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『子ども達を真ん中に』あいさつで、人が繋がるまちづくりを

2024.6.29(土)、PM
北九州市小倉南区の両谷市民センターで
『両谷地区青少年健全育成協議会』の総会の後に、記念講演会を催され、とても光栄なことに、ぼくにお招きいただきお話させていただきました。

とっても珍しい組織体で、
聞くところによると、その昔、地域のなかでの「青少年の健全育成」が課題となり、周辺の4地域合同による協議会を立ち上げたそうです。

今ではとっても穏やかなまちで、そんなことは想像にも及びませんが、
その当時は、どこもかしこも、盗んだバイクが勝手に走り出したり、夜の校舎の窓ガラスが何故か割れていたり、多少あったようですね・・・(笑)
エネルギーに満ち溢れていた時代です。

そんななか、『このまちの子ども達のために!』って住民たちが自ら立ち上がった組織です。素晴らしいです。そして、ずっとこれまで続いてきています。

総会のお話をお聴きしていても、このまちの大人たちが、このまちの子ども達を想う気持ちが溢れています。
エネルギーが有り余っていた時代にやんちゃした人たちが、いま、大人になって地域に恩返ししようとしているという話しも聞きました。

同じような話題展開にはなりますが、
『記念講演会』ということで、ぼくにも時間をいただきました。

これまでの、NPOでの活動や、ぼく自身が地域活動に携わりながら感じていることをお話させていただきました。

こんな立派な立て看板も作られていて感無量!

まず、お話させていただいたのは、
「地域の中で子ども達が育っていく」という『地域教育』について。

学校教育や、家庭教育のように、
何かを教えるー教わるというような上下の関係性ではなくって、

このまちのなかで、(言うならば勝手に)子ども達が育っていくということ。
それは草木が伸びていくような、自然なことではありますが、
このまちの土地のうえに、このまちの風に吹かれながら育っていきます。

このまちの、人や繋がりや文化に触れながら、子ども達は育っていきます。
どんな地域の中で、そのまちの子ども達が育っていくのでしょうか。

例えば、全く人付き合いのないまち。
家と学校と習い事に行くだけのドアtoドア。
親を見上げれば、地域の中で知り合いもいないし、家と職場とスーパーに行くだけのドアtoドア。門も玄関も戸も塞ぎきっている状態です。
こんな状況も現状、多々あっています。

一方で、
一歩外に出れば知り合いばかり。
すれ違う人たちは、みんながあいさつをして声をかけ。
イベントや集まり事があれば、みんなで心も身体も寄り合って。
子ども達の成長はみんなが見てくれています。大きくなったねって声をかけてくれます。

地域教育において、
『このまちが好き』っていう想いを子ども達に育んでいってほしいなと思います。
外からの力を持ち込んで、稼げる街だと言っている為政者もおられますが、
ぼくは、こんな根本的な、想いの育みが、そのまちを支える『人』や『まち』をつくっていくのに、何よりも重要なことだと思います。

地域はそんな子ども達の「居場所」になっていきます。
自分の居場所を認められる、好きになれるということは、自分自身を認められたり、これまでの自分の生い立ちを認められる人に育っていくものだと思います。
そうした気持ちを抱えた人が、また、次のまちを育てていってくれるものと思います。

繰り返しますが、『地域教育』とは、そんなまちのなかで、子ども達が自然と育っていくフィールドをつくっていくものだと思っています。

『このまちが好き』という感性には
『このまちの人たちが好き』という感情が絶対的に必要です。

人が繋がるまちづくり。
真の意味で、「こどもまんなか」の地域を実現していきたいですね。

そのためには、まずは、
『あいさつ』をしましょう。

防災にしろ、防犯にしろ、人の繋がりが最強です。
そのためには、まずはあいさつから。
これがコミュニケーションの全ての入口になります。

当たり前のようにあいさつができるのであれば、
あいさつ『+もう一言』を付け加えてみましょう。

さらにステップアップすると、
『〇〇さん』+あいさつ+『もう一言』、になると良いですね。
最初にお名前を呼んであげること。
名前が知った繋がりもとても良いですね。

お互いの名前をさりげなく呼んであげることは、
あなたという存在を認めていますよっていう心の寄せ方を感じることができます。


地域のなかで、より深く人が繋がっていくためには、『共感』が必要です。

『共感』が生まれるきっかけは『共通項』があることが多いです。
ともに、同じ境遇であることや、ともに感じ合えること。

「このまちで暮らしていく」という共通項だけでもとても大きいし、

『安全や安心なまちであってほしい』という願いも、そのまちの共通項となっていきます。

ぼくたちが、防犯や防災まちづくりに着手しているのは、こうした共感による地域づくりへのご支援です。

PTA組織は、共通項の最も大きな例だと思います。
同じまちのなかで、
同じ年代の子ども達を、
同じ年代の保護者達で育てている。

また、子ども達の健やかな成長を願って、保護者と先生がともに、子ども達の方に眼差しを向けて想いを寄せ合う。

地域の中で、こんな素晴らしい共通項は他にはなかなかありません。

この協議会も、PTAの方々が主要に活躍されています。
是非ぜひ、今後ともご活躍を願います。


最後に、昨年度、好きっちゃで作成した
『防犯紙芝居』をご紹介させていただきました。

この協議会での主要活動も防犯パトロールとうかがいました。

防犯パトロールは、なかなか成果や効果が見えにくい活動だし、活動じだいも無機質で機械的なものになってしまいがちです。

そこで、ちょっとした学びの場を設けることで、ちょっとでも面白味をつくっていこうという取組みです。

一覧表を配布していただいて、皆さんに眺めていただきました。
ひとつだけ、実演してみましょうということに。

『不審者ってどんな人?』へのリクエストをいただきましたので、ご披露させていただきました。

4コマ漫画になっておりまして、絵と読み文が付いている以下の画像データをご覧ください!

パトロールをする際には、
『不審な人はいないかな?』って人ばかり見てしまいます。

そうではなく、『場所』に着目することが大切というのが、この紙芝居でも伝わるのかなと思います。

ちょっとした、こんな学びを、パトロール活動にプラスアルファできると良いなと思っています。

24作の一式を、両谷地区にプレゼントさせていただきました。
是非ぜひ、有効に活用いただけたら嬉しいです。


好きっちゃのホームページから、他の作品も、スマホやパソコンから閲覧できますし、紙芝居の実物を作るためのダウンロードもできます。
A3などにプリントアウトしていただいて、画用紙に貼るだけでも、立派な紙芝居が完成できます!

北九州に限らず、全国どこでも展開できるツールですので、是非、ご活用ください!!


ぼくからのお話と紙芝居のご披露をさせていただいた後、
ほんの数分ほどですが、
お隣同士などで、思ったこと、これからのことなど、自由に話し合っていただきました。

口火を切ったように、多くのことを話し始めた皆さん。

子ども達の育成と言う、温かな眼差しをもった皆さんです。
偉そうにぼくなんかが語るようなことではありませんが、
同じ目線の活動者として、共感いただいたり、刺激を受けたことも多少はあったのではないでしょうか。


これから、ますます、住み良いまちになっていくことと思います。
ありがとうございました。



貴重な時間のなか、この記事をご覧いただきありがとうございます。



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