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昭和のテレアポ世代が見た、令和のインサイドセールスの世界

こんにちは。
ベンチャーでフル在宅インサイドセールスをはじめて2ヶ月のおかざきです。

ふだんはTwitterで、#在宅はじめて良かったことメモ をつぶやいたりしています。どうしてもこれは書きたい…!というものだけ、noteに書いていこうと思っています。今日のnoteは、どうしても書きたかったこと。

「インサイドセールスって、つまりただのテレアポでしょ?笑」
転職してから友人に最もよく聞かれる、腹立つ質問NO.1。その回答を、書いてみたいと思います。

まだほとんどフォロワーがいない私のTweetにいいねしてくださる方がこんなにいるということは、インサイドセールスあるあるなんだろうなぁ。

でも。
残念ながら、入社前には私もそう思ってました。あろうことか面接でも聞きました。これ、聞かれたらムカつくやつだ…と後で気づいて猛省したのでここに記しておきます。ごめんなさい。

質問の答えとしては半分YESで、半分NOだと思っています。

電話をかけてアポイントを頂く、という意味ではYES。でも、旧時代のテレアポとはやり方も全然違うし、必要なスキルも違う。よって面白さもやりがいも違う!昭和の根性テレアポとは全くの別物!!NO!いう気持ち。

※そもそもインサイドセールスとは…
フィールドセールス(訪問)ではなく、訪問をせずに社内で行う営業。職種としてどこまでの業務を指すのかは企業によると思いますが、このnoteではインバウンドリードに対するコール業務(アポイントを頂き、ヒアリングをする)を指しています

まず、比較対象となる昭和のテレアポについておさらいしましょう。
(私はテルクリーニングの略でテルクリと呼んでいましたが、どうやら局地的用語のためテレアポとします)

私が昭和スタイルのテレアポをしていたのは求人広告の営業だった2006年〜2008年位まで、正確には余裕で平成。ただ、詳細を書いていくと、しょ、昭和だぁ〜って気持ちになると思うので、昭和とさせてください。あれが平成だったなんて、信じられない。

そんなわけで、旧世代の皆さまはほっこり、新世代の皆さまはドン引きしていただけたら幸いです。

※注
今からめちゃくちゃにディスりますが、当時勤めていた会社は大好きです。新人時代のお客様の顔は今でも鮮明に思い出せるし、一生懸命つくった原稿のファイルを未だに捨てられないくらい大好き。それに、さすがに今はこんなやり方はしていないはず。単に時代の問題なのだと思っていただけたら幸いです。

まず、コールリストはエクセルで配布され、基本的にA3用紙に出力。そこに、長定規・蛍光カラーペン・ボールペン。言うまでもなく、電話は固定電話です。(携帯もあるけれど、ガラケー)

え?そうしたらコールした後はどうするの?コールの優先順位はどう立てるの?お客様から伺った話はどこに書くの?と思うじゃないですか。
紙に書きますよね。もう欄外までびっしり。あるいはノート。

そうして気合いと根性が上書きされたリストに対峙して、ただ毎日上から順にかけるだけです。むしろ何も考えてはいけない。手が止まるから。

アポイントを頂いたら自分で営業するので、外出もします。アポが無くて1日社内なら100件~200件は当然かけるよね?という圧に満ちた雰囲気。それだけかけても、1日のアポイントは1~2件。そろそろ悲しい気持ちになってきましたね。

当然ながらリストが足りないので、あらゆるものを使って自分でリストを作ります。タウン誌とか、新聞チラシとか、ゼンリンの地図とか。休日のドライブ中に「あ、あの会社、いい規模だなぁ…」と看板を見て名前を書き控えたりしていました。

リストが尽きて、今は求人募集していないとはっきり言われた会社にも電話をしていました。前に断られました…とリストから消そうとしても通用しません。だって今日誰か辞めてるかもしれないじゃん!という理由。はあ。

同じリストにかけすぎて、社名を見るだけで電話に出てくださる方の声が脳内再生される始末。明らかにかけすぎ。何が辛いって、自分(自社)本意なんですよね。常に罪悪感と闘いながら、電話をするのです。

ノンロジック、ジャストコール。
それが、私が思う昭和のテレアポです。(異論は認めます)

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恐ろしいことに、私はその昭和のテレアポを、2019年まで引っ張って生きてきました。2009年~は別の事業で既存顧客の営業を担当していたので、アップデートをしないまま令和になってしまったのです。テレアポ=気合と根性の昭和スタイル、という図式が骨の髄まで染み付いていました。

