娘の迷言

子育てをしていると、子どもの斜め上の発言に驚かされることがある。

娘が保育園児だった頃。

いつもどおり保育園へ迎えに行って、車の中で今日あったことなどを聞いていたら、娘が突然、

「ママはアンパンマンの中で誰が一番好きぃ〜？」

と尋ねてきた。

特に推しはいなかったのだけど、誰か言わないとなーと思い、

「んー、ジャムおじさんかな」

と答えると、

「なんでぇ？」

と。

「だって、パン作れるから」

我ながらいい理由だと思っていると、

「パンツくれるからぁ？」

と無垢に尋ねてくる。

ん？

パン作れるから。

ぱんつくれるから。

パンツくれるから。

！！

思わず大爆笑。

パンツくれるおじさん、怖い怖い。

「違う違う。パンを、作れるからやよ」

と言うと、

「あーそっかぁ」

と、にこにこ。

そのあと娘に、

「娘ちゃんは誰が好きなの？」

と尋ねたのは覚えているのだけど、なんて答えてくれたかは覚えていない。

「パンツくれるから？」のパンチが強すぎた。

こんなこともあった。

娘ちゃんが高校生の頃。

私と夫はリビングで野球中継を見ていた。

娘もリビングにはいたが、スポーツに一切関心がないので、ひとりスマホを触っていた。

どんな試合を見ていたかは忘れてしまったけど、ファーボールで押し出しの場面があり、私と夫が、

「押し出しやぁ〜〜」

と騒いでいたら、娘が、

「押し出しって、これ？」

と言って、相撲の押し出しの真似をしている。

「なんでやねん」

私と夫の声がハモった。

「今、野球見てるやろ？それなわけないやん」

と、夫も娘の動きを真似る。

娘はさっぱりわからないといった様子で、

「押し出しってなに？」

と。

「え！知らんの！？」

大谷翔平選手ラブの夫にとっては信じられない発言である。

「知らんよ」

「嘘やろ」

「野球興味ないもん。知るわけないやん」

まあ、でもそうか。

娘は野球を全く見ないし、ルールを教えたこともないから、そりゃ知らないか。

「だからな、全部の塁にランナーがおってな…」

と、夫は一から説明していたが。

「ふーん」

自分で聞いたくせに、まったく興味がなさそうだった。

そんな娘さん、今や大学生だけど、未だにちょいちょい天然です。

でも、優しいいい子です笑（←親バカ）。