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お尻とセカンドキャリア

私は柔道整復師

前回の記事で元々はアイスホッケーの選手で怪我の経験を活かすためにセカンドキャリアを治療の世界に求めた事を書いた

しかし実は怪我の経験を活かすという発想が思い浮かぶ前にもっと大きなきっかけとなる出来事があった

それがざっくり言うと

お尻

なのである

選手時代は怪我の中でも特に腰痛に悩まされた

腰痛を騙し騙しプレーする状態の時期が多かったのだが全日本選手権という大きな大会の試合前に私の腰痛事情を知る行きつけの喫茶店のママさんから『ちょっと診てもらいなさいよ』とお店のお客さんで整体をしている先生を紹介された

あまり期待はしていなかったのが正直な気持ちだったがお店の奥の倉庫部屋で横向きに寝かされ
ただただ

お尻を揉みほぐされた


絶叫するほど痛かった

でも先生の手を見る限りそんなに力を入れてる感はなかった

でも

強烈に痛かった


そしてその激痛は次第に

イタキモ(痛気持ちいい)

に変わった

少ししつこいかも知れないがただ

お尻の筋肉を揉みほぐされた

だけ

しかし施術後、腰の痛みは全くなくなり重だるかった脚が軽くなるという衝撃的な効果だった

そして試合に臨んだのだがその試合での自分のパフォーマンスに更に驚いた

アイスホッケーはリンクの上に各チームゴールキーパー1人にディフェンスという守り重視の選手2人、フォワードという攻撃重視の選手3人でセットを組みこのセットを4セット編成し試合をするのだがゴールキーパー以外の5人は大体40秒から1分で次のセットの同じポジションの選手と交代する

そんな短い時間で交代するなんてと思うかも知れないが40秒から1分の間、全速力で走れないでしょと言うと誰もが納得する

そのセットの編成も1セットと2セットは主力級の選手、3セット、4セットは少し力の劣るレベルの選手というのが通常だった

私は3セットか4セット目レベルの選手だった

試合は接戦で3対4で負けてしまったのだが

私のパフォーマンスは

2得点1アシスト


その試合の実際の画像

チームの全ポイントに絡んだ

主力級の選手ではなかったにも関わらず・・・

試合中、自分自身も調子の良さに驚きながらプレーしたがチームのスタッフも驚いていたと思う


その試合の実際の画像

アイスホッケーでは試合で負けている際、ゴールキーパーをベンチにあげてゴールをガラ空きにしてリスクを背負いながらその分、攻撃出来る選手をリンクに投入し一か八かの6人攻撃という戦法がある

その時は普通、主力級の選手を投入するのだがこの試合では主力級ではない私が起用されたのだ

残念ながら同点ゴールを決める事は出来なかったがこの驚くべきパフォーマンスは間違いなく試合前に受けた施術の効果だった

治療って痛みを取るだけではなくこんな事も出来るのかと心の底から感動した

そして自分の中に引退後のセカンドキャリアとして医療の世界が芽生えたのだ

あれから30年以上、身体の事を学び続けている

そして解った事がある

お尻のコンディションは腰痛だけではなく全身の様々な症状に影響を与える

スポーツに於けるパフォーマンスにも大きな影響を与える

お尻って身体の中で『お肉が厚くて感覚の鈍いとこ』って思ってる方が大半だと思うのだがそんな事はないと言う事を多くの方が認識出来たら健康寿命の延伸に繋がるのは間違いない

そんなお尻が与える色々な影響を伝えていきたいと思う


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