【3日目】医療従事者の採用環境を調べます|市場調査レポート作成中
はじめに
おはようございます。医療介護データ研究所の まじめな所長 です。
先日、医療機関の市場調査に必要な基本のデータセットを公開しました。
こちらのデータを使った市場調査レポートの作成過程を公開しています。
題材は「大阪府 茨木市」です。(Twitterで公募した際に、一番最初に手を挙げてくださったので茨木市にしました!ありがとうございました!)
【3日目】医療従事者の採用環境を調べました。
3日目は、医療従事者の採用環境を調べました。
基本のデータセットの以下の部分を使います。
医師の採用環境をみる
横軸に「病院あたり医師数」、縦軸に「病院数」を取り、都道府県別・市区町村別にマッピングしました。
それぞれ平均値を縦軸、横軸にひくことでグラフを4つのエリアに分けて表現しています。各エリアは以下のように考えることができます。
右下は、病院あたり医師数が多く、しかも病院数が少ないエリアです。医師数も多く、競合も少ない為、最も採用しやすいエリアと考えられます。
左上は、病院あたり医師数が少なく、しかも病院数も多いエリアです。医師数も少なく、競合も多いため、最も採用がしにくいエリアと考えられます。
同様に考えていくと、
右上は競合が多いことが課題となるエリア、左下は医師数が少ないことが課題となるエリアになります。
大阪府は「競合が多いことが課題となるエリア」に属しています。
一方、茨木市は「採用しにくいエリア」に位置しています。
医師の場合、比較的広いエリアで採用活動を行う為、市区町村の傾向よりも、都道府県の傾向を重視しても良いかもしれません。
大阪府茨木市の場合、競合となる病院と比較した魅力を、医師にしっかりと伝えていくことが重要になるのではないでしょうか。
薬剤師の採用環境をみる
薬剤師の場合は、薬局で働く方が圧倒的に多い為、横軸を「薬局あたり薬剤師数」、縦軸を「薬局数」としてマッピングしました。
都道府県別で見ても、市区町村別で見ても、「競合が多いことが課題となるエリア」に位置していることがわかります。
薬局も含めた競合と比べて、自院の魅力をどのように伝えていくかが重要になりそうです。
看護師・准看護師の採用環境をみる
看護師の必要度は病床数に対する依存度が高い為、横軸を「100床あたり看護師数」とし、縦軸を「病床数」にしています。
都道府県別にみると「競合が多いことが課題となるエリア」に属しており、市区町村別にみると「採用がしにくいエリア」に属しています。
看護師の場合、比較的近隣地域からの採用が多いため、茨木市は看護師の採用がしにくい地域と考えられます。
他の地域に比べて、採用に力を入れて取り組む必要がありそうです。周辺に採用しやすい地域がないか調べることも有効かもしれません。
ちなみに、准看護師の採用環境をみたグラフが以下の通りです。
茨木市は准看護師についても「採用がしにくいエリア」に属しています。
リハビリ職の採用環境をみる
最後に、リハビリ職の採用環境を見てみましょう。PT・OT・STを一挙に掲載します。
いずれの職種においても、茨木市は「採用がしにくいエリア」に属していることがわかりますね。
おわりに
今日は、「【3日目】医療従事者の採用環境を調べます|市場調査レポート作成中」と題して、基本のデータセットに収録されている病院数や医療従事者数を使った分析について紹介しました。
少しずつで恐縮ですが、引き続き基本のデータセットを用いた市場調査について紹介していきますので、また見ていただけたら嬉しいです。(4日目はこちら)
ちなみに今回の分析ツールはこちらで公開していますので、興味のある方は見てみてください。
また、Twitterでは引き続き市場調査希望の地域を募集しています。
最終的にはいくつかの事例を作ろうと思いますので、ご希望の方は以下のtweetにコメントください。(傾向の違う市区町村をいくつか作成しようと思っています。)
ぜひフォローもいただけると嬉しいです。
それでは今日も良い1日を。
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