眠たい 寝たい 眠れない 目をつぶって どろりと意識が溶けるあの感覚を もうどれほどしてないだろう 瞼が重い 頭も 首も 身体も重たい 暗い世界で 1人取り残されたような気持ちで 助けを待つ 助けて 助けて 助けて 助けて 助けは来ない 今日も眠れない また朝がくる 「起きるか」 眠っていないのに『起きる』というのも変だなと 重い頭で思う 開けもしないカーテンの裏側が明るくなってきた 朝が来る 朝は誰のところにも来る 眠れない 眠らない わたしにも 時計を見る
高校2年の春先の事。 小さな手紙をもらった。 貰ったというか、下駄箱にことんと置かれていた。差出人の名前が校内で一番可愛いと言われている女子のものだったので、ああこれは何かしらの悪戯で、僕はついにいじめられるんだと、思った。 だから呼び出された場所に野次を立てるギャラリーがいなかったことと、緊張した様子の差出人本人がいたことには驚いたんだ。 ビニールプールで待ち合わせのようです o川*゚ー゚)o「いきなり呼び出してごめんね。日木くん帰宅部だって聞いたんだけど、他に用事なか
爪'ー`) 姉が亡くなった。 突然のことだった。 遠く離れた場所に住んでいた俺は飛行機のチケットを急いで取り、この町へ数年ぶりに帰ってきた。 ばたばたと忙しなく動き回って、ようやく葬儀が終わった。それでもたくさんの手続きが残っている。ため息をつきたいような一息をつきたいような、なんともいえない徒労感が襲ってきて、傍らで静かに丸まっているぬくもりに声をかけた。 爪'ー`)y「動物って霊感あるっていうけどどうなの、ねーちゃん近くにいる?」 ▼-ェ・▼ ▼-口-▼クア〜
注!百物語参加作品〜ホラーです 1. 開いた段ボールを畳んで、ひと息つきます。 「はー…荷解きこんなとこかな」 (;TДT) こんにちは、僕はしがない独身マッチョです。 今日僕はこの家に引っ越してきました。 そう、この素晴らしい一軒家に。 (;TДT)「まさか運び出しと掃除に半日以上かかるとは…まぁ全部1人でやったらこんなもんか…」 廊下を歩けばギシギシと音が鳴ります。僕の下腿三頭筋と前脛骨筋が素晴らしいからとかではなく、純粋に家が古いのです。 壁紙はとこ
おじいちゃんになっても君を愛すお! 来世も君のこと忘れないお! まっしろなようです ( ^ω^)「……お、」 「…ーン、……」 誰かの声がする。 誰かを呼んでいる。 誰が?誰を? ……ここは? ξ゚⊿゚)ξ「ブーン…ブーンってば!」 (;^ω^)「んおっ!」 急に視界が開ける。 肩を揺らされ、靄のようにぼやけた意識がどこかへ。 代わりにむくれた女性が目の前に現れたのでびっくりした。 (;^ω^)「ごめん、ボーっとしてたお…」 ξ゚⊿゚)ξ「もー、ずっと呼
ブーン系オレンジデー祭り、お疲れ様でした!! ・四月馬鹿たちのようです ・んじゃめき様の言う通りのようです ・香気芬芬いい気分のようです ・101回目の朝のようです ・きみとの逢瀬は夢中のようです ・ビニールプールで待ち合わせのようです 6作品で参加させていただきました! 楽しかった、けど苦しかった〜 恋愛が中心の話って書いたことなくて、引き出しをバッカバッカ開けては閉じて開けては閉じてしたけど見つからず絞り出した感じです。 今回準備期間が長かったのでまあ何とかなるやろ
ブーン系秋祭り2023 食と旅 参加させて頂きました。 作品は ・突撃!隣の晩御飯(臭)のようです ・生姜のような痺れのようです ・美味しいものが好きな君が好きなようです ・( ^ω^)おやつ食べましょうξ゚⊿゚)ξです! ・まばゆいすりこみのようです ・犬と歩けば思い日足るようです の6作品でした。楽しかった〜! 『突撃!』 一番最初に書き上げた作品でした。勢いのあるやつ書きたいな、で書いたのでなるべく短くしたかった。 会社の帰り道にものすごく美味しそうな夜ご飯の香りがす
終わるのに1年以上かかってしまった。 こういう話を書きたい、と思ったのはそもそも3年前、コロナ禍に入りたての頃だった。 自宅で簡単に出来る副業特集というものをぼんやり見ていた時、 『モーニングコール代行』というものが紹介されて、まさに鱗が目からぼろぼろ落ちたのだ。 身内や仲の良い人同士でやるイメージがあったし、自分も学生時代友達とやったことがあるが、まさか全く知らない人に起こしてもらい金銭が発生する職として存在するだなんて考えた事がなかったから。 その衝撃の中で『起こし起こ
痛い話なので閲覧にご注意ください 以前からちょくちょくやりたかったニードルでの軟骨開けをした。 一昨年初めて軟骨を開けた。その時は病院(麻酔有りお値段12,000円)での施行だった。4ヶ月以上ホールが安定せず、いつのまにか塞がってしまっていたのでリベンジしたかった。 また塞がってしまう可能性があるものに12,000円は出したくなかった。私はせこい人間なのでニードルで自分でやろうと思い至ったのだ。 私はせこいだけではなくビビりで、ドラえもんの世界だったら間違いなくスネ夫だ。金
何から言えば良いのかわからなくなるくらい、質がえぐい。 まず読みやすい。スラスラ読める文章で、のっけのタイトルから「確実に良くない展開がくる」って想像出来るからハラハラしながらスワイプする指が止まらない。 『何故、内藤は神を殺したのか』から始まる物語、ミステリーとか簡単な言葉で表せられない。 恋愛じゃない、熱烈的な『ファン』の話だと読んでて思った。 構成がまたすごく良いよね、前編と後編で別れてるのがとても。一気読みしたけど。 以下ネタバレ有 これは内藤がアシスタントになら
実は片耳が聴こえていない。 と言っても完璧に全く聴こえないわけではなく、限りなく聴こえが悪くなっていて、さらに特定の音程に反応出来ない状態らしい。 もう5年くらい耳鳴りと付き合っている。 突発性難聴は名前の通りある日急に「聴こえない!」となるわけではなく、「あれ?なんか変だな?」からじわじわ侵食してくる。 突発性難聴(長くて面倒なのでとっぱちゃんで呼ぶね)になるのは2回目だった。1回目は「あれ?何か変だな?」ってなったその足で耳鼻科に行ったので、クソまずい事で有名な本当に美
今日は法事だった。 8月半ばに亡くなった父の法事だ。 あれからもう一月以上経って、もうそんなに経ったのかという気持ちと、もう昔のことな気がしている気持ち二つある。 10月にもなってまだまだまだ暑く、いまだに蝉だって鳴いていた。まだ夏じゃないか。あの日と変わらず夏じゃあないか。 だけど、あれは今年の話だっけ。本当に? あの、昼休憩に入る前に「危ないかもしれない」と兄から連絡があって、弁当も食べずに更衣室で泣いて、とりあえず仕事やらねばと意を決したら電話で「今すぐ病院にきてくれ」