『問題は、怒られた方ではなく、怒った方にある！』

人の怒りの感情を感じた時に、どう対応したらいいか困ってしまうことってありませんか？

自分が怒られるようなことはしていなくても、自分が悪かったのかもしれないと反省したり、直接自分が関係なかったとしても、気まずい雰囲気になったりします。

人の怒りの感情に出会うと対応に困ってしまいます。

◆ 怒りの感情は、自己責任

　人の怒りの感情は、自分や周りの人々の感情にも影響します。

　人から怒りの感情をぶつけられた時に起こりがちなのは、
「自分に問題がある」「自分が悪い」などと自分を責めてしまうことです。

特に、自分が悪いことをしていなくても、怒られるとつい「自分のせいかも？　自分が怒らせてしまった」と受け取ってしまいます。

　この反応が起こるのは、子供の時からの習慣も大きいのではないでしょうか。
親などの大人に怒られる時は、
「子どもが悪い」「子どもが反省すべき」という構図ができ上がっています。

もちろん子どもですから、未熟で経験がないため、悪いことをしている自覚がなく、叱られても仕方がない場合もあると思います。

　しかし、今になって思うと、たとえ子ども側に非があったとしても
大人側の怒りの感情の処理が間違っていたり、コミュニケーション能力の不足だったり、問題がある場合もあるのではないかと思います。

怒りの原因や処置の仕方に、大人自身の問題が起因している場合も結構多いと思います。

緊急かつ重要で、そのまま放置すると人や自分に危害を加える、という危険な行動であれば、怒りの感情で制止したり、修正したりする必要もあると思います。

　しかしながら、実際に重大な危害を及ぼすような緊急性のあるようなことに遭遇するのは、稀だと思います。

　そう考えると、必要以上に怒られ、人格否定される必要はなかったのではないかと思うのです。

　つまり、怒りの感情の処理の仕方について、「相手にも問題がある」という視点が大切なのではないかと思います。

　相手にも問題があるのならば、まともに受け止める必要はないのです。

◆ 怒りには怒りの特性がある

怒りの特性には、

・上から下の方向に流れやすい
・身近な人に強くなりやすい　
という特性があります。
（「もう怒らない本：安藤俊介」参照）

「上から下の方向に流れやすい」とは
上司や親、あるいは権限を持つ同僚など

上の立場から下の立場に流れやすい
ということです。

「身近な人に強くなりやすい」は
他の部署より自分の部署、他人より家族など

身近な人への対応は厳しくなりがちということです。

ですから、
上の権限を持つ人や身近な人から

怒りの感情をぶつけられるのは
ある意味当然の反応なのです。

◆ 怒った側に問題がある

相手に問題があるとしたら
どんなことが考えらるのでしょうか

・余裕がない
・不安が大きい
・失敗を恐れている

などが考えられます。

相手に問題があるのであれば、
そのまま受け入れることはないのです。

相手にも落ち度はあるという
相手に関するフィルターを持つことも
必要だと思います。

◆ 人は、危険を感じると闘争・逃走反応が起こる

実際、自分に落ち度がある場合は
謙虚に受け入れて反省する必要はあると思います。

しかし、たとえ自分に落ち度があったとしても
自分を脅かす危険を感じたら

敵と判断して、
闘争逃走が起きても仕方ないのです。

例えば、
子どもが門限に遅れた場合、

心配で待っていた親が
だいぶ遅く帰ってきた子供に対し

怒りの感情をぶつけてしまうと
子どもは、逆ギレして感情を爆発させる「闘争反応」や

ムッとして部屋を出ていき籠ってしまう「逃走反応」などが
怒りがちです。

これらの仕組みを理解していれば
自分のなりの判断ができる材料となります。

また、このメカニズムを知らなければ
相手にいいように乗ぜられてしまいます。

自分の中で判断できる知識をもっていれば
相手のいいなりになったり、
一方的に責められることもなくなるかもしれません。

自分の判断材料となる
フィルターを持つというのは

アンガーマネジメント以外の
感情のコントロールにも重要なことだと思います。

【 まとめ 】

◆人から怒りの感情をぶつけらた時に
起こりがちなのは、
「自分に問題がある」「自分が悪い」
と自分を責めてしまうこと。

◆　怒りの感情の処理の仕方について
「相手にも問題がある」場合もある

◆ たとえ自分に落ち度があったとしても
自分を脅かす危険を感じたら
敵と判断して、争逃走が起きても仕方ない。

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