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Billboard Top100を振り返る    1981 95th Sheena Easton 'Modern Girl'

Sheena Eastonさんが95位です。この曲がデビュー曲なんですね。彼女は日本でも人気があったので、懐かしいと思う方も大勢いるのではないかと思います。

その時代の女性の姿を描く歌というのも多いのですが、この曲もその典型ですね。70年代にはHelen Reddyさんの歌った、'I am Woman'のように女性は力強い'Invincible!'と歌い上げる曲もあったのですが、80年代に入るとそのトーンもかなり現実的になるんです。Helen Reddyさんが、'Pay the Price'と歌ったのですが、実際に代償を払っている女性の姿がこのModern Girlで歌われてるんですね。

地方から出てきて、都会で一人奮闘する女性を歌ったものでしょうが、彼氏との生活、仕事に臨む毎日の描写とか、具体的で面白いですよね。特に彼にのディナーよりも、テレビが見たいのよ!なんて歌詞は素敵ですよね。

Modern Girlは、表向きはどうであろうとも、都会で奮闘する女性の姿を正直に歌い上げる佳曲ですね。前にもどこかで書きましたが、こうした正直な歌が出てきたというのが、80年代の特徴ともいえるのだと思うんですよ。特にSheena Eastonさんのショートヘアが、男性張りのようですが、実はかわいい女性というイメージを作っていて、この曲にあってると思うんですよね。

ここでModernというのも、良くも悪くも町の生活に順応していこうとする人々の姿を一言で表す言葉として、いい言葉だと思うんですよね。チャップリンさんの映画の'Modern Times'のように、近代化って、いい面ばかりではないですよね。その面を批判としてではなく、皮肉として扱う点が、奥深いというか、視点が変わってきます。

こうした曲の積み重ねで後にMadonnaさんが世に出てくるという下地ができてくるんだと思うんだよな。その萌芽が、81年のこの曲に感じ取れます。

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