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「やっぱり、人生って冒険だ!」池本千佳さんとRe:monの一年の軌跡


3月20日。突然、ライフコーチの千佳さんから連絡があった。「過去と未来が繋がった、今の想いを遺したいです」と。この日はちょうど、彼女のコーチングサービスRe:mon(レモン)のリリースから丸一年を迎える日だった。

「share lemonade.どんな苦境も、面白いに変え続ける人生を実現します」

そんなVISIONを掲げ、ライフコーチとして走りだした千佳さん。これまで公には語られなかった「過去」と繋がる「今」の想い。そして、より濃く“自分を生きる“喜びを味わえるようになった、そんな彼女の一年の軌跡を綴ろうと思う。

池本千佳(chika ikemoto)Re:mon代表
長崎県出身・大阪在住。幼少期からの夢であった看護師になることを叶えた後、生きる意味を見出せない時期が続き人生迷子になる。海外へ放浪の旅や一文無しになる経験を経て、コーチングと出会いライフコーチの道へ。

もっと「苦しいを面白いに変えられる人を増やしたい」という想いから、2022年3月Re:monというブランド、1stコンテンツMY TYRING POINTをリリースする。



はじまりは一年前の3月20日


━━現在、ライフコーチとして活躍中の千佳さん。コーチングブランド、Re:monをリリースされて一年経つとのことですが、その当時の心境を覚えていますか?

スタートした当時は、まだこのRe:monが自分のものでないような気がしていましたね。”革靴を履く”感覚のような

最初に履く時、硬くて痛いじゃないですか。でも、自分はその靴を履きたいし、その靴で歩いて行きたいと思っていた。それをなじませる一年だったなって感じていますね。

Re:mon創業時の私

━━そもそも、Re:monはどんな経緯で誕生したんですか?

最初のきっかけは、「人生は、自分次第でどこまでも面白くなる。それを伝えたい!」って思ったからなんです。”なんでそう思うんだろう?どうしたらそう思えるんだろう?”って繋いでいったものがRe:monというカタチになって。

もともと、私は看護師になる夢を叶えて働いていたけれど、ずっと続けるイメージはなかったんですよね。3、4年前くらいから、特に2021年の一年間、どう生きていこう?って人生に悩んでいて。手段やノウハウ、他人に振り回されて自分のことを自己否定し続ける日々を送っていました。

苦しいと思いながらも、自分の人生に向き合い続けた

その道が拓けたのが、コーチングだったんです。自分が苦しいと思っていたことと向き合った先、なるほど!って気付けることが沢山あって。答えを外に求めていた自分から、答えを創っていく自分になっていくことで「人生って面白いやん!」って、心から思えたんですよね。


━━その「面白い」を、もっとみんなに体験して欲しくなったと。

そうです。Re:monに込めた想いは、これまで自分が経験したいろんなエピソードごとに感じたことだったんですよね。



「やってみたよ!」その一言が生まれるまで


━━この一年、実際にRe:monを始めて嬉しかったこと、印象的なエピソードはありますか?

クライアントのみなさん、それぞれに想い出があるんですけど、特に印象的だったのは一番初めに来てくれた看護学生時代の友人、ですね。その子は内気な、すごく優しい子で。それゆえに、周りの目を気にして一歩が踏み出せなかったり、自分をあまり出さない一面もあって。

でも、「ママになったからこそ、子どものためにも”自分が好きなことをしている自分”で在りたい」って連絡をくれたんです。

そんな彼女が、半年間のセッションを終える頃には「私、今まで何やってたんだろうね」って自分で言うくらい変わって!

相手がみるみる変化していく様に感動してた

初回のコーチングで「この人と話せたら良いな」って、話すことさえも緊張していた方とも沢山コミュニケーションを取れるようになったり。今では、ママ友で企画するマルシェを開催したり、もう、すごいじゃん!って。


━━内気だった姿からは、考えられない行動力!想像以上の変化だったんですね。

そうなんです!昔だったら絶対諦めていた状況でも「大丈夫」「これやってみたよ」って。最近では、「私も頑張るから、千佳も頑張れっ!」って言ってくれるようになったんですね。それがめちゃくちゃ嬉しかった。

私は、失敗してもしなくても、その「やってみたよ」って言えたことにすごく価値があると思っていて。これって、どうして良いか分からず”迷っている状態“から、自分がこう在りたいがなんとなく分かって”試して確認しに行く状態“なんですよね。


