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なかなか良いこと言うじゃないか

久しぶりにチクチクチクチク。

小学校の新学期の持ち物に、雑巾二枚。

面倒だから買ってしまおうと、雑巾売り場で「えー水色とピンクしかないのかー、なんか変な色だなー、白が良かったなあ、でも、まあ、水色でいいか」とぶつぶつ言って私に、息子が言った。

「そんなんいやだ、白いタオルにいろんな糸で縫うやつ、作ってよ」

え? 君、おぼえていたんだ? それ、保育園の時、作ってあげた雑巾のこと、だよね。


…少し前まで、私はオーガニックで、無添加で無香料の母だった。いいお母さん目指していた。ご飯だって、なんだって、作れるものはなるべく手作り、そうするのが嬉しかった。

そんな私だったけれど、娘が嫌がるようになった。みんなみたいの、に憧れるようになった。


みんなみたいなお弁当がいい。

みんなみたいなシャンプー使ってみたい。


良かれと思ってやることが、ことごとく娘を悲しませる。

あれ? 私何してるんだろ?娘のワクワクとか好奇心や嬉しいって気持ちを一緒に分かち合うより、体の為とか言って「正しさ」優先してるだけじゃない? ダメなものはダメと聞く耳も持たず。

で。正しいお母さんであることをやめた。手放せなくて葛藤もした。悩んだ。沢山いろんな話も聞いた。少しずつ、私が変わっていった。正しいからと頑張っていたことを手放したら、暮らしが楽しくなって、私たちらしいカタチができてきた。


で、雑巾の話に戻る。

どうせ学校の人たちは真新しい既製品の雑巾ばかりだろう、雑巾チクチク楽しいから好きだけど、息子も手作り雑巾なんて喜ばないよね(いや、むしろ嫌がられる)っていうのが私の心の中。


そんなだったから、息子の、あれ作ってよ発言は、びっくりした。そして嬉しかった。覚えていたんだ!って。

で、久しぶりにチクチクチクチク。ちくちく縫っていたら

信じて、安心していたらいいよ

って言葉が降りてきた。信じてないから、子どものこと心配になるんだよね。でも、実は、うちの子達のこと、根拠なく大丈夫って思っている。それ信じていこ。大丈夫なんだから、うん、大きなものに身を任せて、安心して毎日を楽しんでいけばいいね。


手仕事は瞑想と同じ。

思考が黙り、自分のリズムが蘇る。











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