▷▷▷

では、令和のインサイドセールスはどうか。
今まで書いてきたことが、全て逆になっていました。

マーケティングの方々が集めてくださったリードに対して、SFA(営業支援システム)で管理しながらコール業務を行います。気合いと根性ではなくて、自動的に、科学的に、「頭を使って」電話を使った営業活動を行います。

正直なところ、昭和のテレアポ&殿様既存営業を経た私は、初めにしっかりと混乱しました。世の中は知らぬ間に進化していて、自分の経験がむしろマイナス。研修だけで目がシパシパするくらい、全体的にちょっと何言ってるかわからなかったです。穴があったら入りたいほと、お恥ずかしい状態。

だからまず直面したのは、新しいやり方のインストールではなく、自分の中に蓄積された、古いやり方のアンインストール。
こうじゃないの?こういうもんじゃないの?と頭をかしげる私の横で、同期が言ってくれた「お客様のことを考えたら、どうすべきか」という言葉を、しつこく考えて矯正することからのスタートでした。

そう、最も大切なことは「お客様のことを考えたら、どうすべきか」
令和のインサイドセールスというよりも、SaaS系の企業として、お客様の成功なくしては我々の事業も成り立ちません。どんな職種に就いていても、胸の真ん中にカスタマーサクセスがあるわけです。この清々しさは、並々ならぬものがあります。

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友人から冒頭のような質問をされる度に、自分でもなんでいま楽しいんだろう?と我に返ります。腹立つ質問ではあるけれど、棚卸しをすることができます。自分が商談するわけでもなく、10年間の法人営業の経験を放り投げて、親しい友人に「テレアポ」と呼ばれて。

でも、すごく楽しい、働くことが。毎日、ふと気づいたら17時になっていて、1分も暇はありません。やりたいことは山のようにあり、トイレに行くことすら忘れるほど、集中して過ごしています。自分がこんなに長い時間集中できることを、この歳になって初めて知りました。

あ、そうか、これがレンガ積みの話だ。
最近になってようやく、点と点がつながりはじめています。

※レンガ積みの話
イソップ寓話の「レンガ積み職人」の話で、ある旅人が3人のレンガ職人に「何をしているの?」と声を掛けます。3人ともレンガを積むという仕事をしているけれど、1人目は「毎日レンガを積んでいるだけ」と答え、2人目は「建物を作っているんだよ」と答え、3人目は「この街の人が祈りを捧げる教会を造っているんだ」と答える…という話

私は電話の向こうのそのまた向こう、おそらく永遠に出会わないだろう誰かのために仕事をしているから、楽しいのかもしれません。

たとえば、
駅のホームで電車を待ちながら、冷たいパンをかじる営業マン
とびきり重い紙の資料を持ち、新幹線に飛び乗る営業マン
子どもの学級閉鎖に白目をむくワーママ営業マン
深夜のタクシーで帰宅し、もうだめだ…家庭が崩壊する…と営業の仕事を諦める営業マン
(つまりぜんぶ過去の私)

手前味噌で恐縮ですが、自社のサービス(営業向けweb会議システムのベルフェイス)が当たり前にある世界には、きっとこういう無駄な根性のかけ方は存在しないと思うのです。

電車を乗り継がなくてもお客様に会えるし、紙の資料もメールも不要になるし、子どもにおやつを食べさせながら営業だってできなくはない…?(いや、それはちょっと難しいかもしれない)でも、移動時間を減らして生まれた時間を、家庭に充てることはできます。

その先のお客様だって、会議室の準備やお茶出しが必要なく、遠方でなかなか会いに来ない担当とも、すぐに顔を合わせて話ができるようになるはず。

スマホ・パソコン・ベルフェイス
私はこれを、営業の標準装備にしたい。そうして、営業という面白い仕事を、いつでも・誰でも・どこでも続けられる社会にしたい。そう思っているから、この仕事が楽しいのだと思います。

自分が当事者として感じた不を、当事者として解決していく。
そのための手段として、どうしたらお客様に興味を持っていただけるのか、頭を使って電話をかけています。電話をかける、という行為そのものにはあんまり意味がないのです。「相手の事実に耳を傾け、問題を抽出し、課題を設定して、解決策を提示する」その一端を担うのが、インサイドセールスです。

昭和のテレアポ世代の偏見よ、そろそろ滅びてくれませんか。
誰になんと言われても、インサイドセールスの世界は面白いと、私は思います。

#働き方 #インサイドセールス #子育て #育児 #ワーママ

※おまけ
ベルフェイスってなんぞや?と思ってくださった方は、こちら
インサイドセールスの仕事に興味を持ってくださった方は、こちら

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