━━確かに、すごく大きな変化!自分の進みたい方向へ舵をきれること、手応えのある経験が積み重ねられていくって、人生の満足感が変わっていそう。

そうなんです!一生懸命に頑張れてる時は気持ちが良いし、夢中になれてる時って一日が一瞬で、自分が好きでいられる。でも、迷っている時って、すごくしんどいと思うんです。

この友人のように、そこから抜け出してどんどん自分軸になって行く姿を見て、“苦しいを面白いに変える世界って創れるな“って。自分の可能性を小さく感じている人にもっと届けたいなって、改めて思ったんです。

苦しいを面白いに変える世界は創れると
みんなの変化から確信


高く掲げすぎた、ライフコーチの理想像


━━自分の悩みと向き合うクライアントさんの姿に、千佳さん自身も勇気をもらっていたのでは?

そうですね。だからこそ、自分もすごく葛藤した一年でした。


━━それは何故…?

この仕事がすごく好きで誇りに思うからこそ「コーチなのに悩んでる」っていう自分に対して、自信を失くす時もあったんです。

目の前の人の、良い未来を一緒にクリエイトしていくために、自分が強くいないとって、自分が自分の葛藤を越えないとっていうプレッシャーがすごくあったというか…。

応援したい人と出会えたからこその葛藤だった

━━「この人の勇気になりたい」そう思える方と出会っていったからこそ、より自分が悩みを抱えることに対して許せなくなっていったんですね。

そうだと思います。コーチだって人だから、成長していく過程は悩むし、それを経験して乗り越えたから語れるものとか、導けるものがあるはずなのに…。そんな自分を何故か、”こんなんで悩んでどうするんだ”って思っていたんです。


━━もしかしたら、千佳さんはプロセスも全部「自分の理想像」でいなきゃいけないって思ったのかもしれませんね?クライアントさんの希望になる存在であるために。

そうですね。理想像を高く掲げすぎたんだと思います。「人生はグラデーションだ!」って言っている自分は、もうこの葛藤を乗り越えてるはずだ、みたいな。それがやっと、最近になって今の自分を認めながら進むことの折り合いがついた、そんな感覚があります。

自分の冒険も、今の自分で楽しみ尽くしたい

この一年、自分が言ったこと、やると決めたことにプレッシャーを感じることもあったけれど、やってみたからこそ限界を超える力がついたって感じています。

折れそうになっても、折れられへん。だって、”人生は冒険だ”って思える人に溢れた世界を創りたいっていう、何にも代えられない想いがあるから。



苦しいを面白いに変えられたなら、


━━千佳さんは、なぜそこまで「苦しいを面白いに変えたい」と思っているんですか?

ちょっと暗い話になるかもなんですが、私のおじいちゃんが自死したことが、今の自分と繋がってるなって思ってます。

幼い私を抱っこする、大好きなおじいちゃん

小さい頃、私はすごく祖父母に可愛がってもらっていたんですね。そんな優しいおじいちゃんが、自営している会社の経営が悪化したことをきっかけにアルコール中毒になってしまって。小学4年生の頃だったかなぁ。家族との喧嘩が増えて、どんどん暴れん坊になっていって。


━━今までの姿と一変してしまったんですね…。

ある日、おじいちゃんに呼び出されて「全部お前が悪い!」って説教されたことがあったんです。当時、幼いながらに、その言葉が絶対本心ではないってことは感じていて「なんで思ってないことを言うんだろう?」みたいな感覚だったんですけど。

今思うと、最後のSOSだったなって思うんです。自分から目を背けて、他人のせいにして逃げて、お酒に逃げて。逃げ続けることでしか自分を守れなかった。それでも守りきれなくなった結果が、命を断つ選択になったんだなって。

本心から言っている言葉ではないと分かっていても
何もできなかった

私は、それが、苦しいの最終形態だと思ってるんです。話が飛躍しているかもしれないけれど、そうやって「苦しい」から逃げ続けた先に待ってるのって、そこだと思う気がしてならなくて。

自殺も、鬱も、他人事じゃないし、誰でも上手くいかない時に、思考が転換できないことが起こるかもしれない。その時に、乗り越える方法を知る前に「乗り越えようとするクセをつけること」が大事だなって思うんです。


━━…今、日本の自殺者は1日に90人だと聞きます。本人が逃げなくても良い「どうしたら乗り越えられるか」を一緒に考える人や、その希望を見出す必要性を、ご自身の経験から強く感じているんですね。

この一年を振り返った時、やっぱり私は、人生の波自体は「面白くて良いね!」ということを伝えたいんだと思ったんです。

私の人生グラフ/右肩上がり一直線の人生なんてない
でも、だから面白い!

