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「成瀬は天下を取りにいく」を読んで|西武大津店を舞台にした好奇心旺盛な中学生の地域密着物語

※アイキャッチ画像は、建築パース様より引用させていただきました

小説を読みました。題名は「成瀬は天下を取りにいく」です。作者は宮島未菜さんという方で現在40歳の主婦をされている方のようだ。

宮島さんは、今から3年前に新潮社が主催する女による女のためのR-18文学賞において2021年の大賞・読者賞・友近賞を受賞したころからデビューとなった。


R-18文学賞|R指定なの?

個人的に女による女のためのR-18文学賞という名前がなんとも気になったので調べてみました。どうやら、女性のためのエロティックな小説の発掘を目的にしていたようだ。応募者は女性限定、選考者も女性だけで選ぶという、性の解放というか、女性ももっとエロティックな小説を書くべきで、もっともっと読むべきだという思想のもと始まった文学賞のようである。

しかし、「成瀬は天下を取りにいく」は全然エロくない小説である。

時代を経て、女性もエロティック小説を書くことや読むことは珍しいことではなくなったため、応募作品は「女性ならではの感性を生かした小説」と改めたようだ。(もちろんエロも引き続きウェルカムである)

週刊新潮2021年5月号|「ありがとう西武大津店」

受賞した作品は3年前の週刊新潮に掲載されていた。それが「ありがとう西武大津店」である。調べてみたら、立ち読みで当時の受賞作が少し読めた。

主人公は成瀬という中学生。行動を共にする島崎とい中学生も成瀬に影響されて主人公級に活躍する。実在した西武大津店が舞台。

コロナの影響で閉店が決まったことで、何かできることはないかと、成瀬は毎日西武大津店に通うことを決意する。毎日テレビ中継が入るので成瀬はちょっとした有名人になり話が進んでいく

「成瀬は天下を取りにいく」は、中学から高校までの物語|実在の場所が舞台が魅力

「成瀬は天下を取りにいく」には、週刊新潮に掲載された「ありがとう西武大津店」を含み6つの章で構成されている。

「ありがとう西武大津店」では、中学2年生だった成瀬だが、高校生の活躍も描いている。

キーワードはM1グランプリ。どう関係してくるかはお楽しみです。さらに西武大津店の閉店には地域住民も関係してくる。その閉店までの大人たちの物語もかたられ、成瀬の活躍と絡めて、物語が興味深くおもしろくなっていく。

高校生の成瀬は独自の感性をもって突き進むのも魅力です。

閉店後の西武大津店|現在はOh! Me 大津テラス

西武大津店は閉店しましたが、現在は大津テラスが営業してました。Oh!Meってひょっとして近江でしょうか。うまくネーミング付けましたね!

次回作をオーディブルで読むのが楽しみです

「成瀬は天下を取りにいく」は2部構成の1つ目の物語のようです。
2作目は「成瀬は信じた道をいく」です。成瀬が大学生になってからの物語のようです。

オーディブルでは7月から聴けるようになる予定でしたが、ふと見ると今から聴くことが可能でした。聴いたらまた、感想を書きたいと思います。の時点では、7月に読めるようになると思っていた

#3行日記 :一般の主婦でも作家になれる時代

本書の作者である宮島美奈さんは、滋賀県在住の一般的な主婦でした。小説家を志していましたが、一度は夢を諦めました。
しかし、再び挑戦することで、小説家になることができました。

全員が全員なりたかったものに慣れないけれど、チャンスはいろんなところに転がてるんだなと思いました。夢に向かって進むこと、チャンスを拾えること。この2つがかなうと、思いがけず人生変わるんだなぁと思いました。

最近ですが、有名作家と個人作家さんと違いってなんだろうなって思うことがよくあります。以前は本を読むとなると書店やすでに著名な作家さんの本を読んだりしてました。それはとてもすばらしいです。一方でnoteをするようになると個人作家さんの本に触れたりするようになりました。その本も同じく良いのですよね。

著名な方とそうでない方。作品自体に大きな差があるかといえばそんなことはなくて、それぞれ良さがあるのではないかと思うことです。

もっと個人の良さでいろんな人が本を書いてその作品がひろがっていくそんな未来を想像しちゃうしなったらいいなぁと思ってます。

#1年前 :作品を送り出している人にはいいねで応援したい

社内SNSのことを書いていたようだ。X(旧ツイッター)など、気になるものはいいねがどんどん押されるけど、社内SNSでは閑古鳥が鳴くがごとくいいねが押されない。なんでかな?と思っている。

個人的には、それは悲しいのでいいねを押そうと思ったのだ。とっても目立つけど減るもんじゃなしと思って。なんなら目立つ方がいいかもねとも思って。笑

後でわかったけど、Xのような完全オープンなと社内SNSのような極めて閉じたSNSとは中の世界が違うようである。Xの方は「バザール」であり社内SNSは「曼荼羅」だからであるとのこと。

「バザール」は人々が自然につながる世界。皆対等で横へ横へとどんどんつながる社会。自由に交渉し値段が決まり取引される場所である。一方「曼荼羅」は真ん中に大日如来が鎮座し、悟りを開いたものほど中央に位置する階級社会。

なるほど、バザールではいいねは自由に押せて、意見は活発に起きるけど、曼荼羅では、下の方が目立っちゃうといろいろありそうだなと思うのでした。

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