タイBLドラマ「愛の香り〜I Feel You Linger In The Air〜」
主演：チャーノン・サンティナトーンクン（ノンクン）, ラピーポン・タップスワン（ブライト）
2023年 全12話
いしゃーしゃ的オススメ度：★★★★★
（写真＝こちらのサイトよりお借りしました）
昨年の振り返り記事にも書いたのだが、2023年はほとんどBLドラマを観ていない。なので本作も出た時は知っていたが、あまり気にしていなかった。タイBLは観始めて挫折することも多いため、いろんな最終的評価を待ってから観ることにしているのである。
そして本作が、MDLで2023年度ナンバーワンBLドラマに選ばれているのを見て、視聴リストに追加。英語字幕ならサブスクしているサイトであったのだが、嬉しいことに、アマプラに追加されたので早速視聴‼️
タイムスリップした先で育まれる使用人と御曹司の恋物語
チェンマイで古い屋敷の改修に携わる若き建築家のジョム（ノンクン演）。海外留学中の恋人オームを待ち続けていたが捨てられ、不運にも事故を起こし川に落ちてしまう。死を覚悟したジョムだが、突然現れた男性に助けられ水面まで浮上し、川岸まで泳いだ後気を失う。目を覚ましたジョムは、目の前で起きる出来事に違和感を覚えていたが、この場所が1927年のチェンマイであり、自分がタイムスリップしたことを知るのだった。
そんな中、介抱してくれたミンという使用人と舟での移動中、プルメリアの甘い香りと共に名家の御曹司ヤイ（ブライト演）と出会う。さらに、彼の住まいはまだ美しい状態の、ジョムが現代で改修に携わっていた古い屋敷で…。いつ現代に戻れるか分からず、屋敷の使用人として働くことになったジョムだが、思いもよらぬ問題に次々と巻き込まれていく。しかし、ジョムの窮地には幾度となくヤイが現れ助けてくれるのであった。
絵、セリフ、すべてが美しい
1話目の後半から最終話の前半までは、舞台が1920年代のチェンマイ郊外。全体的にレトロでコロニアルな雰囲気に仕上げられており、どのシーンも絵になって、とても美しかった。
ずっと英語のタイトルで知っていたので、最初は邦題の「香り」になんで？と思っていたが、原題に忠実なタイトル。そして、観進めていくうちに納得。本作では“花“、その”香り”がストーリーに彩りを添えているのだ。
詳しくはぜひともこちらのnopopoさんの記事を読んでいただきたい。原作小説とドラマの比較もしており、花をはじめ、さまざまな細かい点についての考察もあるので、おすすめ！
ただ、シーンの美しさだけでは足りない。
本作はセリフもとてもロマンティックであった。1920年代という、まだテレビやラジオ、もちろんネットなんてない時代。御曹司のヤイはよく本を読んでいるのであるが、文学や哲学などの学問を愛する青年のようで、彼が語る愛の言葉も素敵なものが多かった。日本語訳もとてもこれは良かったのではないかと思う。
ちょっとくすぐったくなるようなセリフも、このレトロな雰囲気に溶け込んでおり、穏やかなヤイの声で語られると、とても聴き心地もいいものであった。
いいなぁ、私もこんなふうに言ってもらいたいなぁ(笑)。
ラブストーリーなので、カップルのケミもとても重要！ジョムとヤイのケミの良さも抜群で、これなしではこのストーリーは成り立たないだろう。
サムネだけでは気が付かなかったのであるが、出てきた瞬間、「あれ、これ誰だっけ⁉️」となったのがヤイを演じるブライト。
調べたら、そう、このラコーンで見たばっかりだった！
このドラマでは、他の国のバージョンではなかった「愛人の親友役」をやっており、脇役とはいえ割と気になった存在であった。
本作での彼は、もう御曹司がハマり役。しかも、少しクラシックなスーツ姿やタイの衣装も似合っている。もちろんうふ、キスシーンやベッドシーンも見どころ😍
あー、お気に入りイケメンが増えてしまった！
タイムスリップした現代青年ジョムを演じるのはノンクン。彼は『バッド・ジーニアス』や、なんと台湾ドラマ『一筆お祓い致します (不良执念清除师)』にもゲスト出演していて、見ていたはずなのだが、実は後から調べて気がついた次第(汗)。
タイムスリップして戸惑う姿、しかし徐々に昔の生活に慣れていくあたりの演技はとても上手だったし、機転をきかせるシーンなどはどれもとても良かった。
なんと、彼は視聴リストに入れている、中国ドラマ『働く女子流ワタシ探し (下一站是幸福)』のタイリメイク『Find Yourself』の主役もやってた！最初の5分だけは観たんだけど、これは観続けなくては！
エンディングは気に入らなかった。。。
とまあ、タイムスリップ＆輪廻転生ラブストーリーとしてはとても面白かったが、正直、最終話のタイムスリップの回収は気に入らなかった。
こういう展開だと、こう回収するのかな？と私なりの予想をつけていたのだが、全く違った。
現代でジョムは古い屋敷の修復をするのだが、これは彼が指名されたプロジェクトであった。なので、この施主、というか発注者が明かされるのではないかと思ったが、この辺はスルー。むしろ最終シーンが、さらにタイムスリップするシーズン2があるかのような作りだったので、うーん。
星を減らすほどではないが、最後だけが微妙だったかな。
しかし、タイBL沼にいる方で未視聴の方は必須、BLドラマに興味のある方にもぜひぜひオススメしたい。現在アマプラやFODなどで見放題になっている。
こちらがブライト君が歌うエンディングの『Blissful Dream』🎶