人って、理想があったとしても、0から100にはストレートに行かないじゃないですか。100を目指す途中に、マイナスになることだって絶対にある。その時に、その波を一緒に楽しめた方が「人生は冒険」って感じてもらえるなって。

それから、人生でいろんな感情に出会うことも冒険だと捉えていて。それを味わい尽くすからこそ、豊かな人生になっていくんじゃないかなとも思っています。

これまでの経験全部が、Re:monに繋がってる

━━必ずある人生の波をどう生きるか。Re:monを通して、その乗り越えるクセをつけるだけでなく、そのRe:monの価値感も広げていこうとしているんですね。



目指すはゲームの救世主「魔法使い」


——話にも出ていた、千佳さんの思い描く「理想像」ってどんな姿なんでしょうか?

私のイメージ、ゲームでピンチの時に現れる魔法使いだと思ってて(笑)魔法使いって、アイテムを持ってるじゃないですか。絶体絶命の時、アイテムを出して一緒に乗り越える方法を考えたり、主人公が自分を信じれない時に最強の味方でいてくれる存在。

ピンチの時に笑顔で現れる魔法使い!

私にとって、塾の時の先生がまさに理想像なんですよね。恥ずかしい話、中学生の時は一年間、5教科の合計が150点の状態で(笑)通知表も2とか3ばっかりで、このままだと看護師になれないなって。ダメ元で塾に相談しに行った時、出会った先生がケロっとした顔で「大丈夫ですよ、行けますよ」って言ってくれたんです。


━━…こう言うと失礼かもしれませんが、その成績で「大丈夫」って言ってもらえるのは想定外でしたよね?

ビックリしましたよ!周りには、「千佳は、高校行けんよ」って言われたり、クラスの男子からもよく馬鹿にされていたので(笑)あまりにも普通に言われたから、この先生が信じてくれたから「信じてみようかな」って思えたというか。それが私の人生を変えてくれると思っているし、私もそんな存在になりたいなって。


——その人が自分を信じられなくても、自分を信じてくれる人がいるから信じようと思える。当たり前に信じてくれる人の存在って、人生が変わるくらいの力があるから、すごい。



だから、改めて伝えたい。「人生って冒険だ!」


━━今、改めてこの一年を振り返ってみて、どんな気持ちですか?

長いようであっという間だったな。でも、苦しいと同じくらい幸せを感じて、満たされた感覚があるなって。幸せの質が上がったというか。

等身大で、私らしく

やっと、やっと「好きに生きる」じゃなくて「好きな自分で生きれてる」って感じてますね。硬さがほぐれてきたというか。ライフコーチとしての自分の世界観をつくりすぎて、自分で苦しくなっていたところから、やっと等身大になれた気がします!


━━硬かった革靴が、ちゃんと千佳さんになじんできたんですね。

そう。だから二年目は「今の自分で行こうよ、その調子!」って。今まで十分迷って苦しんだから、私はもう大丈夫。これからは、スピード重視で進むよりも丁寧に、一歩ずつ積み上げることで、この自信を深めていきたいって思いますね。


━━階段を登る段数を重ねる度に、今よりも高く、深く、広い目で世界をみることができる。「share lemonade.どんな苦境も、面白いに変え続ける人生を実現する」千佳さんの、Re:monの冒険はまだまだ続きます。

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インタビューを終えて…


千佳さんから連絡を受けた時、“今日聴くことに意味がある“そう感じて、急遽決まったインタビュー。そこで語られたストーリーには、千佳さんの想いが熱いくらいに込められていた。

自分の人生を生きていくことって、時に勇気がいる。私は時々、そんな風に感じることがある。自分のため、誰かのため。考えさせられることも、湧き出る感情もあるからこそ、正解を求めたり、間違えないようにしようとしてしまうこともある。逃げ出したくなることがあるし、逃げることだってある。それは悪いことじゃない。

でも、自分に嘘をつき続けた時、自分の気持ちから目を背け続けた時、その先には光はなくて。自分や、世の中に対する諦めや「こんなもんか、仕方ないな」って鮮やかさが失われた世界にしか見えなくなる。そんなの、悲しすぎるから。自分の気持ちを、守りたいものを見失わないで欲しい。

「乗り越えようとするクセをつけること」千佳さんの大事な想いが伝わった時、きっと「人生は冒険だ」そう言って楽しめるはずだから。



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