嘘は、武器だ。|漫画『【推しの子】』
宮崎県にある小さな病院。
そこに勤める産婦人科医のゴローは、仕事をサボる為に訪れていた患者の病室で“さりな”と出会う。
さりなはアイドルグループ“B小町”の絶対的エースであり不動のセンター・アイのファンだった。
「生まれ変わったらこの顔になりたい」と言うさりなに、今のままで可愛いし、退院したらアイドルになれば良い、と答えるゴロー。
アイドルになったら推してやる、という言葉に喜び「結婚して!」と言ったさりなに、ゴローは彼女が16歳になったら真面目に考えてやる、と答えたが、その日がやってくることはなかった。
退形成性星細胞腫。享年12歳の生涯だった。
彼女の遺志を継ぐようにゴローはアイを推すようになる。
しかし、アイが体調不良の為、突然の活動休止。
ショックを受けるゴローの前に現れた患者は、何と妊娠したアイ本人だった――?!
強力タッグによる話題作
原作は 赤坂アカ
人気作品『かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~』の作者でもある。
尚、この作品の連載終了を持って、漫画家としての活動を引退し、今後はストーリー制作に専念することを自身のTwitterで発表している。
作画は 横槍メンゴ
こちらも人気作品『クズの本懐』の作者。
出版社は 集英社
掲載誌・レーベルは 週刊ヤングジャンプ
発売は 2020年07月
既刊11巻。連載中。
最新刊12巻が2023年7月19日に発売予定。
タイトルと表紙に騙されるストーリー
元々、今期のアニメを見るにあたってtorovさんに『推しの子』を薦めていただいたのがきっかけ。
表紙とタイトルは知っていたけど、「アイドルの話かー」くらいに思っていたらとんでもない。
アニメ1話を見ながら、「あー、アイとゴローの話なのかな?」と、思っていたら、ゴローは死に、ゴローはさりなと共に、アイの双子の子供・アクアとルビー(本当はカタカナではなくぶっ飛んだ漢字が当てられている)として前世の記憶を持ち、かつお互いの正体を知らないまま兄妹として転生する。
ん?ん? 『推しの子』って推しの子供として生まれ変わった転生モノ?
と思っていたら、今度は母であるアイがファンに刺殺され、この世を去る。
“推し”を、そして母でもあるアイを失ったアクアは、彼女を殺した実行犯以外に、彼女を死に追いやった黒幕がいたことに気がつく。
そして、芸能界を舞台に、アクアの犯人探しと復讐劇が始まる。
ミステリー!
この話、ミステリーだったのね!!!
アニメ第一話の90分を最後まで見て、ようやっと何の話なのかわかった感じ。
で、ミステリーとなれば続きが気になる!ということで最新刊の11巻まで一気読み。
アイ自身もなかなか嘘だらけだし、真意が掴みづらい。
少しずつ真実と思われるものが小出しで出てきて、ストーリーにのめり込んでしまう。
そして、同じ転生者でありながら、前世である程度の結果を得たアクア(ゴロー)と挑戦すら出来なかったルビー(さりな)では人生観が全然違うし、選択が違う。
なのに、アイ、アクア、ルビーは3人とも“家族”を求めていた。
それぞれの共通点と相違点が、今後どんなストーリーに繋がっていくのか。
そしてアイを死に追いやった犯人は。アイの真意は。
早く続きが読みたくてたまらない作品です。
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