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いでよ!腐ォース!!|漫画『貴腐人ローザは陰から愛を見守りたい 』
目覚めた人、ブッダ。
彼は、恵まれた環境の中、それに流されることなく、真理を見い出し、人間の苦しみの原因は、欲望にあると見出した――。
と、壮大に始めてみたけど。
ある意味、『貴腐人ローザは陰から愛を見守りたい 』の主人公・ローザも正に“目覚めた人”であった。
“腐”に。
ナタリーで読んで、カバーイラストは当たりか外れか迷うには迷ったんですけど。
カバーは少し、ローザが幼く見えたんだよね。
りぼんとかなかよしみたいな絵柄か?!と思いましたが。
そんなことありませんでした。
舞台は、中世ヨーロッパ風の国。
いつからかわからないが、ある日、薔薇愛(=男性の同性愛)に目覚めた伯爵令嬢ローザは、その萌えを心に秘め、妄想をする日々を送っていた。
本当になんて
殿方同士のラブっていうのは
こうキュンキュンくるのかしら!
しかし、急いては事を仕損じる。
ローザは薔薇教の布教のため、1つ1つ、その土台を作ることに専念していた。
同性間のラブを拙速に広めようとしてはいけない
発信者が周囲から一目置かれ
称賛されるような高みに登ってこそ
薔薇園 拡大計画は成功する!
しかし、ローザには悩みがあった。
それは、理想の「受け」がいないこと。
ローザの住むラングハイム領は寒冷の土地であり、どんなに線が細い少年たちも、育てば屈強な「攻め」になってしまう。
そんな中、クズである父親が異母弟・ベルナルドを連れ帰ってきた。
ローザは運命の出会いを果たす。
理想の「受け」が受肉したーー!!
五百億点満点!
激推し!
これぞ、理想の受け!!!
己の欲望を満たす(=ベルナルドを理想の受けに育て上げ、妄想をする)為に努力するローザと、その努力を盛大に勘違いし、彼女を「薔薇の天使」と神聖視する周囲の、ラブ(?)コメディ。
『ふつつかな悪女ではございますが ~雛宮蝶鼠とりかえ伝~』作者のコミカライズ
作画は紫のの。
配信作品は、本作ほか、オリジナルのBLコミックが1作あったので、元はBLコミックを描く作家さんのようです。
原作は中村颯希。
女性向けライトノベルを多く手掛けている作家さんです。原作小説は現在既刊2巻。
ちなみに、有名な作品では『ふつつかな悪女ではございますが ~雛宮蝶鼠とりかえ伝~』の作者でもあります。
出版社はKADOKAWA。
掲載誌・レーベルはFLOS COMIC。
既刊1巻。連載中。
余計な説明はなし!
とにかく、勢いで持って行ってる感がすごい。
押し切ってる。何もかもを押し切ってる。
本来、よくあるパターンは転生して、前世でBL好きでした、みたいな展開が多いのに、「ある日、目覚めました」みたいなことで説明終わってるし。
雑。めっちゃ雑(笑)。
もう、やりたいことしかやってません、っていう展開がいっそ清々しくて楽しいです。
小説のコミカライズなので1巻ではまだまだプロローグに過ぎませんが、待ち切れないので原作小説も読んでみたいと思っています。
もう、とにかく欲望に忠実なローザが面白い。
この後の展開も楽しみです。
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