物語では、5億の資金洗浄について描かれていました。その10%を洗浄報酬としていただけるわけです。ところがその5億円が50億円であったことがわかりました。

5億円はまだ真っ当なお金だったのですが、追加されて50億円になったお金は人をだまして集められたものなのです。

そこには、それを知り報酬はもっとあるべきだと考える業者。50億円を取り戻そうとするものたち。

あの手この手がくりだされ、暴力や殺人も起きてしまうお金をめぐるトラブル。大きなお金は人を変えてしまうことや、こうしたトラブルからお金には色がついていることをよく表現されてました。

欲に目がくらむもの|額が額だけに独り占めするもの|処理に困るもの

金額が大きくなると、それを独り占めしようと強欲な考えをする人がでてきます。一方で、できるだけ公正に処理をしたいと思う人も金額が大きすぎて処理が困ってしまう人もでてきます。

お金に取りつかれてしまうと人は壊れていくようです。大きなお金を得て逃げる生活。美しい方でしたが次第に壊れていきました。その女性を愛する人も、だんだんと壊れていきました。

欲に目がくらんだ結果や、大きなお金に振り回された結果、どうも悲劇の方に傾くようです。

まとめ:20年以上まえだけど、資金洗浄がいかにして行われたかがわかり、大きすぎるお金はしばしば人を不幸にすることが描かれていた

本書は20年ほど前の香港と日本を舞台にした資金洗浄にまつわる物語でした。大きなお金をどのようにして合法的に節税できるか、そしてそこから先の違法だが税金から逃れるかが興味深く描かれてました。

そして、不正に集められたものを大きなお金はかかわる人達も、それぞれ欲に満ちた思惑や、闇の団体が関与していることもあり、大変危険なものだということを知ることができました。

まっとうに働いて、まっとうにお金を得て、まっとうに生きることは平穏ですが、身の丈に合った生活こそ幸せだなぁとも本書を通じて感じました。

#3行日記 :ついに始まるか2000万円の出費

どうやら、子供の進路のひとつが決まったようです。決まった途端に、お金が必要になりそうです。お金お金お金がどんどん飛びそうな予感です。当初予定にはない出費がでてきそうです。うーん、何か考えるのが嫌になってきました・・・。汗

本日も最後まで読んでいただきありがとうございます。

この記事が参加している募集

#3行日記

44,126件

#お金について考える

37,688件

最後まで読んでいただきありがとうございます🙇‍♂️ 記事が気に入られましたらサポートをよろしくお願いします。 いただいたサポートはnoteクリエーターとしての活動費に使わせていただきます!