夏季休業中はぜひフィールドワークに出掛けよう
夏季休業中に、私が担任時代に必ずと言っていいほどやっていたことの一つは、新聞記事のスクラップだった。このことについては、前回の「ヒント帳」でお伝えした。
今回は、地域のフィールドワークをオススメする。
タブレット端末の有効な活用方法の研究をしたい教師もいるだろう。
「個別最適な学び」を少しでも理解したいという教師もいるはずだ。
この「令和の日本型学校教育」ほど、矛盾をはらみ、一貫性の欠如した教育施策はないからだ(この「ヒント帳」でも今後考えたい)。
生成AI をあれこれ試したい教師も多いだろう。
そうした「勉強」で頭が疲れた時、「建物」を出て、気分転換を兼ね、デジカメ片手にぜひフィールドワークに出掛けることをオススメする。
学区を核とした市町村や県は、直接的・間接的に子供の学びの場である。
生活科や社会科などの様々な教科、領域の教材・学習対象が広がっている。
総合的な学習の時間のヒントがあるかもしれない。
図工の題材が見つかるかもしれない。
理科の見学場所に適した所があるかもしれない。
国語の作文の題材に成り得るものが見つかるかもしれない。
もちろん、もっと計画的にも行える。
例えば私は、3年生の担任時には、見学候補のスーパーマーケットを数店舗訪ね、情報を収集したり、子供が発見しやすい店舗を選んだりした。
また、学年で、地域の特色ある寺社を巡り、その後に予定しているグループ別歴史探索ハイクの教材研究をしたこともあった。
さらに、公共施設、例えば市役所や裁判所、公民館などに事前にアポを取り、事前調査をしたこともあった。
授業で必ずしも扱わない施設でも、教師がまず様々な公共施設について知識をもっていることが必要な場合がある。
実際に取材をすることで、「教師は世間を知らないのだな」と、感じたこともあった。
また、目的地を今年度の学年に関する場所に絞る必要もない。
来年度や再来年度に役立つことも数多くある。
フィールドワークもまた、この夏、ぜひ楽しんでいただければと思う。
暑い中ではあるが、散歩&サイクリング&プチプチぶらり旅になる。
きっと、地域が新鮮に感じられるはずだ。