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私が好きな映画は 実写版『魔女の宅急便』でありますっ!|漫画『邦画プレゼン女子高生 邦キチ! 映子さん』



ゴリゴリの進学校にある旧部室棟。
その一室に「映画について語る若人の部」はある。

そこにいるのは小谷洋一。ちょっとニヒルな17歳。

この部の部長にして、たった一人の部員だ。

そう俺は… 映画の話が誰かとしたい!
したくてしたくて たまらないのだ!!
だが ここはゴリゴリの進学校…
誰しもが受験という 魔物の虜
映画鑑賞などという文化的趣味を持った輩は皆無!
ああ… どこかにアカデミックなあすなろはおらんのか!?

『邦画プレゼン女子高生 邦キチ! 映子さん』第1巻

そう。部を立ち上げたものの、入部者は皆無。
洋一は映画について語り合える相手を渇望していた。

そこへ、待望の入部希望者がやってくる。

「は…はいっ! 邦吉映子 1年生… ほ…本日はこのチラシを見てやって参りましたっ!」

『邦画プレゼン女子高生 邦キチ! 映子さん』第1巻

待っていた新入部員。
「そこまで詳しいわけでもないのですが…」という映子に洋一は「生半可だからといって映画をかたってはならぬという道理は無し!」と答える。

そして、「映画の好みがマニアックと言われる」と言う映子に洋一は、『パイレーツ・オブ・カリビアン』か、『ラ・ラ・ランド』か、もしくはジブリかピクサーか、と彼女の好みに当たりをつける。

しかし、彼女の答えは

「私が好きな映画は 実写版『魔女の宅急便』でありますっ!」

『邦画プレゼン女子高生 邦キチ! 映子さん』第1巻 

えっ実写版!?
あったっけ そんなの!?

『邦画プレゼン女子高生 邦キチ! 映子さん』第1巻

何かすごいヤツがやってきた!!


6代目 日ペンの美子ちゃんの作家さん

1話含む数話は下記から読むことが出来ます。

著者は 服部昇大
少年・青年漫画を中心に活動されている作家さんですが、有名なのは6代目日ペンの美子ちゃんを描いている作家さんだということ。

りぼんっ子なら知ってるよね! ……って私は少女漫画雑誌・りぼんでこの広告をよく見ていたのですが、他の雑誌にも載っていたのかしら。
そして、『6代目 日ペンの美子ちゃん』の出版社は集英社かと思いきや一迅社…… で、一迅社は講談社が100%株主の会社らしい……りぼんで見たけど、特に集英社関係ないのかしら。

出版社は 集英社

掲載誌・レーベルは COMIC OGYAAA!!
Wikipediaによると

ホーム社のウェブコミック配信サイト『スピネル』にて2017年12月1日より連載が開始、同サイトの閉鎖に伴い2022年5月20日からは『COMIC OGYAAA!!』に移籍して連載中。

Wikipedia『邦画プレゼン女子高生 邦キチ! 映子さん』 より

ちなみに移籍したCOMIC OGYAAA!!もホーム社が運営するWEB漫画サイト。
そしてホーム社は集英社グループの出版社だそうです。ここでやっと、何故この作品の出版社が集英社なのかわかりました。

発売は 2018年08月
既刊9巻。連載中。

ちなみに私がこの本に出会ったのはこちらのnoteです。ヤキソバンネタも面白かった!


一周回って段々面白そうに思えてくる

好きな作品が実写映画化して、ガッカリした経験はないだろうか。

予算が少ないから、何だかショボくて、しかもストーリーも違う。ましてやキャラクターまで違って、もう別物じゃん!

という経験。
実写映画ではないが、私は近年では『鹿の王』がそれでした。

文庫4冊に渡る超大作を映画一本にまとめるってどうするんだろ……と、思ったら全然違う話じゃーん!!みたいな。

往々にして、こういう場合、みんな悔しかったり、腹立たしかったり、「これは駄作だ」と切り捨ててしまうことがほとんどではないだろうか。
私はそうだ。

しかし、この作品の映子は違う。

彼女は大抵、映画のもとになる原作を読んでいないことが多いのだが、この低予算で無茶苦茶な展開をエンターテイメントとして楽しんでいる。

紹介される映画を知らなくても全く問題ない。
むしろ知らない方が面白いかもしれない。

この作品は、タイトル通り読者の反応を代弁してくれる部長・洋一の視点で、ひたすら映子が放つ無茶苦茶な映画のプレゼンを楽しむ作品なのである。

1番印象的だったのは、実写版『進撃の巨人』の回。

「熱血主人公のエレン!! クールビューティーなヒロイン・ミカサ!! 巨人と兵器マニア ハンジ!!ちなみにこの石原さとみ 超ハマリ役でした!

そして人類 最強の男シキシマ!!」
「えっ 誰!?」

『邦画プレゼン女子高生 邦キチ! 映子さん』第2巻

えっ 誰?! 
マジで誰?
(※部長と同じく漫画は読んでるけど、映画は観ていません)

どうもシキシマはリヴァイ的な役どころらしい。

その後も、原作と映画のキャラクターの違いを確認し合い

「では エレンに おっぱいを触らせてくる主婦・ヒアナは!?」
「もう どういう事それ!?」
「いない…!? ではエレンは誰のおっぱいを触るのですか!?」
「誰のも触らん!!」

『邦画プレゼン女子高生 邦キチ! 映子さん』第2巻
  

もう、これホントに『進撃の巨人』の話なのかな? って思うレベル(笑)

この『進撃の巨人』に限らず他の作品を紹介する時もこんな感じです。

そして、何よりこの作品の凄いところは。
毎回こんな感じで映子のプレゼンを読んでいると。
何か物凄く面白いような気がして、紹介されている映画を観てみたくなる、ということです。

あなたの映画に対する印象が変わるかもしれない? 作品です。


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