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中国ドラマ「美人骨〜前編:周生如故」

主演:レン・ジャールン(任嘉伦)、バイルー(白鹿)、ワン・シンユエ(王星越)
2021年 全24話
いしゃーしゃ的オススメ度:★★★☆☆
(写真=爱奇艺公式サイトより)

はぁ、はぁ〜(肩で息をしている)。。。
やっと観終わりました、人生2本目の中国時代劇。マラソンよりも長かった(って走ったことないけど)。
公言している通り、基本的には中国時代劇は好きではないのだが、本作は『一生一世美人骨』という中国の小説を原作として、古代および現代を舞台として二部作のドラマが制作され、その時代劇版。主演はこちらも超人気のレン・ジャールンとバイルーということで、制作発表されてから話題になっており、私も楽しみにしていた。
もともとは現代劇の方だけを観るつもりだったが、「輪廻転生」ものなので、これは時代劇の方も見ておかなければならないかなと思い、視聴した次第である。

惹かれ合う師匠と弟子

バイルー演じるツイ家の皇女ツイ・シーイー(漼宜)は、ワン・シンユエ演じる皇太子リウ・ズーシン(子行)との結婚が小さい頃から取り決められていた。しかし、父親が宮廷から追い出されたのがショックで失語症になってしまう。心配した母親は環境を変えるため、西州の守備をしている、レンくん演じる南辰王ジョウ・シェンチェン(周生辰)の元に弟子入りさせることにした。

戦で不在の多いシェンチェンだったが、シーイーは師匠を待ちながら読書や勉強に打ち込むうち、失語症が治る。数年彼の宮殿で過ごすうちに惹かれ合う二人であったが、シェンチェンは独身を貫くと決心していた。彼に子供ができると王位継承権があるため、不要な戦いや宮廷内での陰謀を防ぐために、生涯結婚しないことにしていたのであった。そしてもちろんシーイーも婚約者がいる。
決して一緒になることはできない、二人の淡い恋物語である。

この他にも、身分が異なるために一生をともに添い遂げることができない二組、シーイーの従兄弟とシェンチェンの女性部下、名家出身でありながら出家した僧とシェンチェンのもう一人の女性部下の物語も進行する(カップルにならないので、サブカップルとは呼べない)。

24話でちょうどよかった

ご存知の方も多いと思うが、中国の時代劇は50話以上あるものが多い。そんな中、本作は珍しく全24話。にしては、主人公たちやその周りの状況を丁寧に描いていたと言えるだろう。あまりにも丁寧すぎて、ちょっとスローな感もあるが、見つめ合ったり、ちょっとした仕草で想いを伝えたり、惹かれ合ったりという、奥ゆかしさがとてもよく、現代劇とはまた違うテイストと雰囲気が味わえた。メインキャストの演技も皆とても良かったと言える。

中でも注目はシーイーの婚約者で皇太子ズーシンを演じたワン・シンユエ!
彼は今年最も期待の新人として名が挙がっているが(見出し画像の右から3番目)、たったの19歳ながらなかなか落ち着いていて、古装もめちゃくちゃ似合っていた。次々と時代劇の主演も決まっており、次世代「古装男神」候補確実である。
現代劇に出るようなら、ぜひぜひ観たい俳優の一人。

最初の数話はストーリーや人物設定を理解するために集中して観るが、なんとなく状況がわかってくると中弛み。戦のシーンなど見応えはあったし、宮廷内の陰謀なども面白いのだが、10〜20話目は長く感じられた。しかし、最後の3〜4話はクライマックスで、グッと観てしまえる部分である。

個人的に難しかったのはそれぞれの人物の地位や身分による呼び方。私は英語字幕で観ていたので、一人の人物を呼ぶにも、誰が呼ぶかによって呼び方が変わり、混乱したが、漢字を見ると大体理解できたので、最初の頃は字幕を時々切り替えたりして確認。面倒だったけど。まあ、もう多分時代劇は見ないから、また忘れちゃうだろうなぁ。

上記のように、これは現代劇へと続くので、どんな設定なっているのか楽しみだが、おそらく観始めるの来年になっちゃうかな。

世界最大の映画村、横店影視城

最後に、今後もう中国時代劇を観るかどうか分からないので、本作の撮影場所である横店影視城(中国の公式サイト)について、自分への覚書として書いておこう。

浙江省にあるこの映画村は、世界最大と言われ、こんな規模!↓

総面積は330ヘクタール
建築面積は49万5,995平方メートル
中国最大の屋内仏像
中国最大規模の屋内撮影所
Wikipediaより

もともとは、1996年に有名な映画「阿片戦争」を撮影するために作られたスタジオだそうで、それ以来、徐々に拡張されて今に至っている。
秦や明清の時代のセットから、19〜20世紀初頭の上海、香港のセットなどもあり、またそれぞれテーマパークとしても入場できるようになっているようで、ホテルもあり、中国を代表する観光名所ともなっている。

例えばこれは、11月23日から29日の間(本記事執筆時)に撮影されているドラマおよび映画のリスト。すごく長いので、上の方だけカットしたが、数えたら全部で43本撮影中。こんなに多くの作品が同時に撮影できちゃうぐらい大きいのである。
キャストを見れば、華流ドラマファンなら知ってる名前が見つかるだろう。1番目のにはシューカイ(许凯)、2番目の作品には本作の主人公レン君、3番目にはロー君(云熙)と本作のバイルーの名前も。しかし個人的には8番目のドラマのWayVウィンウィンが結構気になる。ドラマ観ないだろうけど。
超人気者のシューカイ(どうも横店のブランドアンバサダー?)は撮影の合間に、ファンミーティングなんかもここでやっているようである。

画像1
一部抜粋、横店公式Weiboアカウントより

時代劇はこれからもあまり観ないと思うが、この映画村はぜひ一度訪れてみたい❗️

こちらはここではないけれど、上海在住のけんいちさんが訪れた上海映画村の記事。日本作品の撮影にも使われているらしい。

こちらダイアモンド・ジャン(张碧晨)が歌う主題歌の「如故」♪撮影場所である上記の横店の雰囲気や規模もよく現れていると思うので、本作は観なくても、こちらはどうぞ。彼女って主題歌御用達歌手なのかな?先日視聴した中国映画「シチリアの恋」も彼女の歌だったなぁ。ちなみに個人的には挿入歌の「若」の方がお気に入りだった。

こちらが続編の現代劇版『FOREVER AND EVER (一生一世)』。本作を視聴したら、ぜひこちらも!


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