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海外に販路を拡大した理由

今日は、私たちがなぜ海外展開をするに至ったかを書いてみます。

2017年にNISHIGUCHI KUTSUSHITAを発売して2019年から本格的に海外展開に舵を切りました。

その理由は以下です。

①国内での過剰な取り扱いを避けてブランド価値を維持する。

②海外に販路を拡大することで、長期的な事業のビジョンを描ける。

③自分たちの価値観が世界に通じるか面白い。

①については、国内だけをターゲットとすると取扱先が増えすぎてどこにでもあるブランドになり、小売店が取り扱う意味がなくなります。どこにでもある事をコモディティ化と言い、それはブランドではなくただの商品になってしまいます。私は国内での過剰な供給を避けるため、取扱店を管理し、一定以上の売上を超えないようにしています。そうする事で、キチンと自分たちが届けたいコンセプトや想いが正しい小売店を通じて初めて届きます。

②国内は1億2千万人と言っても自分たちの靴下を履いてくれる見込みがある人は恐らく10%くらいしかいないと思います。多くの方は当たり前ですが靴下を消耗品として使っていて価格が最重要となります。国内の10%だけでビジネスを展開するとどうしても無理が生じます。取り扱いが増えすぎたり、インターネットモールでの販売をしたり、セールが横行したり。。。

それを避けるためには、ターゲット人口だけでも7億人いる海外に販路開拓をする必要があります。正直なところ、自分には7億人のポテンシャルがあると思えた日から傾斜産業に属する靴下工場の経営が怖くなくなり、むしろワクワクするようになりました。

③これは自分たちの事業ミッションが世界に通じるか、それは自分だけではなく全社員のやりがいであり挑戦になります。自分たちの事業ミッションは“一日を変える靴下”を届けること。履いた瞬間今日も頑張れると思えたら1日はきっと豊かなものになる。これをブランドを通して必要とされるか挑戦する。

2019年9月にパリの展示会に初めて参加した時は自分たちにとって海外販路開拓の黎明期でした。まだ海外に取扱先も少なくどう海外展開を進めていいか模索していました。そして2020年1月に2回目のパリでの展示会を経てに一気に成長期に入りました。

成長期に入ったと実感した時、7億人にリーチできることを実感し後継者としてのプレッシャーは無くなりました。

海外販路開拓は、ブランド価値を維持、向上させること、企業の長期的な事業プランが簡単に立てられることから必須だと感じています。

でも海外販路開拓は相当難しく生半可な気持ちでは絶対出来ません。私たちも、2年間試行錯誤の上ようやく一つのカタが出来たように思います。

そこまでくれば国内も海外も一緒です。一度できたことは何回でもできるので7億人の市場を完全にロックオンです。

そして海外展開をする事でブランドに対して最も大きいメリットは慌てる必要がなくなる事だと思ってます。

それだけ広い市場に届いたからこそ、慌てて海外販路を広げる必要はないし、国内も無理する必要はないです。

じっくり自分たちの価値観を届けてくれる小売店なのか吟味して直観的に違うと思えば断り、本当に合う小売店だけと仕事ができればと思っています。

2021年も、また大きく変化が起きる年になると思いますが、自分たちらしくがんばります。

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