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東京の秘密のパワースポット!古墳と貝塚が眠る芝公園

古くなった建物は次々と解体され、新しい建築物が東京の景色を変えていきます。そんな変化の激しい大都市、東京の中心部には、今も自然と古い歴史を感じることができる場所があります。

その場所は、東京タワーが目の前にそびえる芝公園の中に位置しています。

「丸山古墳」と呼ばれる場所であり、また「丸山貝塚」でもあります。

ここでは弥生時代を超えて、さらに縄文時代まで遡ることができるのです。東京のど真ん中にこんな場所があるなんて、驚きです。

芝公園の中は最初は普通の公園のように見えますが、奥に進んでいくと人の姿が少なくなり、静寂な場所へとたどり着きます。私自身がそこに立って感じたのは、何か不思議な感覚でした。

まさに「パワースポット」と呼ばれるのにふさわしい場所。

この場所が古墳であることや貝塚であったことは、訪れるまで知りませんでした。さらに散策をしていると、稲荷神社があることに気づきます。この稲荷神社もかなりの年月を経ており、約400年以上の歴史を持つ神社だそうです。


興味深いことに、江戸城の裏鬼門を増上寺が封じていて、さらにこの神社が増上寺の裏鬼門を封じている二重構造なのだとか。風水などの知識はないのですが、とにかくパワースポットとしての存在感を感じました。自分の身体も何か反応しているようで、何か特別なものがあると直感しました。

調べてみると、この周辺は江戸時代くらいまでは入江であり海が目の前まであったことがわかります。

国土交通省国土地理院


そして、ここだけでなく実は関東エリアには多くの貝塚が見つかっています。縄文時代からこのあたりに人口が密集していたことがわかります。

貝塚で有名なところでいえば、東京都品川区・大田区にある「大森貝塚」です。明治時代(明治10年、1877年)、動物学者のモース博士が横浜駅から新橋駅へ向かう汽車の車窓から海を眺めていたところ、この貝塚を発見したことで知られています。日本考古学の発祥の地になりました。

貝塚といえば、食された貝だけでなく、亡くなった人も弔う共同墓地です。当時の人は命は海に帰ると考えていたのでしょうか。多くの貝塚がこの関東エリアで集中的に見つかっています。


そして、この場所に古墳を残すこともおそらく意味があったのだと思います。人を弔う場所として適していたのかもしれません。近くに寺があり墓地があるのも偶然ではないのかと考えてしまいます。

この芝丸山古墳の調査が進められると、長さが106メートル、後円部が64メートルもある大型古墳で都内で一番の大きさだとわかりました。5世紀ごろの築造と見られ、南武蔵有数の族長、豪族の墓だったと考えられています。

東京遺跡情報より
東京遺跡情報より


こんな貴重な歴史的な貝塚と古墳が、都心の公園の中に静かに存在していることに、不思議な気持ちを抱かされます。

もし東京タワーや増上寺を訪れる機会があるのなら、ぜひ芝公園で丸山古墳や丸山貝塚を散策してみてください。

あなたも何か特別な感覚や思いを抱くことができるかもしれません。

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