君がもらっているものは物だけじゃない
君は最近、何かもらったものはあるかい?
考えてごらん。
おばあちゃんにおこづかいもらった?
それは聞いてないから、あとでおばあちゃんにお礼言おうね。
お隣さんからお菓子もらった?
よかったね。今度何かお返ししなきゃね。
君は今までも、これからもたくさん、もらうことがあると思う。
でもね、それはお菓子やお金っていうモノだけじゃないんだ。
君は毎日、誰かの優しさをもらっているし、思いやりをもらって生きているの。
どういうことか、わかるかい?
たとえば、横断歩道をわたるとき。
君は手をあげて渡ろうとするね。
お車はどうなる?
君を見つけて、横断歩道の手前で止まってくれたね。
運転手さんは君に渡ってもらえるように、車を止めて、君が横断歩道を渡りきるのを待ってくれる。
これって、当たり前のことかな?
信号のある道だったら、赤信号で止まることはルールだから、当たり前だよね。
でも横断歩道は信号機がついてないから、止まることは当たり前じゃない。
ビュンビュン飛ばして、まったく止まってくれない車だってある。
だから、手をあげて、「わたるよ!」って分かってもらえるようにしないといけないんだ。
君が手をあげているのを見つけてくれた運転手さんは、君が渡れるように止まってくれたんだ。
何が言いたいかというと、君は「優しさ」や「思いやり」をもらった、ということなんだ。
さっき、君は最近もらったモノを考えてみたね。
すると、もらった物ばかり思いついちゃった。
物ばかり思いつくことは悪いことじゃないよ。
せっかくもらったことを忘れちゃってたら、次会ったときに「ありがとう」って言えないからね。
でも、君は、物ばかりもらっているわけじゃないんだ。
お母さんがお弁当に、君の好きなハンバーグを入れてくれるのは?
当たり前かな?
当たり前に思ってしまったら、お母さんの優しさには気づいてあげられないね。
お母さんは君に、お弁当を美味しく食べてほしいから、君の好きな食べ物をお弁当に入れてるんだよ。
誰かに、何かしてもらっていることを当たり前だと思わないでほしい。
お父さんは、君に、してもらったことに気付ける人でいてほしいんだ。
そして、してもらったことに気付ける人は、「ありがとう」が言える人になるんだよ。
なぜかというとね、してもらっていることに気付けない人は、当たり前だと思っているから、ありがとう、って思えないんだ。
ありがとうって思えないから、ありがとうって言えないの。
だから、君は、誰かにしてもらったことに気づいて、素直にありがとうって言える人になってね。
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