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「指定地域共同活動団体」の具体的検討

おはようございます。
昨日、この記事を書きました。

これからの人口構成や社会の構図について学び、そして地域のあり様がどうなっていくか。地域がチカラをつけていく必要が、今一度あるという話でした。
そして、後半は、ぼくのアイデアベースでの、『経営するまちづくり』についてアウトプットしてみました。

この記事では、イメージが伝わりやすいよう、「NPO法人〇〇町内会」という名称を例として挙げました。

そして、昨日!
つまりこの記事を朝に書いた日に、こんな言葉と出会いました。

『指定地域共同活動団体』

何だ?この見慣れない言葉は?
字面からして、ぼくたちの活動フィールドそのものじゃないか。しっかり調べてみよう。と思いました。

そこで!!
ぼくの書いた記事は、この内容そのものということが分かりました。

地域には、ローカルに暮らす人たちがいて、
地域にできることは地域でやっていく。
行政的なものはもちろんのこと、民業的なものも地域で実施できるなら請負っていき、人を雇えるようなお金にしていく。というような構想です。

(詳細は前の記事もご覧ください)

個人的には、こんなイメージを随分前から持っていました。

やっぱり、みんな考えること一緒なんですね。
全国各地、似たような課題が多いということでしょうね。
そして、国の頭の良い人たちはスゴイや。一歩先にいって、ちゃんと制度化してるんだもん。

ということで、
令和6年9月末をもって、
『指定地域共同団体』というものが、地方自治法に書き加えられました。

内容は、まさに先ほどのとおりで、
地域の団体(法人格の有無は問わない)に、請負っていただけるものは請負っていただいて、それを制度化するものです。

凄い構想。
行政の弱い部分を頼ることでもあるし。
地域のチカラを活かすことでもある。
落とし穴はたくさんありますが、ぼくはこの構想は賛成です。適切に運用されれば、新たな時代が始まります。


と!
新たな時代に驚いてはいけません。

さすが、北九州市。

実は、20年前から、既にこの構想は現実のものとなっています。まぁ言うならば、法体制がようやく北九州市に追いついてきたと言っても良いかな?(偉そうに言うな!(笑))

約20年前。
北九州市では、全部で約130ある小学校区に、『全てに』、『市民センター』を設置することになりました。
これは、社会教育法に基づく『公民館』の流れを汲むもので、公民館は全国的に「中学校区単位」に設置されています。つまり、北九州市は小学校区単位なので、概ね、2倍です。
この全小学校区に設置する市民センターの運営を委託される組織として『まちづくり協議会』が全校区でつくられました。(まだ、あと1校区だけ無いという話も聞いています)

『まちづくり協議会』は、既存の、自治会・町内会や、校区(地区)社会福祉協議会や、民生委員・児童委員、保護司、PTA、婦人会、老人クラブなど、あらゆる組織を「屋根」のようにかぶせる横断的な組織と位置付けられています。

「傘であり、肉は無い」と、ぼくは習いましたが、このまちづくり協議会が、前述の市民センターの運営を受託しています。
行政から降りてくる市民センターの運営費や、職員さんの給与や雇用は、まちづくり協議会が担っております。

この体制は、今回法改正された、「指定地域共同活動団体」が目指しているそのものの体制です。

もともと、大きな問題がありました。

まちづくり協議会は、「任意団体」なのです。
つまり、「権利無き社団」なのです。
法人格を有しないために、全ての責任が、「会長」の一人・属人にかかってしまうものです。

極端に言えば、まちづくり協議会のなかで何らか問題が生じたとすれば、会長個人の責任になります。
また、突然会長が急死した際には、協議会のお金も会長個人のお金であると整理せざるを得ないので、相続の対象となったり、もっと言えば、銀行からお金が引き出せない。印鑑を変えることができない。という問題もあります。

なので、これは、従前から指摘されていた、隠れた課題ではありました。
それが、この度、「指定地域共同活動団体」という制度ができたので、これに該当させれば良いということです。
市町村の条例で定めなければなりません。

6月末に交付されて、3ヶ月をもって施行されました。
頭の良い議員さんたちなら既に議論を始めているかと思いきや、市議会の議事録などみてもヒットしませんね。んー、何らか議論しているんだろう。


そもそも、
「まちづくり協議会」じたいが、単なる「行政からの財布としての受け皿」と化してしまっている地域は多いです。
前述のとおり、肉の無い組織の位置づけですから、実行部隊は自治会や社協だったりするものです。

なので、お金の窓口と化しているだけ。
あとは、個別にそれぞれの団体が動いているというものです。

もともとの構想であった、『横断的に協働する地域』の実現は、なかなか難しいものです。

また、『NPO法』が施行され、段々とNPO法人が増えているなかに、
「まちづくり協議会」こそ、『NPO法人』になれば良いのに!という声もあがったそうです。
しかしながら、法人格を取得するにはなかなかに重たいですよね。認可の地縁団体法人も近いものがあります。


今回の「指定地域共同団体」の地方自治法への新規追加を機に、
地域づくりのあり様。
まちづくり協議会の更なる活性化。
そして、昨日の記事でイメージしたような、
自立する地域。
活性化する地域。
地域らしい助け合いや支え合いが実現する地域。
を目指したまちづくりが進んでいくと良いなと思います。

改めて、昨日の記事です。




今日もご覧いただきありがとうございます。
貴重な時間のなか、この記事をご覧くださってありがとうございます。

冒頭の写真は、NPO法人あおぞら|noteさんの作品を使用させていただいています。ありがとうございます。
同じ、北九州市で頑張るNPO法人さんです。

猫がまちを見つめる写真がとっても良かったです。


まちづくり協議会に関する記事を貼っておきます。


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