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木々が赤や黄色に色づく季節。ぼくは社会に馴染めぬ自分に愛想を尽かし、険しい山へと足を踏み…
昭和六十年、冬。携帯電話が普及する前の時代。 当時小学生だったぼくの元へ送られてきた、送…
「あの、すいません。これって何の行列ですか?」 街の中で長い行列を見つけたぼくは、そこに…
最近は少しずつ仮想現実の世界が浸透し始めている。 中には現実社会より仮想社会に居る時間の…
未来では一家に一台は当たり前になる人型ロボット。 家事はもちろん、ちょっとした日曜大工く…
「残業おつかれさまです。これ、よかったらどうぞ」 そう言って彼が差し入れてくれたのは栄養…
君とは疎遠になっていたね。 流行病で弱っていたぼくに、娘が買ってきてくれたおむすび屋の梅干しおにぎり。 やっぱり君は違う。 こんな時でもおいしい。 君を超えるおむすびの具は存在しないよ。 終
君が空を眺めるのが好きだったように、ぼくも空を眺めるのが好きなんだ。 空の色、風に乗って…
昔からぼくは知らない人によく話しかけられる。 たとえばコンビニで弁当を選んでいると、隣に…
ぼくは昔、人間関係のトラブルで仕事を辞めたんだ。 幸いすぐに次の仕事が見つかってね。 で…
ぼくは今、死役所にいる。 死役所とは死んだ人が天国に入るための準備をしたり、生まれ変わる…
ぼくの顔は今、金色に輝いている。 なぜなら金のインゴットが部屋の照明を反射し、ぼくを照ら…