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#超短編小説

散文【とくに意味はない】

焚き火台で火の粉を飛ばしパチパチ、ジリジリと音を立てて燃える薪。左右に忙しく回る二層式洗…

こし・いたお
4か月前
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小説を作る時は結末を最初に作れと言う人が多い。140字小説でいうなら落ちを最初に作れと。でも僕の場合は違う。あるシーンが頭に浮かぶと、そのシーンをベースに落ちを考えることが多い。つまり行き当たりばったりだ。だから長い小説には向いていない。

こし・いたお
4か月前
1

僕が140字小説を作る時は、最初から文字数を意識して作ります。でも140文字に収まる事は稀で、少ない時で数文字、多い時で40文字ほど超えています。それを削って磨いて、140文字に収まるように仕上げていきます。削られ磨かれ、丸みを帯び、玉のようになった作品はよく転がりよく落ちます。

こし・いたお
4か月前
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チャットGPT4が作る小説

以下の物語は、最初の5行をぼくが書き、その続きをチャットGPT4に200字以内で落ちもつけてと注…

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散文【赤いジャンパーの山男】1517文字

木々が赤や黄色に色づく季節。ぼくは社会に馴染めぬ自分に愛想を尽かし、険しい山へと足を踏み…

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散文【鍵を探す男】154文字

鍵をなくしたぼくは扉を開けれなくなり困っていた。 腕利きの鍵師に相談すると、鍵師は首をか…

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散文【沈黙の行列】906文字

「あの、すいません。これって何の行列ですか?」 街の中で長い行列を見つけたぼくは、そこに並んでいた年配の女性に声をかけた。 するとその人は、見たらいけないものを見てしまったかのようにサッと目をそらした。 行列の先が気になったぼくは、先頭へ向かって歩きだす。 しばらくしてまた、並んでいる人に声をかけた。 今度は男子学生で、学校帰りなのか制服を着て背中にバックパック、手にバッグを持っている。 男子学生は小さく首を左右に振ったあと、口の前に指でバッテンを作り困惑したよう

散文【逃げ場所】421文字

最近は少しずつ仮想現実の世界が浸透し始めている。 中には現実社会より仮想社会に居る時間の…

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散文【先日みた夢】1105文字

未来では一家に一台は当たり前になる人型ロボット。 家事はもちろん、ちょっとした日曜大工く…

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散文【栄養ドリンク】419文字

「残業おつかれさまです。これ、よかったらどうぞ」 そう言って彼が差し入れてくれたのは栄養…

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散文【おむすびの具】90文字

君とは疎遠になっていたね。 流行病で弱っていたぼくに、娘が買ってきてくれたおむすび屋の梅…

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散文【同じ空の下で】183文字

君が空を眺めるのが好きだったように、ぼくも空を眺めるのが好きなんだ。 空の色、風に乗って…

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散文【隙だらけの男】

昔からぼくは知らない人によく話しかけられる。 たとえばコンビニで弁当を選んでいると、隣に…

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散文【光】

ぼくは昔、人間関係のトラブルで仕事を辞めたんだ。 幸いすぐに次の仕事が見つかってね。 でも辞めた直後はひどく落ちこんでた。 そんな時に、なんとなく目について買ってきたのが千ピースのジグソーパズル。 完成したら壁に飾ろうと思っていたからフレームも買ってきたんだ。 どんな絵かって?  バベルの塔さ。 もちろん完成させたよ。 一ピースでも足りなかったら絶望しただろうね。ただでさえ人間不信に陥っていたから。 だからそんな時くらいは、自分の見たいものだけを見るようにし