講座を通した体験記[SIWR#28]
市民が語る熱い想い
札幌市の市民文化局が主催する、地域活動やスキルアップに活かせる「コーディネート力」を身につけるための講座。全3回の2 回目に参加しました。テーマは、地域コーディネーターの役割とファシリテーションの基本について。具体的には、コミュニティデザインの手法を5つのステップに分け、ワークを交えながら学びます。
講師は、まちづくりコーディネーターの千葉晋也さん。千葉さんは、市民が主役となるまちづくりの、ワークショップの企画・運営や市民活動団体の支援などを行なっています。今回は、全3 回の講座を通してファシリテーションの技術や、広報・デザインの技術を参加者に伝えていました。
参加者は、札幌市の住民や働いている人たち。参加者自ら本講座での目標を語ることからはじまり、前回の講座での学びをもとにした後日談もあり、「楽しみにしていた!」とおっしゃる方も。それぞれの熱量が感じられました。
可視化の重要性を実感
まちづくりに関わらず、会議や意見交換等で使用するオンラインツールの学びや伝え方のテクニック、第3 回ワークショップに向けてのオンラインでの場づくりの工夫やファシリテーションを体験しました。講座そのものがオンラインで実施されたので、学んだことをその場ですぐ活用することができました。
今回の講座で私が重要だと感じたのは、情報を可視化することです。図を使ったスライドを用いて説明していただいたことで、思考の整理やイメージがつけやすくなることを体感できました。スライドには重要な情報が多いにも関わらず、どこを見て欲しいのか、どこが重要なポイントなのかがはっきりと伝わってきました。
また、ワークショップの写真から、参加者の意見を図で表すだけでなく、タイトルのような「くくり言葉」にまとめることで、より簡単に全体を理解でき、時間をかけずに全体像を大きく捉えることができると実感しました。
参加者が主体的に
放課後の時間の話です。参加者のひとりから、千葉さんに「メッセンジャーのようなグループがあれば…」と提案されたことをきっかけに、参加者同士が「場づくり」をはじめたのです。さらに、参加者同士が各々の情報を交換している様子も見られ、2 回の講座で小さなコミュニティが形づくられているように感じられました。
私はこれまで、一般的に講座といえば、参加者が講師の話から受け身で知識を得ることを目的とした場所だと思っていました。しかし、このようなシーンに出会い、私はこの講座の機能がそれだけでないということを感じました。それは参加者同士が交流する場という意味合いとしても機能するということです。こうした機会は参加者同士の活動を共有し、応援し合い、交流の場を広げる場所でもあります。このような講座を増やすことで、地域の活性化が望まれるのではないかと考えました。
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