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京のヨモヤマ(陸)/鴨川 トンビ

鴨川ゆうたら、寒い冬に川面の上を群れて飛ぶユリカモメの姿が 京都のひとつの風景になっとるけど、 近頃の鴨川は、 鳶(トンビ)が我がもの顔で飛び廻っとる。

ユリカモメは白くて小さめなんで、群れておっても可愛らしいが、 トンビは、はっきりゆうて怖い。
タカ目タカ科の猛禽類やし。 真っ青な空を伸びやかに一羽、“ピーヒョロロ”の声を響かせ、 上昇気流にのり、グライダーのように、滑空する姿は優雅だが、 大きな茶色い姿で、6、7羽が群れてクルクル飛び回るのは、かなり引く。
誰かがユリカモメのように餌付けしたのが原因らしく、 最近、やったら多いんよ。人がお弁当を広げてると獲りに来よる。

この間も天気のいポカポカな休日、たまには鴨川の岸に寝転んで、 ワインと生ハムとチーズとバスケットで、のんびりランチしょう と、 思って行ったんやけど‥

グビッっと一杯ワインを飲んで、“至福”の生ハムを食べよう思った瞬間、 ビューっと、いきなり顔の前を、茶色の大きな影が、風のように通りすぎて、 我“至福”は、遥か空の彼方に行きにけり。(T0T) ホンマ、びっくりしたワ

獲られる前は、“ナンヤ上のほうにトンビがおるなぁ”思っとったんが、 あっという間に急降下し、掻っ攫って行くんやもの、敵ながらアッパレ。 (*^ー^)ノ

しかし「トンビに油揚げ」は聞くけど、「トンビに生ハム」やもんなぁ。 人の楽しいひと時を邪魔しおって、トンビの奴~。
思い出したら、また頭にきたワ。誰や~、トンビを餌付けしたの~。\(*`∧´)/
なんや、子供も襲われて怪我したとか聞くし、ホンマ危ないで。

でも、カラスってゆうのは「勇気」あんなァ。縄張りをかけて自分より大きなトンビと、ドッグファイトして、負けておらんも。

街ん中で、ゴミ袋突付いてるカラスは情けないけど、あの戦うカラスは凄い。“黒き空の勇者”って感じやもんな。0(^-^)0
だけど、考えたら人の弁当を掻っ攫うトンビも、ゴミ袋を突っつくカラスも、ある意味、被害者(鳥?)でもあるんやなぁ。

自然と人間社会があまりに接近しすぎて、苦労せんとも、簡単に餌が獲れる環境に慣らされてしもうたんやから。
人間も鳥も、ラクな方に流れたらアカンゆうことかなぁ。(?_?)

そもそも休みの日に昼から酒飲んで、鴨川でゴロゴロしようという、ワテの怠惰なとこからして、アカンのやなぁ~。f^_^;

(2012年6月3日 記)

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