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『刀』由来の言葉たち 二本目
『刀』に由来する言葉はまだまだあるよ!
ということで、さっそくいってみましょう!
【折り紙付き(おりがみつき)】
事物の価値や人物の力量、資格などが、保証するに足りるという定評のあること。また、武芸や技芸などで、一定の資格を得た人。
由来は、
折り紙付きの「折り紙」とは、紙を横半分に折った文書のこと。平安末期より、公式文書や贈呈品の目録として用いられていた。
そこから、江戸時代には、美術品や刀剣などの鑑定書を「折り紙」と呼ぶようになり、確かな品質が保証されている物を「折り紙付き」と言うようになった。
「折り紙」のもう少し詳しい説明は、
折紙(おりがみ)とはもともと、奉書紙(ほうしょがみ)や檀紙(だんし)といった高級紙を2つ折りにした物を指す言葉です。
奉書紙は、室町幕府の公文書にも使われていた紙で、太刀を人へ譲るときの目録にも使われていました。これを、「太刀折紙」と言います。
この意味合いが次第に変化し、今で言う「刀剣鑑定書」になったのが折紙です。
折紙は、刀剣に対する価値を証明し、公文書や贈答目録に使用する証明書でもありました。
折紙と呼ばれるのは、1枚の紙の片面に文字を記し、それを2つ折りにするという様式から。
対して悪い評判をいう場合は「札付き」です。
【鎬を削る(しのぎをけずる)】
激しく刀で切り合う。転じて、激しく争う。
由来は、
しのぎを削るの「しのぎ(鎬)」とは、刀の刃と峰(背の部分)の間で稜線を高くした所。
その鎬が削れ落ちるほど、激しく刀で斬り合うさまを「しのぎを削る」と言った。
そこから、刀を用いない熱戦についても言うようになった。
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【切羽詰まる/切羽詰る(せっぱつまる)】
ある事態などが間近に迫ってどうにもならなくなる。身動きがとれなくなる。
由来は、
切羽とは、日本刀の鍔(柄や鞘に接する部分)の両面に添える薄い楕円形の金物のことで、これが詰まると刀が抜けなくなる。
窮地に追い詰められた時に切羽が詰まると、逃げることも刀を抜くことも出来なくなるため、為す術が無くなることを「切羽詰まる」と言うようになった。
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【目抜き通り(めぬきどおり)】
市街で最も人通りの多い、中心的な通り。
由来は、
目抜き通りの「目抜き」は、刀の「目貫(めぬき)」に由来する。
目貫とは、刀剣の柄を固定させるために差し込んだ金具のことで、目釘穴を貫いて固定することからの名である。
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【身から出た錆(みからでたさび)】
自分の行為の報いとして禍災を被ること。自分の悪行の結果として自分が苦しむこと。自業自得。
由来は、
身から出た錆の「身」は、刀の鞘に納まっている部分を指す「刀身」のこと。
刀の手入れを怠ると刀身から錆が出て、いざという時に使い物にならず、自分の命(身)を落とすことになる。
そこから、刀の「身」と自分自身の「身」を掛け、自分の犯した罪のために自分自身が苦しむことを「身から出た錆」と言うようになった。
また、刀身から出た錆は表面だけではなく、刀自体を腐らせてしまうので、その意味でも、取り返しがつかないことをしたという悔やみが込められた言葉である。
古くは戦国時代からのことわざで、江戸の「いろはかるた」に採用されていました。
ちなみに「いろはかるた」は江戸以外に上方や尾張など複数存在していて、
”み”は上方だと「身は身で通る」、尾張だと「蓑売りの古蓑」と言ったように採用される言葉が違います。
以上です。
『刀』由来の言葉はこれにて終了。
次はいったい何由来の言葉を取り上げるのか……
その答えは、記事の投稿をもってかえさせていただきます。
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