上に立つ者の役割

上に立つものの役割とはなんなのか考えたことはないだろうか。上に立つもの。たとえば、会社であれば、社長、部長、課長、学校であれば、校長、学級委員長、生徒会長、戦国史で言えば、大将軍、5000人将、100人将もそうである。この上に立つものには一般的にどのような役目があるのか。これについて今日は考えていきたいと思う。まず、大前提として心得ておきたいことが、上に立つものは必ずしも人も模範になるような人でなくてはいけないことはないということである。よく上に立つ社長や、大将軍などをみると人は、「あの人はすごい人だからあんなに高い地位にいるのだ」錯覚する。しかし、よく考えてみてほしい。たとえば、上に立っている社長の生い立ちを見てみると、大体の社長は親が社長であるか、もしくは親戚や自分の小さな頃からの大人が社長であること、付き合っていた彼女の親が社長であるなど、身近に社長を既にやっている人が大多数を占めている。これがどういうことのなのかというと、つまり、社長になる人は自分自身がすごい素質を持っているため社長になったのではなく、その人個人の才覚関係なくその人の周りの環境によってなったのである。これは社長に限らず全ての人に当てはまる。みんな幼少期に周りにいた大人に影響を受けて将来が決まるのである。このことからわかるように上に立つものとは大前提としてなる素質があってなっているのではなく、周りの環境によってならざる環境にあったのだ。では、それを踏まえて上に立つものの役割について考えていこうと思う。まず、上に立つものに必要なものの一つに、「人を魅了する力」というものが必要である。というのは、例えば、アニメや漫画のキャラクターを思い出してみてほしい。このキャラクターたちには共通点としてわかりやすい特徴や成り立ちをそれぞれ持っていることが挙げられる。というのは、わかりやすい特徴を持つことで、より人々の共感を得やすく、支持を受けやすいという利点があるからである。この利点を持つことでより普遍的な支持を集めやすくなる。2つ目の特徴として挙げられるのが、明確な夢や目標を持つことである。人々が一致団結して物事に取り組むとき一番大切なのが、明確な夢、目標である。例えばスタートアップ企業などを例にすると、初めスタートアップ企業にとって一番大事なことはその会社の理念を明確に作り、それを社内で共有し、目標達成に励むことだと言われている。この2つの特徴を併せ持った人に人は魅了され、ついていきたくなるものである。次に必要なものとして挙げられるのが、少々具体的になるが、目に見える成果だけを第一として捉えず、人との信頼関係を第一に考えることであると自分は考える。というのは、目に見える成果例えば、年にこれだけの利益を売り上げたなどのことだけに囚われてしまうと、金や名誉に目がくらみ、今まで大切にしていた人間関係を厳かにしてしまうことが多々ある。(成果を上げる前の人間関係のことを言っていて、成果を上げた後にできた人間関係のことは指していない。)これは避けたい。なぜなら、人間関係は儲けているかの有無にかかわらず、最初から続いていたものであり、その人たちがいたから成果を上げることができたという成功の真の理由を蔑ろにしてしまっているからだ。利益や新しくできた人間関係は簿記で言うPLであり、それはストックであるBSになることは珍しい。一発芸人のように一時の盛り上がりを見せ、すぐ廃れる未来を享受しているならば、何も言わないが、長く人の上に立ちたいと言うのならば、是が非でも最初に築いた人間関係を蔑ろにすることはあってはならない。このように、人の上に立つものこそ、人間の本質、人間関係を見失ってはならず、これは上のものに限らず全ての人に当てはまるのではないか。


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