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大事なのはお金より生きがい。好きを仕事にした移住者の2人。 /色川クラフトビールプロジェクト主催 トークイベントレポート!

こんにちは!
色川クラフトビールプロジェクトです。

2022年10月に色川クラフトビールプロジェクト、最後のビールとなる、第4ロット「色川ビール 梅生姜」をリリース!
その特別企画として、2022年10月30日に色川での活動のリアルを聞ける会員限定のオンライントークイベントを開催しました。
今回のトークイベントもとても和気あいあいと行われましたよ。

ということで、人口約330名の色川地区で移住者はどんな活動をされているのか、会員以外の方にもこの記事を通じてご紹介します。


味の濃さは段違い。有機栽培にこだわる生姜農家 安田裕志(やすだ ひろし)さん


第4ロットの風味づけに使用した生姜を生産する安田さんは大阪府堺市出身。色川に移り住んで12年目になります。
16才から建築関係の仕事をしていた安田さんですが、「人生の中で一番多くの時間を費やす仕事は自分が好きなことをしたい」と小さい頃におじいさんの畑を手伝ったのが楽しかったことを思い出し、農業への転職を決意したそうです。
高知の農園と大阪の農園レストランを経て、ある日受けた試験の先生に色川を紹介してもらったことをきっかけに色川へ移住します。
色川では移住の手続きがとても整っていたのだそう。

安田さん)色川に行ったものの、あまり知らない土地だしどこへ行けばいいかもわからなかったので、とりあえず役場に行きました。
そしたら「今夜泊まっていったら移住のことについて説明するよ」と役場の人にいってもらったので、泊まって説明を聞いて、すぐ移住を決めました。

畑が見つかったと思ったら紀伊半島大水害が起きて復興に追われたり、10年も使っていない休耕田を一人でコツコツ開墾していったりと苦労した安田さんですが、それでも移住した年の秋冬にはある程度収入を得られるようになっていったそう。
敷き藁をして自然に降る雨だけでそだてるという有機栽培にこだわる安田さんの生姜は、辛みが凝縮して芳醇です。
安田さんの生姜は「5 STAR MARCHE」「くくたち産直便」「らくだ舎」などで購入できます。(季節によっては購入できないこともあります)
ぜひ一度食べてみてくださいね。
https://5star-marche.jp/collections/vege-like
https://kukutachi.theshop.jp/items/34199757
https://rakudasha.com/product/おいしい手紙-vol3/

「これからは生姜づくりを雇用につなげていきたい?」という質問に対して安田さんは、

安田さん)地域に産業として農業があるようにしていきたい。その過程の一つとして雇用もできたらなと。がばっと儲けたい、とは別に思ってなくて自分がしたい農業を続けられる分だけの収入、もしくは誰かに畑を継いでほしい時に渡せる分だけのお金が手に入ればそれでいい。

好きなペースで好きなことを続けられる、というのも色川の魅力かもしれませんね。

記事には書けませんでしたが、動画ではスーパーでいい生姜を見つける方法も紹介されていますよ。安田さんが色川に来るまでの経緯もなかなか盛りだくさんなので、ぜひご覧下さいね。

https://www.youtube.com/watch?v=bBOd99zbqFM&t=0s

きっかけは専門学校のおまけ授業。色川でコーヒーの焙煎所を営む庄司颯(しょうじ はやて)さん。

庄司さんは色川でコーヒーの焙煎所を営んでいます。コーヒーとの出会いは専門学校時代。調理の専門学校で夏休みに二時間ほどコーヒーの授業を受けて、そこでひとめぼれしたのだとか。

庄司さん)講師の先生の所作に無駄がないというかスタイリッシュというか、綺麗だった。コーヒー豆も同じ豆なのにいろんな味にできるっていうのも面白い。エスプレッソでもシングルかダブル、ミルクを入れるかお湯を入れるか、シェイクするかどうかとか作り方で味が変わっていく。そういうのも面白くて、よし、じゃあ飽きるまでやってみようと思ったのが17歳の時。

それから7年経った今でもコーヒーを続けている庄司さんですが、将来の展望が分からなくなり、コーヒーから離れた時代も半年ほどあったそうで、この半年間で和歌山市に出てお世話になったゲストハウスで働いたりもしたそうです。

庄司さんのコーヒーは、優しくて甘くてすっきりしている味。
焙煎は手回しの機械で20分前後回し続け、色の具合や香りを見ながらベストなタイミングで豆をとりだします。
色川の住民も一押しのコーヒーです。

今がこれまで生きてきた中で一番儲かっている庄司さん。「これからもっと規模を広げて設けていくの?」ときいたところ、これ以上を求めすぎるとストレスになるので、あえてペースを上げていこうとは思わないと話します。

庄司さん)以前は、お店の売り上げを出さないと、という金勘定で人の扱いが雑になっていた。休日も負のオーラを漂わせてしまってしんどかった。
でも、色川に来てからは、ストレスを感じにくくなって、下を向かなくなったな。のんびりしてるのが色川のいいところだよね。

庄司さんと同居していたプロジェクトメンバーとの掛け合いが息ぴったり!庄司さんのトークはこちらの動画をご覧ください。
https://www.youtube.com/watch?v=bBOd99zbqFM&t=1540s

安田さんも庄司さんも、色川で自分が必要な分だけ稼いで、それ以上は望まない。
世間の競争に縛られずに、自分のペースで生きられる、というところに魅力を感じているようです。社会の競争に息苦しさを感じている人はぜひ一度、色川を訪れてみませんか?


色川クラフトビールプロジェクトは全4回のビールリリースを経て、「のべ442名」の方から申し込みをいただきました。

このプロジェクトがつないだご縁で色川に実際に足を運んだ方もいたり、30数年前に色川地区の住民有志が復元した棚田を保全する団体「棚田を守ろう会」を応援する方も出てきました。そういったつながりから、新しいWEBサイト「色川の棚田においでよ!」が2023年9月にリリースされました!

棚田を守ろう会での農業体験などの情報や、色川で宿泊や滞在する際に参考になる情報を掲載されていますので、ぜひ色川を訪れる際の参考にしてください!

https://www.irokawa-tanada.com/(画像をクリックするとサイトが開きます)

ビールを通じて、人と人、人と地域を結ぶことを目標とした色川クラフトビールプロジェクトは終了しましたが、このプロジェクトで培った様々なご縁が今後もつながっていくことを願ってます!

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