見出し画像

フリーランスのITエンジニアになったきっかけを話したい


八百長ベンチャーからの独立


以前、社内イベントで八百長に巻き込まれた話を書いた。

これがきっかけというわけではないが、確実にモチベーションは下がったので、ひっそり転職活動を始めようとしていた。

ちなみにこの件で、役員は嫌いになってしまったが、プロジェクトのメンバーは良い人ばかりだった。特にリーダー。

僕の人生で23本の指に入る、偉大な師匠の1人だ。

Javaのfor文もロクに書けなかった男が、このリーダーのおかげでforeachも文も書けるようになった。

転職するにはもったいない環境だとも思ったが、会社を牛耳る人たちがどうしても好きになれなかった。

圧倒的な自信


foreach文が書けるようになったので、エンジニアとして自信を持てるようになった。
このように、ちょっと学んだだけで完全に理解した状態になることを、ダニング=クルーガー効果では馬鹿の山(Peak of "Mount Stupid")と表現する。

(馬鹿の山の頂きに立った)今こそ、大学時代から密かに考えていた独立・起業をしよう!と思うようになった。

ただ、方法が分からない。
起業って最初にうん百万円用意して、登記したり、オフィスとか機材とか揃えないといけないんでしょ?
ちょっとハードル高いなぁ。
なんつったって、手取り17万ボーナス無しの僕がそんな大金用意できるわけもないし(笑)

とあるサイトとの出会い


今の仕事の延長線上で、どうにかして起業ができないものか。

何か社会を変えたいから起業する、というのが正しい考え方のような気がするが、当時は起業したという事実だけが欲しかったのだ。
もうどうしようもない男である。

何とか方法を見つけようとググりまくる毎日だったが、たまたまとあるサイトを見つけた。

運命の出会いだった。
このサイトの隅々まで読んで、僕は勝利を確信した。(おめでたいヤツである)

フリーランスとして独立しよう!
そんでもって、エージェントとやらに登録して履歴書出して、口開けて待っていればいいんだな!

ゆるゆると独立


実際、口を開けて待っていたらすぐに案件を紹介してくれた。

す、すぎょい。。。

foreach文しか書けないような男に、50万円/月の仕事を紹介してくれるのか。この世も捨てたものではない。

もちろん当時の自分は、50万円が丸々手取りになると思っていた。
会社の給料17万円が50万円になると思い、脳内パラダイスだった。

フリーランスのメリットとデメリット


未だにエージェントの営業さんにはお世話になっている。
結果的に、僕にはフリーランスという働き方は合っていたように思う。

税金の知識をきちんと持っていれば、フリーランスとして働くのは全然ありだと思う。

正社員との距離感


案件の発注元とは業務委託契約なので、社員とはちょっと距離がある。
個人的にはこの距離感がちょうどいい。
会社のしがらみに巻き込まれにくいし、黙々と自分の仕事に集中できる。
その代わり、あまり大きな責任を伴う仕事は任せてもらえない。

40歳 / 10年目の悩み


僕の経験上、40歳くらいを境にして、
責任あるポジションで、大きなチームを率いて大きな成果を出したいと思い始めるエンジニアが増えてくる。

30代半ば、もしくは独立10年目くらいからみんな悩み始めるのだろうと思う。

実際、エージェントの営業さんも、自分のキャリアに悩むエンジニアはとても多いと話していた。
どんなに十分な実力があったとしても、だ。
案外、自分の実力は自分自身あまりよく分かっていないものなのだ。

正社員に回帰


余談だが、50代後半のエンジニアが、業務委託契約をやめて正社員として転職したという事例もある。
実質、技術顧問のような立ち位置になっていて、信用を積み重ねた結果、発注元企業からオファーがあったそうだ。

このように、フリーランスから正社員に戻る人はとても多い。

迷走しないように


フリーランスは文字通り自由で柔軟な働き方ではある。

でも、それに甘んじて自分のキャリアを考えないまま過ごしていると、突然不安が襲い掛かってくる。

あー、服とか作ってみようかなぁ…などと思い始めて迷走し始めるのだ。

そういう意味では、フリーランスよりも正社員の方が恵まれた環境なのかもしれない。
自分の適性をズバッと言ってくれるような上司、同期の存在が、自分のキャリアの決定打になる可能性だってあるからだ。

正解は自分で決める


思い返してみれば、どの道が正解だったのかは分からない。

ただ、今は結婚して子どもに恵まれて、家族が楽しそうに過ごしている。
この人生は、過去の自分がフリーランスになろう!起業しよう!という決断をしたからこそ、手に入れられたのだと思う。

決断した結果を正解に持っていけるのは、自分だけだ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?