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日本ドラマ「さまよう刃」

主演:竹野内豊、國村隼、石田ゆり子、三浦貴大
2021年 全6話
いしゃーしゃ的オススメ度:★★★★★
(写真=WOWOWより)

ネトフリに出ていたので、竹野内豊見たさに久しぶりにWOWOW製作のドラマを視聴!

東野圭吾問題作を原作としたドラマ

社会や法律、すべてを敵に回してでも家族のために復讐を果たす……。長峰重樹(竹野内豊)は妻を亡くした後、男手一つでひとり娘の絵摩を高校生になるまで育ててきた。時折、けんかこそすれ、父親と娘は互いに支え合いながらつつましく生きてきた。
ところが、ある夜、絵摩がバイト先から戻らず、やがて凄惨な遺体で発見される。数日後、悲しみに暮れる長峰のもとに、犯人の名と居場所を告げる密告電話がかかってくる。逡巡の末、教えられたアパートへ向かい部屋を物色すると、そこには絵摩があまりにもむごい手段で殺されていくさまを捉えた映像が残されていた。帰宅した犯人のひとりであるアツヤを思わず殺害してしまった長峰は、主犯のカイジを追う。カイジやアツヤは、現行法上はまだ死刑は適用されない少年。父親の行動は、是か非か。世論を二分する長峰の逃亡復讐劇が始まる。

WOWOWより

竹野内豊がめちゃくちゃいい❣️

彼を最後に見たのは、『義母と娘のブルース』。その時も父親役だったが、まあ、あれは彼女たちのストーリーだったので、父親に焦点が当てられていたわけではなかった。

しかし本作での彼の父親役には圧倒された。短いシーンではあるが、娘との仲睦まじい場面、彼女と連絡がつかなくなり心配する姿、娘が殺されたと知った時の絶望感、娘がどうやって死んだかを知ってしまい、アツヤを殺す時の怒り、もう一人の犯人カイジを探す必死さ、と長峰という男を演じる彼の七変化には、言葉も出ないほど見入ってしまった。

そして竹野内豊といえば声!
警察に宛てた手紙を読む声は、もうイケボすぎるだけでなく、その内容がグッと刺さり、思わず涙ぐんでしまう。
私はオーディブルに入ろうかどうしようか、ずっと悩んでいるのだが、竹野内豊が全部読んでくれるなら入っちゃいたいかも!

復讐は正義か?法は正義か?

娘の死に方を見てしまうと、長峰の復讐を間違ったこととはとても思えない。しかし、周りの人たちの行動、発言により、ふと「復讐は正しいことなのか?」と一瞬揺らぐ。

特に、本作ではいくつかの”父親像”が描かれている。彼らを通しても、また登場人物の様々なセリフによっても、何が正しいのか、何が正義なのか、視聴者にも問いかけられる。
法制度というものについても考えさせられてしまうし、”母親像”もある意味テーマとなっており、なかなか内容の濃い作品であるといえる。

とてもよくできていたが、個人的には最後にふたつの疑問が残った。
絵摩ちゃんのスマホ、あれは結局どうなったのか?
それから國村隼演じる久塚警視の過去。彼もどうも娘を殺された過去があるような描かれ方がしていたが、私が何か見落としたか?

WOWOWの社会派ドラマはハズレなし!

WOWOWには加入していないのだが(スミマセン💦)、数年前に一時期、放送終了したドラマがAmazonプライムによく出ていたので、様々な作品を視聴した。『沈まぬ太陽』や『レディ・ジョーカー』、『震える牛』などは原作も読んでいて、ドラマもとても高いクォリティにできており、これらを含め、今でもWOWOW製作のものは私のベストドラマに多数入っている。

本作も原作は未読だが、期待を裏切られず、キャストも本当にとても良かった。
なお、元々は2009年に寺尾聰主演で最初に映画化されており、これには竹野内豊も刑事役として出演。
そして2014年には韓国でも映画化されており、イ・ソンミンが出演。
この二作のトレイラーを観てみたが、なかなか良さそうなので、機会があったらぜひ視聴してみたい。


こちらが予告編。


こちらはエンディングテーマで、佐藤玖美というアーティストが歌う『薄明』🎵

佐藤さんのnote発見‼️

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