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SDGsとどう向き合うか

最近、テレビでもSDGsについて取り上げられることが多くなり、私自身も無駄のない暮らしをしたいものだと意識するようになりました。

SDGsはsustainable development goalsの略で2030年を期限として持続可能な経済活動を行おうというものです。※正確には持続可能な開発目標

今までの個別に地球環境を良くしようという運動より、経済を巻き込むことで実行力を上げるということで成果が期待できる取り組みだそうです。

実際、メーカーはSDGsの17ゴールのどれかに向けて商品をフィットさせ、消費者は購買を通してSDGsに貢献する。

これからはどんどんそのような環境に配慮した製品や取り組みが日本でも増えてきますねー。

さて、本題ですが、うちの工場はどう向き合っていくのか。。。

1つだけ明確なのはSDGsのために事業があるわけでもないし、私はSDGsという切り口で自分が作る製品が売れることは全く望んでいません。

それは、本来事業は企業が届けたいミッションや想いを実現するために存在するのであって、SDGsをミッションにした事業ではないからです。

でも、自分たちのミッションを実現するために日々活動しながら、SDGsの観点で地球や人に配慮できる経営をしていきたい。

これはとてもやり甲斐があることだと思っています。今までは、“一日を変える靴下を届ける”という事業ミッションの実現に邁進して来ましたが、そこにあるべき行動指針や自分たちらしいあり方が加わるからです。

その行動指針はより、従業員の行動を明確にし、モチベーションが上がり、社外にも社風を伝えることができ環境にも配慮できる。

これからは、SDGsを経営の本質にする。ではなく、SDGsをどのように取り込み、事業と環境配慮を両立させるかが、重要だと感じています。

それで今考えていること。
2つのゴールについて自分たちも取り組みたいと思っています。

12.作る責任 使う責任

→アパレル産業では売り上げを作るための大量生産、廃棄が当たり前のように起こっています。世の中で70%オフのセールとかが当たり前にあるのは売上ありきのビジネスモデルだからです。

もし、靴下という消耗品がデザインや価格で購入されるカテゴリーから、ブランドの価値観に触れて暮らしを豊かにする大切なものという認識になれば、大量生産やセールで売り飛ばす行為が減るのではないか?

意味のあるものづくりはセールとは縁遠く、必要以上の生産が抑制できるのではないか。

つまり、自分たちにできることはそれぞれのブランドの個性やクオリティを上げて消費者にとって必要なカテゴリーになることだと思っています。

不思議な感覚ですが、5年前は決算で黒字を出すために営業し、受注して生産していたOEMメーカーでした。

でもブランドを始めた2017年以来、経営数字は日頃ほぼ見ておらず(決算月前後2ヶ月は見てます笑)、自分たちが届けたいものがどうあるべきかしか考えていません。

この時点でいつのまにか、自分たちはSDGsを実践し始めていたのかもしれません。

8.働きがいも経済成長も

働きがいってなに?

この問いに答えられないとすすみませんね。私は働きがいとは、仕事を通してやり甲斐があること、そして安心して暮らせる賃金だと思っています。

簡単に言うと仕事が面白くて、消費者に喜ばれたり必要とされて、更に満足がいく給料がある。

これって最高だな。って私は思っています。やり甲斐については、自分たちのブランドが国内外に必要とされ始め、従業員みんなが自分たちが仕事にかける時間が本当に喜ばれるものになって来てることを実感しています。

これからもブランドをキッチリ育てていくことがより多くの消費者に必要としてもらえると思っています。

これについては頑張ります✌️

そして給料について。

靴下産業は日本では1910年からスタートした産業で数を売ってなんぼの業界です。なので技術者の給料はこんなもの、パート代はこんなもの、内職賃は。。。と昔の考え方を引きずっています。それどころか安い海外製品が国内消費の90%を占め、よりコストダウンを迫られています。

それだけ産業が進化せず厳しい産業証拠です。。。

今、私たちが取り組んでいるのは目先の利益ではなく30年後も工場を運営できる体制。

つまり技術者、パート、内職の賃金を自分たちの付加価値に合わせることです。

自分たちの活動が価値のあるものであれば必要とされ、従業員もその価値に見合った給料にできます。

薄利多売の工場運営から価値がある、意味があるものづくりへ。※家業に入って丸8年。ここに関してはかなり変えられたと思っています。

私たちは“一日を変える靴下”を届けると言う、ミッションを3つのブランドとOEM供給(ブランド先への商品供給)で実現しています。

この活動が消費者にとって必要とされれば、やり甲斐と給料が必然的に、正の相関関係で成長します。

最後に、

ミッション、あるべき姿、ブランドらしさ、それを伝える手段、製品軸での設備投資。

やることは多岐に渡りますが、経営としては意味のあることをキチンと取り組むことが工場を安定させSDGsも実現して行くことになると分かっています。

今年どこまでやり切れるか。
これが実現できた時には、うちの工場のスタッフはより強い集団になってるなぁ(もはやおれいらねえんじゃね?)と思っています。

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