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零細企業のあるべき多角化

私も一、零細企業のプレーヤーなのでえらそうな事は言えませんが、今体験してることを書いてみます。

弊社は西口靴下、hakne、memeriという靴下ブランドを運営する靴下工場です。

2月にmemeriをリリースし、4月末には西口靴下の店舗を始める予定です。

今回は、零細企業が押さえるべき多角化のポイントじゃないかな?と感じることを書きます。

まず、多角化のメリットとデメリット。
メリットは全く新しい売上を獲得できます。既存の事業が成熟してくると売上を伸ばすためには値下げや過剰な販促などで健全な経営と言えなくなります。新しい市場を獲得する事は、チャレンジは必要なものの新しい売上を獲得できます。

デメリットは資源が分散する事。マーケティング費用や人材が分散してしまうので、新事業が黒字化しないと資源を無駄遣いするだけでなく事業が足を引っ張ってしまう事です。

では、多角化のリスクを最小化するポイントは、、、

①事業間のシナジーが複数に発生する事
②事業自体のリスクが低い事
③新事業が企業ミッションと合致し強化する事

この三つかな?と思います。
①はただ単に新事業が個別にうまくいくだけでは旨みが少な過ぎます。新しい事業をする事で、既存の事業のブランド価値が上がる、もしくはブランドを体験出来るなど他の事業にプラスの効果がなければ意味がないです。

②については、何年で黒字化するか、何年我慢できるか、撤退する時の費用も明確にしリスクを理解することが重要です。その線引きが明確であればズルズルと引きずる事はないです。

③については、そもそもその新事業をやる意味があるか?と言うことです。売上のことだけを考えて始めてしまうといろんな岐路で判断に迷いが生じます。企業ミッションと合致していればやる意味が明確なので判断基準がハッキリするはずです。

では、今うちが進めている事。

①西口靴下、hakneの海外販路開拓
②新ブランドのmemeriのリリース
③西口靴下ストアの開店

①については、既存のビジネスの延長なのでリスクは少ないです。そして、海外で売れることは販路が一気に広がるのでメリットしかありません。西口靴下はすでに取り扱いがふえているので、西口靴下の流れに乗ってhakneも当たり前のように海外での取り扱いが伸びてきます。こらもシナジーですね。まもなくmemeriも海外にリリースし同様にシナジーが発生します。

②については、“わたしにやさしい”というコンセプトの天然素材の靴下、ニット小物のブランドです。こちらは女性の冷えや日焼けを解消する商品を提供しています。これを展開する事で、西口靴下、hakneではエリアバッティングによりお取り扱いが難しい小売店にも販路を広げることが可能です。

なぜなら、冷えや日焼けを避けたいと言う女性のニーズは普遍的で広いため、取扱店舗が多くなる事は当然だからです。

一方、西口靴下やhakneは取り扱いが多すぎると小売店同士で価値を伝える意味がなくなるためブランド価値は下がります。

memeriはより多くのお店から届けることができるし、既存の西口靴下やhakneの取扱先からも一気に取り扱いが広がります。

ここがシナジーの一つですね。また、フォロワーが1万人いる西口靴下からもmemeriのことをどんどん伝えることができます。

③については、キチンと価値を伝えるお店を持つ事で、よりファンになっていただくことが可能で、きっとそのお客さんは多くの方にブランドのことを伝えてくれます。そして全国の小売店での購入、オンラインサイトでの購入、他のブランドを知るきっかけになります。

①から③、全てが単体でも利益を生み出し、更に他の事業にもプラスの効果をブランド間やお店から小売店、オンラインなどに波及していきます。

複数方向にシナジーが発生することで、1の努力で事業がどんどん強化されます。

そして最後に、すべての事業が企業ミッションに繋がっているかが重要です。

企業ミッションはあるべき姿なので、新事業が売上のための取ってつけたような事業であればきっと続かなかったり、あるべき姿を見失うことになるかと思います。

うちの場合は、“一日を変える靴下”を届けること。靴下で暮らしが少しでも豊かになればと思っています。

これは①から③全てに合致しているため事業としてやるべきと言う判断になりました。

長々と書きましたが、これからも自分たちが納得する靴下をより多くの方に体験してもらいたい。この気持ちを素直に表現することが今回の展開に繋がりました。

これからも頑張りますね✌️

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