見出し画像

noteの定期更新はゴールではなく「KPI」です

うちの会社では半期ごとの目標管理制度があり、「能力開発目標」のくくりで、noteを定期的に更新することを目標に掲げることができる(実際、定期的に文章を書いて公開していると、いろいろな能力が開発されるので、個人的には積極推奨している)。

そこで留意したいのが、たとえば「週1noteを更新する」ことは、KPIだという視点である。


KPI = Key Performance Indicator(重要業績評価指標)の定義について、ferret plusの記事では【最終的な目標(KGI)を達成するための、過程を計測する中間指標】とある(わかりやすい)。つまりnoteを継続的に/定期的に書くことは「最終的な目標」ではないんだよね。

※「創作を楽しむ」など、書くこと自体が目的になることはある。あと加圧トレーニングとして「毎日更新を一定期間続ける」こととかは目的化していいと思う。

では「能力開発目標」的な最終ゴールがなんなのかというと、これは人によって到達点は異なる。

・「伝える力を磨く」こと
・「アウトプット作業を通じて、本や仕事で学んだ内容を定着化する」こと
・「論理的思考力」を高めること
・「早く多く書けるようになる」こと etc.

それで、こうした「力がついたかどうか」は非常に計測しにくいので、その手前の、「行動」を「定量的」に見られるポイントを見ましょうというのがKPIの考え方だ。KPIは全社評価システム「OKR」のプロセスを構成する要素でもある。また、私の古巣であるWebアクセス解析業界では、最終売上に紐づくWebサイトのKPIとして【コンバージョン率】(たとえばECサイトの場合は、購入完了数÷サイト訪問者数)を見るのが定番の視点だった(17年くらい前からの話)。


話をnoteに戻すと、「週1更新」というのは、かなり良い指標だと考えている。「今週考えたこと」「今週学んだこと」を整理してアウトプットするのにちょうどよいリズムだからだ。金曜夜に呑みながら書いてもいいだろうし、週末じっくり向き合ってもいい。リズムに乗ることができれば、あとは楽になる。更新頻度を増やしてもいいし、1本の量を膨らませてもいいし、質を追求してもいい。

そして、KPIを定めたら、日々考えるべきは「KPIを定点監視する」ことと、「KPIを改善するためのアクション」を起こし続けることだ。前述の例で、ECサイトの運営者は、コンバージョン率を日々監視しながら、集客/コンテンツ/サイト改善のさまざまなアクションを行い、どれがどの程度KPIの向上につながるかを模索する。コンバージョン率が上がれば、売上も増えている。同様に、noteの定期更新リズムができているうちは、その先にある相応の収穫を得られていることが推測できる。

「週1更新」がまだ習慣として定着していない場合は、どうしたら無理なく週1更新のリズムをつくれるかを検討し、一つずつアクションを起こしていくことが必要だ。

●「ネタがなくて書けない」なら、ネタ帳をまず整える。一人ブレストして書きたいことを洗い出しておく
●「時間がなくて書けない」なら、固定の時間を確保する方法を考える
●「インプットが足りなくて書くことがない」なら、まずインプットする時間を確保してインプットをする(書く時間も確保する)
●「書くイメージが湧かない」なら、お手本にするnoteを選んで構成を真似てみる
●「書き始めたけどまとまらなくて公開ボタンが押せない」なら……これはけっこうnoter共通の悩みとして、いろいろな方法論があるんじゃないかな?『一般noteユーザーが集めるnoteマガジン』などを眺めるといかがでしょう。端的に言うと「いいからとにかく腹を決めて公開ボタンを押せ」という感じです(書き始めただけえらい) 。

「中身はなんでもいいから駄文でもとにかく公開ボタンを押す」というのは、習慣作りのプロセスとしては「アリ」。ただ、「それ誰のために、何のためにやってるんだっけ?」と自分に問えば、書く中身に真剣に向き合わなければ能力開発という「果実」は手に入らないことが自明だと思う。


多くの人にとって、テーマを決めて「一定の頻度で、一定の量の文章を書く」というトレーニングは、多くの学びにつながる。特にリモートワークが加速する昨今、文字でのコミュニケーション力はきわめて汎用的な基礎スキル(避けて通れないもの)になってきている。

KPIとしての投稿頻度に注目することで、学びを加速する。そんなスタンスでnoteと向き合うのもよいのではないだろうか。

🍻