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十人十色の深み(その2)

先日の投稿で、『人はそれぞれ、同じ色を、違った風に見ているかもしれない』と、書いたところ、関西在住イラストレーターのmikaさんより、アフリカの人たちは、派手なピンクなどの服を着ていいるけれど、『果たしてアフリカの人に、その色はピンクに見えてるのか?』という、コメントをいただいた。

文章を書いたり、作品を人に見せたりして楽しいことは、思いもよらないコメントをいただいて、そこから、思考の地平線が移動したり、広がっていくことだ。この記事を書いたのは、個人的な違いのことを考えていて、人種による差異は、全く浮かばずにいた。

私は、アフリカ人と結婚していて、彼とは、結婚前も含めて、15年くらい一緒にいる。旦那以外にも、アフリカ系や南米系の黒人の血統の人たちとも、話す機会があるが、色について、日本人やアジア人と、「違うなぁ。」と感じたことは、一度もない。比べて、あとで書くけれど、光に対する反応や、さらに、味覚などは、かなり違うというのが、体感だ。

私は、アフリカ系の人たちが、ピンクなどの派手な服を着ているのは、単純に似合うからだと思ってきた。やはり、こんがり焼けた黒人の肌の色だから、合う色があって、それを好んで着ているように見える

ただ、色に限らず、視界について、人がどう見えているか、本当に確認するには、mikaさんも言うように、目玉取り換えてみるしかないわけだし、日本人同士でも、同じように見えてるかは不明だ。ゆえに、『同じに見えてると思ってるけれど、実際は、わからない』のは、人種が違う旦那でも、日本の友人でも同じとなる。

ひとつ、アメリカに来て、気がついたのは、アジア人は、光を目が取り入れる感じが、少し違うかもしれない、ということ。これは、レストランや、個人の家に行くと、わかりやすい。例えば、アフリカ人の家に行くと、大抵、家の中が暗く感じる。逆に、私にとって丁度良い明るさは、旦那にとっては明るすぎる。これは、アフリカ系に限ったことでなく、ニューヨークのレストランは、照明が暗い場合が多い。唯一、明るさが、私に心地よいのは、日本食と韓国レストラン。照明ばっちりで、トイレも明るく安心する。日本人や韓国人以外が経営する、日本食レストランもあるけれど、照明が暗かったりする。もちろん、ざっとの話。

アジア人の眼の採光について、簡単に調べてみたところ、西洋人との比較ばかりで、黒人との比較は、あまりなかったのと、白人は眼の色が薄いから、眩しく感じるという説明が、いくつか見つかった。これでは、アフリカ系のお家やレストランが、暗いことの説明にならない。

この話は、とにもかくにも、奥が深い。

考えれば考えるほど、視力や、眼の病気、眼の色、それ以外の身体的な違いや、脳での処理の仕方といったことも、個人差があるので、かなり、視覚、見えている世界が、人によって違うのだろう、と思う。他人の視界を借りるという経験は、まず出来ないわけだけれど、もししたら、ひっくりかえる位、びっくりするのではないかしら。


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