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15 サポセンの人

「メキシコのM、大きいサイズのL、デンマークのD」

ネットの接続が不安定でサポートセンターに電話をしました。まずは契約情報を確認ということで、僕は登録者IDを口頭で伝えました。

IDは「mld」から始まります。電話だと聴き取りにくいのでしょう、サポセンの人は「アルファベットの確認をさせてください」と言い、冒頭のことを言ったのです。

「……大きいサイズのL、」の部分で、僕はこの人のセンス面白いなと思いました。MとDは国名です。メキシコ、デンマーク。Lは……、確かに、自分で考えてみると難しい。ループ、リバプール、あんまりピンとこない。

そんなことを考えていたら、デンマークも面白くなって来てしまって、さらにメキシコも面白くなって来てしまって、やっぱり大きいサイズのLが面白くなりました。

念のため言いますが、決してサポセンの人をバカにしているわけではありません。とてもよく対応してくれました。ただ、あまりにもセンスの良い言葉を選ばれたので、一考せずにはいられなかったのです。

前に僕も、仕事でまったく同じようなことをしたことがあります。Mはマクドナルドでした。Dはドンキーコングでした。Lは記憶にないですが。

無限のようにある言葉の中からひとつを選んでいます。サポセンの人と僕とでは、きっと育って来た環境が違うのでしょう。価値観は否めません。

#エッセイ #日記 #サポートセンター #セロリ #情報伝達

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