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『SIGMAfp』というカメラとの旅が始まる。というお話

SIGMAfpはフォルテッシモでピアニッシモらしいです。


ここ数年使い続けていたFUJIFILMから、 SIGMAfpに買い換えた。

今年も夏が暑過ぎて、持ち出す機会を考えると買い換える時期を間違えたかなと後悔しそうになったけど、意外と外に行く時はほぼ持ち出している。

fpと共にLマウントの一番最初のレンズとしてSIGMA24mmF3.5を購入した。
このレンズを選んだ理由とかは余裕が出来たらまた別で何か書くかもしれない。書かないかもしれない。

ところで、fpの印象と言えばどちらかといえばその類の界隈ではクセ者のような扱いをされている印象がある。

クセがあろうが無かろうがぼくとfpの旅は始まっていくのだけれど、今回は使い始めた直後ぐらいの私的な使用感をまとめてみたい。

クセ者だけど、距離を縮めるSIGMAfp

fpがやってきて、最初に思ったことは「めっちゃ軽いな〜」と「充電めんどくさいな〜」だった。

アルミボディのザラザラ、ずっと触れるザラザラ

充電に関しては、バッテリーチャージャーが別売だったことをすっかり忘れていた。
チャージャーが無くても本体にバッテリーを入れたまま充電すれば撮影可能だった。バッテリーチャージャーは買っとこう。

もうこの時点でクセが・・・と書く気は無くて、これに関してはぼくの確認不足。

それはさておき、早速fpで撮影してみた。
その辺の葉っぱばかり撮ってる。

fpを持つと、本当に軽いなーと感じる。
あと、存在感が薄い。これが大きい。

グリップも付けない状態だと、「この子本当にカメラ?」ってなるぐらいカメラっぽくない存在感。(でもレンズを付けたらどう見てもカメラなんだ)

ただ、今までぼくみたいな素人でも恩恵を感じられていた現代的で便利なカメラの要素は、このカメラだと皆無に等しい。
多分、これがクセだと思われる。

よく話題にあがるfpの機能などに対してだけ、個人的な使用感をまとめてみる。

・ファインダーについて

「カメラにはファインダーが無いと…」って人に対して、fpが提示するのは後付け型ファインダーの別途購入。
しがらみかもしれない。

この手のカメラでファインダーが外付けなのはSIGMAfpぐらい。しかも、液晶画面の角度は変わらない。

とはいえ、スマホやコンデジに抵抗が無さそうな人はすんなり受け入れられるレベルだと思う。もちろん撮りたいものとかによる。

・手ぶれ補正について

fpには電子式手ぶれ補正機能とやらが採用されている。
これの仕組みが中々ややこしいので、ぼくはfpに手ぶれ補正は無いものとして受け容れている。

実際のところ、手ぶれ補正が無いと考えるなら不便寄り。無いよりあったほうがよいとは思う。

ただ、実際に使ってみるとfpぐらい小型軽量タイプであれば両手で安定させることは可能だと思ったのと、片手でもそれなりに安定する。
夜とかは大変そうだけど、日中はそんな気にならない。

ブレる時はブレる。でも、軽いって良いよね。

AF

AFはまあまあ。本当に、まあまあ。

「そっちに合うのかー」と思うことはある。
あんまり気にしない側のぼくが思えてしまうので、気になる人は気になるレベルかもしれない。

AFを多用する人や、比較対象が明確にある人は試写しまくって使うか決めましょう。

・ローリングシャッターについて

まだ撮影枚数が少ないので、これといってローリングシャッターの影響をまだ感じれていない。

ただ、この現象が起こる時点で撮影中のノイズにはなるんだと思う。

気にしてないけど。

・拡張要素について

バッテリーやバッテリーチャージャーを除き、必須と思える追加パーツは今のところ思い浮かんでいない。

事前に調べていた時、fpはその拡張性ゆえに拡張前提みたいなノリを感じていた。
でも、いざ使ってみると買ったそのままの状態でも全然使えた。

特に外付けグリップは必須かなと思ったけど、今のところ剥きだしのfpをそのまま持っていても大丈夫そう。それぐらい小回りを無理やり利かせられる。

少し驚いているレベル。
小さいって良いよね。


これらの分かりやすい要素もざっと踏まえつつ、このカメラからはもう既に新しい体験をそれなりに与えてもらっている。

撮影する上で縛りみたいなものは過去にも経験していたつもりだけれど、それでもfpを手に取ると今まで使っていたカメラはどちらかと言えば便利なカメラ側に立っていたことを知れた。

とはいえ、使っていられなくなるぐらいfpがめっちゃ不便という感じでもない。
現代的なデジタルカメラの時点で、カメラとしてまともに写真が撮れないような領域まで達することは中々無いだろうし。

思ったより普通だ、このカメラ。

こう思えるのは、自分が使うカメラや自分の写真に対してハードルが年々低くなっているのかもしれない。
ただ、仮に機材の不便さで写真として失敗しても、ぼくはもう割り切って再び違うものを見ながらシャッターを切っている。
そのぐらいちょっと肩の力を抜いて今撮れるものをそれなりに撮るぐらいの気持ちだと、fpはめっちゃ使いやすい。

どうしても他の機材と比べて良し悪しとかを考えてしまいがちだけれど、このカメラの不便さは写真とどのように向き合っていくかを地道に考えさせてくれるような良い不便さだと思う。

ぼくはまだ今までやってきたことをこのカメラでどのように組み立てていくか考えている。
現時点でもう既にfpはぼくと写真の距離を縮めてくれている。

使い続けて変わるかもしれないけど。

fpで始める写真

ということで、これからはfpでまたボチボチ写真を撮影していこうと思う。

新しく手に入れたモノというのもあるけど、今のところ狙い通りに上手く自分の活動に当たり障りなく紛れ込ませることが出来ている。
これだけでfpには頭が上がらなくなりそう。

21:9×powder blueのとりあえずこれ使っとけ感

最後に、fpの長所を挙げるなら、やっぱり拡張性サイズ感。

個人的に、fpはそのままでも使っても十分良いコンパクトなカメラだ。
それに加えて、あの小ささを軸にユーザーが望むものだけでカスタマイズ出来る仕組みもとても良い。
めっちゃ強み。

Lマウントアライアンスの恩恵もあるし、当然ながらSIGMAの本領であるレンズ群も問題無く盛り込める。

短所についても、拡張する余地が多いことだと思う。

fpはどんな状況でも高いスコアを叩き出す性能のカメラでもなさそう。
目的に対してポテンシャルを引き出せなかった時は様々な割り切りが必要になるのかもしれない。

カメラの機能という点でも、現代では当たり前のように備えられている要素などが削られているのは確かで、何かしらの形で拡張し補完していく余地を残している。

結局のところ、カメラに対して『最低限』をどのように設けるかでfpの立ち位置は変わりそうだけれど、初めてのカメラがfpでも全然いけると思う。

写真は撮れてしまうものだから。

iRiS

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