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日本人が言えない「お疲れさま」(101/365)

オリンピックの代表選考を兼ねた競泳の日本選手権が幕を閉じました。

8日間に渡り熱い戦いが繰り広げられ、池江璃花子選手が4冠を達成するなど連日盛り上がりを見せました。

先日も触れましたが、競泳日本のオリンピックのへの参加基準はものすごくハードルが高いです。

・各種目の決勝でオリンピック決勝進出に相当する派遣標準タイムを切る
・かつ上位2位以内

この2つの条件を満たした者にしか、オリンピックの出場権は与えられません。

この厳しい条件をくぐり抜け、悲願のオリンピック出場を果たした選手のニュースが目立ちます。

一方、過去の実績者であっても出場出来なかった選手たちもいます。

そのニュースも少なからずあり「やる気がなかった」「モチベーションが続かなかった」「準備不足だった」といったコメントを残している選手もいます。

そして、そのニュースに対するコメント欄を見ていると何だか残念だなぁと思ってしまいます。
「そんな事言うくらいならそもそも出場するな」
「言い訳するな」
「アスリート失格」
「実力がないだけ」
活躍した選手がいる分、こんなコメントが少ないとはいえ出てきてしまうのかもしれませんが「お疲れさまでした」の一言が言えないのか。

4年間かけてその為だけに準備してきて、「延期です」ってなって簡単に切り替えられる訳ないでしょう。

「やる気がなかった」
「モチベーションが続かなかった」
「準備不足だった」

このコメントがアスリートの正直なところだと思うのです。

特に去年を集大成として考えていた選手なんかは、また気持ちを入れ直して最高の状態に持っていく事がどんなに大変な事なのか。

体力的な面もですが、メンタルを一年間保つなんて気の遠くなるような事です。

心ないコメントをしている人たちは、4年に一度に命をかけて照準を合わせた経験があるのでしょうか。

選手の365日に密着でもしていたのでしょうか。

スポーツなので結果が全てなのは分かりますが、私達がそれを言うのは違う気がします。

もっと選手を「リスペクトしようよ」と思います。

以前、サッカーで外国人監督が結果を残せなくて解任され、批判ばかり飛び交っている時、似たような事を感じました。

言葉の通じない異国の地に来て、チームが良くなるために尽くしてくれた。

まずは「ありがとう」「お疲れさまでした」そこだろう。

人に敬意を払う。リスペクトする。

日本人に足りないものかなと思います。

 

結果はどうであれ、僕は選手たちに

「お疲れさまでした」

そう伝えたいです。



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