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とにかくなんでもやってみる。挑戦から始まった吹奏楽団【Iris Wind Orchestra運営インタビュー①】代表・指揮者神林克哉

皆さん、こんにちは!

Iris Wind Orchestraでnote担当の浅野です。

今回から、Iris Wind Orchestraの運営のインタビューを数度に渡りお届けします。少しでも当団や運営について知っていただければ幸いです。

まず最初は、代表兼指揮者のぱずーこと神林克哉です。今回は、Iris Wind Orchestraを創団するまでの音楽人生に迫ります。

指揮者を経験して学ぶ、びっくり体験。

ーそもそも、指揮を振り始めたのはいつ頃からですか。

指揮者人生の始まりは、小学校5年生のとき。合唱曲『この星に生まれて』の指揮を振ったことがきっかけです。
担任の先生には「両手で違うことをやりなさい」と言われて。それがめちゃめちゃ難しかった。テンポを取りながら、片手はソプラノを伸ばして…小学校から本格的な経験をさせてもらったな、恵まれていたなと思います。

もともとトランペットや音楽に触れていましたが、小学6年生での経験が最大の転機になりました。千葉唯一のプロオーケストラである公益財団法人千葉交響楽団の演奏で柏市の文化会館で指揮者体験をしたんです。1000人くらいのお客さんが入るホールで小学生が体験でも指揮を振るというのはとても本格的で。
その時の曲は『ハンガリー舞曲第5番』。1分くらいだったんですが、拍手をたくさんもらえて、もうびっくり体験だった。

その時のことで今でも覚えているのが、練習をいっぱいして順調に振っていたのに一旦止まったあとの休符を振らなかったこと。
「思ったとおりの音が出ない!」と気づいてとても焦りました。それで、「休符って振らなきゃいけないんだ」というのを初めて知ったんです。

演奏し終わった後には溢れんばかりの拍手はもらったし、「良かったよ」と周りの方からの反応も良かった。それでも、自分の中では「失敗だったな」という感情が今でも強く残っています。

とにかく、何でもやってみる。

ー鮮烈ながら苦いデビューを果たされた後に、いよいよ吹奏楽での指揮者人生が始まります。高校時代には中学時代の恩師のもとで代振り(指揮者の代わりに振る指揮者)の経験も積んだそうですね。

高校の部活ではコンサートマスター(演奏面の総括)をやってみたかったけれど、部長になりました。結局部活で演奏面の活動はできませんでしたが幸いにも中学時代の先生のもとで色々教わりながら指揮を振る機会をいただきました。

この恩師が「とにかくなんでもやってみる」という人で。思いついたことは何でも実行するし、それを僕にも投げてくる。

その影響は本当に大きく受けたので、今の吹奏楽団の方針や自身の哲学にもつながっています。

ーIrisの運営にもかなり活かされていることは、私自身強く感じています。熱のこもった運営とその言葉に動かされている団員も多いのではないでしょうか。神林さんは大学に入ってから本格的に学生指揮者として活躍をされていますよね。

大学ではSMB(上智大学吹奏楽団)に入団しました。出身大学は違う大学だけど、インカレサークルで大規模なサークルで、とにかく充実した日々でした。

SMBには学生指揮者制度があり、僕は2年生からは副指揮、3年生のときに主指揮者を担当しました。そもそも、楽団の常任指揮者である金川さんはもともとビッグバンド出身ということもあり、この期間にジャズやポップスについて学んだというのは自分にとっても大きかったかなと。
現在のポップスでの指揮の振り方も金川さんの影響を大いに受けています。

上智大学吹奏楽団の2019年定期演奏会より『犬夜叉』。後輩たちにも神林の精神が受け継がれている。

大学時代にも「とにかくやってみる」を実践しています。
SMBは毎年庶吹(立教大学庶民吹奏楽団)との交流会を実施していますが、初めて事前練習に指揮者以外の幅広い団員を連れて練習にお邪魔しました。

その結果、庶吹さんを始め、上智の音楽サークル、他大学や他団体、そして吹奏楽を愛する多くの人々と出会うことができました。

SophiaからIrisへ。大学卒業と共に楽団を立ち上げる

ーIris立ち上げのきっかけになったのは、"あの『マーラー』"ですか。

上智大学の音楽サークルが年に一度一同に会す「上智大学音楽祭」の秋の定例行事、ジョイントステージ。上智大学の吹奏楽・管弦楽サークルに所属する学生が一度だけの合同演奏を披露する貴重な機会だ。大学4年生になった神林は、2015年の上智大学音楽祭のジョイントステージにてマーラーの『巨人』第4楽章のタクトを振るった。上智大学吹奏楽団だけでなく、上智大学管弦楽団、上智大学吹奏楽研究会を中心としたメンバーで構成された『巨人』の演奏は、好評を博した。

そうですね、あれが一番のきっかけです。『巨人』だったからこそ、「今まで関わってきた人に声をかけよう」と思いましたね。

でも、正直なことを言えば、マーラーをやったときはこんなに「楽しい」と思えるようになると思ってもいなかった。

前日のリハーサルのときは結構ボロボロでどうなるかな、楽譜を見る直前まで迷っていたことを覚えています。…結局楽譜を見ずに振ったけど、あれが人生で一番音楽に没頭できた指揮だったかもしれないですね。

それで、演奏会が終わって10月くらいに、強く感じたんです。
「せっかく集まった仲間で挑戦したい。引き続き音楽を続けていこう。」

それからの行動は早くて、「とにかくやってみる」の精神で翌年の2月29日にホールを取り、準備を始めました。
それが、SWO(Sophia Wind Orchestra、Irisの前身)の第一回演奏会です。第一回は『学生の挑戦』を銘打ちました。
第一回のSWOは、ジョイントステージに乗ってくれたメンバーをはじめ、庶吹やこれまで吹奏楽を通して知り合った幅広い方が参加しました。

「演奏会を企画し、人を募る」という形はその後の活動の礎になったといえます。

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SWOはその後4度の演奏会と複数回の企画合奏会を経て、IWOとして現在の形に至ります。Iris Wind Orchestraへの再編成の経緯や社会人になってからの音楽活動についてはまた次回お話することにしましょう。

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大学生にとって一度きりの青春。神林はその一瞬一瞬を糧に、恩師から学んだ精神を活かして音楽活動の輪を広げました。
事実、その音楽活動の輪が広がったことで、イリス、SWOに参加した延べ人数は240人を超えています。

音楽はプロ・アマチュアを問わず、皆がその喜びを感じ、あらゆる壁を乗り越えることができる貴重な財産です。

神林は「音楽がなければ生きていけない」と常に語ります。

私達にとっても、音楽でまだ見ぬ誰かとつながること、感動が届けられること、そして音楽とともに呼吸ができることは幸せなことなのではないでしょうか。

2022年5月28日、当団はIrisとして初の第一回演奏会を開催します。
現在、私達は共に音楽を楽しむ仲間を探しています。興味のある方は、こちらのURLから詳細をチェックしてみてください。

公式Twitter、Instagramもありますので、@Iriswindo でぜひフォローをお願いします。

それでは、また次回!

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