茜の海辺、涙ひとしずく。
◆マガジン "Sha-Gaku手帖" の記事です。
私のこれまでに撮ってきた写真たちをメインテーマにした記事・写楽Sha-Gaku。色と光と影を私の好みで捉えたものたち。写すことを楽しむ私の手帖です。
茜の海辺、涙ひとしずく。
私のお気に入りの一枚
あらためて自身で撮った写真を主題とした投稿になります。プロフィールのアイコンにも使っているこちらの写真は2017年5月21日に撮影したもので、私自身、とってもお気に入りの一枚です。
子供の頃から好きな浜辺
場所は新潟市内にある関屋浜という浜辺。
浜茶屋がずらっと長く連なっていて、シーズンになると市内の海辺では多分一番賑わうところなのではないでしょうか。
夕暮れの浜辺に佇んでいたら
ゴールデンウィークが終わり、世の中も平常運転に戻ったある日。シーズン前の新潟の海は人気も少なく、綺麗な夕焼けが見られる日は一人で佇み黄昏れる人もいらっしゃいます。
この日は私もその一人でした。
砂浜から突堤のように突き出したテトラポットの沖寄りの水ぎわで、静かに波打つ茜色に染る水面を見ていました。
そこへ写真の女の子がやってきて、遠く水平線を眺めるようにじっと動かないでいました。
私は少し気になって「きれいな色だよね」と声を掛けたのです。すると女の子は少し声が上擦ったように「本当にキレイですね」と返事をくれました。
きれいなひとしずくの涙
おや?っと思って、女の子を横から覗き込むように見たわけです。そしたら、この海と同じくらいの…なんともキレイな涙が頬にひとすじの跡をつけて落ちる瞬間を目にしました。
「こんなにキレイな海を見たのは初めて……」
と言って、濡れた頬を手のひらで拭って微笑みながらこちらへ振り向いたのです。そんな仕草に強烈な愛おしさを感じるほど、私は思わず胸を打たれたような強い衝撃を覚えました。
なんて感性の豊かな女の子なんだろう。
久しぶりに心が震える想いを感受した瞬間でした。
そのような説明を付けてこの写真を地元の新聞紙に投稿したのです。そしたら、どういう経緯でそうなったのかは分からなかったのですが、数日後に地元のテレビ局の夕方のニュース番組で、この写真が紹介されたのでした。
-(*) 今後、こうした写真を主題とした投稿はマガジンでまとめていこうと思います。
ちなみにマガジンタイトルは《Sha-Gaku手帖》……なんて付けようかと思っています。
Sha-Gaku。漢字にすると〝写楽〟なのですけれど、すでに「しゃらく」という読み方で一般に馴染み親しまれているので、じぶん流に「しゃがく」と読ませてローマ字表記にしようと(笑)
そしてマガジンっぽく《手帖》を付け加えることにしました。
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