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【2日目】高齢者世帯率等を調べます|市場調査レポート作成中

はじめに

おはようございます。医療介護データ研究所の まじめな所長 です。

先日、医療機関の市場調査に必要な基本のデータセットを公開しました。

こちらのデータを使った市場調査レポートの作成過程を公開しています。

1日目はこちら。

題材は「大阪府 茨木市」です。(Twitterで公募した際に、一番最初に手を挙げてくださったので茨木市にしました!ありがとうございました!)

【2日目】高齢化率、高齢者世帯比率、持家借家比率を分析しました。

2日目は、高齢化率、高齢者世帯比率、持家借家比率を分析しました。

基本のデータセットの以下の部分を使います。

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高齢化率の推移をみる

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大阪府の市区町村別に、高齢化率の推移をグラフ化しました。

大阪府 茨木市をオレンジ色にしており、その他の市区町村をグレーにしています。

大阪府 茨木市の高齢化率は、2015年で23.5%でしたが、徐々に上昇し2045年には33.4%になる見込みです。

大阪府 茨木市は、2045年時点において、大阪府の66市区町村中 15番目に高齢化率の低い市です。

たまに、高齢化率が低いということを医療介護需要が少ないとネガティブにとらえる方がいますが、私はそうは思いません。

高齢化率が低いということは、これからまだ医療介護需要が伸びる市場と考えることができます。

2045年時点において、大阪府の中で最も高齢化率が高いのは、豊能郡能勢町の68.5%です。ここまで高齢化率が高くなると、それ以降は需要の増加は期待できません。急速に減少していく需要にどのように対応するかが課題となります。

高齢者数と医療機関数のバランスで需要の大きさを判断し、高齢化率では需要の伸びしろを判断するのが良いと思います。

その点、大阪府 茨木市は、大阪府の中でも、医療介護需要の伸びしろが大きい市であると言えます。

高齢者世帯比率をみる

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世帯数に占める高齢者世帯の比率をグラフ化しました。

濃いオレンジ色は、高齢者単身世帯です。薄いオレンジ色は高齢者夫婦世帯です。

大阪府は全国と比べて、高齢者単身世帯が多い傾向にありますが、茨木市に関しては、高齢者単身世帯が全国若干少ない程度となっています。

高齢者世帯が多い場合、訪問系のサービス需要が高まることが想定できますが、茨木市においては全国比べて特別な状況にある訳ではなさそうです。

持家借家比率をみる

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家数に占める持ち家と借家の比率をグラフ化しました。

オレンジ色が持家の比率で、グレーが借家の比率です。

大阪府は全国と比べて持家の比率が少なく、借家の比率が高いことが特徴と言えます。茨木市においても同様の傾向がみられます。

集患の視点では、持家が多い場合、その地域に根付く方が多いため、リピーターを増やすことや良い口コミを広めてもらうことが重要になると考えられます。

一方で、借家が多い場合、人の入れ替わりも一定数あると考えられることから、新規患者を増やすことやHP等を使った広報が重要になると考えられます。

茨木市においては、全国的と比較して、新規患者の獲得や、HP等を使った広報の重要性が高いと考えられます。

おわりに

今日は、「【2日目】高齢者世帯率等を調べます|市場調査レポート作成中」と題して、基本のデータセットに収録されている将来推計人口、世帯数、家数を使った分析について紹介しました。

少しずつで恐縮ですが、引き続き基本のデータセットを用いた市場調査について紹介していきますので、また見ていただけたら嬉しいです。(3日目はこちら

ちなみに今回の分析ツールはこちらで公開していますので、興味のある方は見てみてください。

また、Twitterでは引き続き市場調査希望の地域を募集しています。

最終的にはいくつかの事例を作ろうと思いますので、ご希望の方は以下のtweetにコメントください。(傾向の違う市区町村をいくつか作成しようと思っています。)

ぜひフォローもいただけると嬉しいです。

それでは今日も良い1日を。

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