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バイオリズムと感受性

40歳を過ぎて「冷え」等に敏感になって、加齢に伴う身体変化をひしひしと感じるようになりました。気候や仕事の状況などに影響を受ける、身体のバイオリズムに対して日々敏感になっている気がします。特にここ2年くらいのコロナ禍以降は、心身共にバランスを取るのが大変だと実感します。

介護の仕事をしているので、やはり感染症には神経質になるのは勿論、業務外でもそれを気にせずに過ごすことはできないのが実際のところですが、過剰に怖がると心身のバランスが崩れてしまいます。

以前は一人でバーに行ってお酒を飲むのが休日の前の日の楽しみだったのですが、それもご無沙汰です。ストレス解消方法の一つが失われた代わりに、ここ1年は市内の銭湯やサウナに行く事が新たな楽しみになっています。自分なりの対応策なんだろうと感じます。

ワクチン接種

コロナワクチンについては色々な意見が飛び交っていますし、実のところ私の母と姉はワクチン反対の立場で私が2回接種した事も納得いかないようでした。しかし、高齢者介護という仕事の性質上、ワクチンを接種する事で多少利用者への感染リスクが下がればと思って接種しました。勿論、ワクチンがこれまでのインフルエンザ等のワクチンとは違うRNAワクチンという未知のリスクがあるものというのは何となく分かっています。出来れば打たなくて済みたいくらいですが、仕事をする上で精神的な安心のためという側面も大きかったです(職場で強制という感じでは無かったです)。

ワクチン接種以降の身体変化

ワクチン接種の副反応としては、1度目は接種部の痛み程度だったのが、2度目はしっかり倦怠感と37.4℃の熱が出ました。熱はすぐに下がったのですが、解熱後左脇の下のリンパが腫れて痛みが3日ほど続きました。脇の痛みは身体を動かさなかったら気にならないのですが、ランニングすると動く度ズキズキしたり、寝ている時左側を向くと痛むといった感じでした。多少生活に支障はありましたが、3日ほどで症状が消失し大丈夫かと思っていたのですが、昨年年末に帯状疱疹を発症してしまったのです。

帯状疱疹

帯状疱疹は以下のような疾患です。

帯状疱疹とは水痘(水ぼうそう)と同じように、水痘・帯状疱疹ウイルスを原因として発症する病気です。はじめは皮膚がピリピリするような痛みを感じ、時間の経過とともに赤みや水疱形成などの皮膚症状が現れます。時に全身に水痘のような発疹が広がる場合や、顔面神経麻痺や視力障害をきたすこともあります。皮疹が治った後も疼痛や感覚異常が数か月から数年にわたって続くことがあり、帯状疱疹後神経痛と呼ばれています。帯状疱疹は加齢に伴って発症率が高くなり、特に50歳代から急激に増加し、80歳までに約3人に1人が発症するとされています。( Medical Note HPより)

帯状疱疹発症には免疫力が低下が大きく関係しています。ストレスや疲れにより、免疫力が低下した時にウイルスが顕在化するみたいです。実は私は20代でも発症した事があり、今回も始め倦怠感が出てきた時にコロナの可能性を疑いましたが、水ぶくれのある湿疹を見つけて思い当たり、すぐに病院に行って診断されたのでした(20代の発症時は服飾系小売店でバイトしていて続けるかどうか悩んでました)。

1度目の発症時は疱疹を中心に痛みが広がって、寝ていると下になった面に鈍痛がして、睡眠がままならない状態でした。今回はもっと辛い症状で、ワクチン接種で起きたリンパの痛みが復活したのに加え、普段調子の悪い首から頭にかけての神経痛が起きて、最終的にひどい頭痛が起きました。勿論熱も38℃くらいあって元に戻るのに1週間以上かかり、地味に辛い状態にかなりこたえたのでした。

この経緯を母に話したところ、特にワクチンに反対の姿勢の姉に伝わり、ワクチンのせいだと断言され、松の葉が効くと言って松の葉茶やサプリメントが届く事態になりました(もう打っても言わない!)。

身体の状態に耳を傾ける

ワクチンの影響かどうかはさておき、身体が疲れていたり弱っていたりして、浮き沈みを最近特に感じます。この記事を書いている今も、酷い口内炎でご飯を食べるのにも苦労したのがやっと治ってきた状態で、冬場は特にこういった事が起こりやすいです。恐らく胃腸の状態も関連しているので、冷えも影響しているのでしょう。今回の口内炎は外国産の大きなチョコレートを食べた時、思いっきり奥歯がチョコをかすめて舌の付け根を思いっきり噛んでしまった事が始まりでした。治りが悪くて酸味や辛味、何故か緑茶がかなり沁みました。患部の痛みだけでなく、扁桃腺や首が痛いくらいの状態でしたので、日頃の当たり前に美味しくご飯を食べられるのがどんなに幸せか思い知らされました。ありがたさはすぐに忘れてしまいがちですが。

こうした身体の不調に対して20代くらいの時は、割と自然と治るのを待っていましたが、今はなかなか改善しなかったりするので栄養のある物を食べたり、睡眠時間を確保したりします。また、最近は対処療法的な治療の西洋医学ではなく、日頃からのコンディションを整えるような東洋医学にも興味が出てきました。温泉に惹かれるようになったのもそれが一因としてあります。

体調を崩して感じるのは、食べることや好きな音楽を聴くこと、温泉やサウナに入ること等、好きなものに集中する事について、その感受性のセンサーにかなりの濃淡が発生しているという事です。これは加齢に伴って強く感じるようになったのですが、例えば好きな音楽を集中して聴こうとしても、しんどい時は集中して聴けない。調子が良い時は感性が研ぎ澄まされて、それぞれの楽器の音に耳を澄ませることができて、染み込むように感動が広がっていくのです。特に刺激の強いものほどその傾向を感じます(体調不良の時に強いお酒やコーヒーが飲みたくないように)。

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これからは

好きなものをしっかり味わうためにも、自分の身体の声に耳を傾けてコンディションを整えていきたいです。ジェンダーではないのですが、男性は身体の不調の声を聴くのが苦手な気がします。私の父は生前朝の5時に起きて10キロ走ったりと極端な鍛え方をしたため心臓病を患ってしまいました。ストイックで健康意識が高くても、それで不健康になる事があるのだと知りました。また、後年父は胃癌で他界したのですが、癌発覚前に帯状疱疹になっていたのを思い出し、既に身体のサインが出ていたのだと後でわかったのでしたが、癌が分かった時は手遅れでした。日頃から、自分の身体からのサインに敏感である事の大切さを知りました。

NHK BSでやってる火野正平さんの「日本縦断こころ旅」が好きです。視聴者の思い出の風景を探して全国を自転車で旅する番組ですが、火野さんのよく口にする言葉に「人生下り坂最高!」という言葉があります。火野さんは高所恐怖症で高い橋が嫌いで、坂道もハアハアしながら登るのを嫌がり、時には地元の方に乗せてもらったりという、非常に人間味のある火野さんの旅のスタイルが面白いです。「身体に負担なく楽な下り坂で良いじゃない。人生も。」という感じがして、火野さんの姿を見て、過剰に頑張らないで楽しむスタンスで私も生きていければと感じます。

人生100年時代と言われ、まだまだ私も人生後半戦とは言えない年齢ではありますが、今後は自分の身体の声に耳を傾けながら、しなやかに頑張り過ぎず楽しんでいければと思うばかりです。






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