遺跡レポ:キトラ古墳壁画体験館と飛鳥寺で感じる古代の息吹
【写真20枚】
京都駅から近畿日本鉄道でおよそ1時間半。日本人の心の故郷といわれる飛鳥がある。石舞台古墳に触れたあと(下にリンクあり)、キトラ古墳【キトラ古墳壁画体験館】と飛鳥寺におじゃました。
古墳内部への入口
階段を降りてゆくと、遺跡を探検している気分になる。受付横には、床を自動で清掃するロボットのお出迎えも。
キトラ古墳発掘の歴史や壁画、古代の暮らしを体験できる、まさに体感型施設。(期間限定で壁画の実物公開もあるそう。残念ながら期間外)
床の長方形は棺の大きさ。そこに立つと、キトラ古墳に埋葬された気がしてくる。
キトラ古墳壁画
内部の壁画は、本格的な天文図や方角をつかさどる四神、動物の頭と人間の体をもった十二支などが描かれいるという²。
剥落した部分まで精緻に再現されている。
疑似体験できちゃう
被葬者はまだわかっていないが、50代男性らしき人骨が発掘されているという。年代などから天武天皇の皇子、もしくは側近の高官ではないか¹と言われている。
本物はこちら
ぽっこりと、山肌が膨らんでいる。
当時、古墳を建造することは、社会秩序の維持としての役割があったという。律令制が整備されていくと、古墳は作られなくなってゆく。
飛鳥寺へ
今回の最終目的地「飛鳥寺」へ。
日本仏教、始まりの地
推古天皇に聖徳太子と蘇我馬子らが初願し、609年に完成したとされる³。
これまでに2度の火災に遭い、長年のあいだ雨ざらしであったという。
江戸時代に再建されたが、飛鳥大仏は誕生からずっと同じ場所にいらっしゃるという³。
お体のほとんどは後世に修復された。だが、仏身に使われている銅の多くが飛鳥時代当初のものだという³。
寺宝もあるよ
鐘をついてみる
撞かせていただく。ええぇ音ぉぉ~~~
奥の壁に「連打禁止」とありました。
蘇我入鹿の首塚
645年、大化の改新で暗殺された蘇我入鹿の首塚(とされる)。中臣鎌足と中大兄皇子に殺された入鹿の首が500m離れた飛鳥寺まで跳んだという伝説があるんだとか。
ソース;
¹:松本弥『[畿内]古墳探訪ガイド〈改訂版〉』メイツ出版、2019
²:拝観券裏面「キトラ古墳と古代飛鳥を知る」国営 飛鳥歴史公園
³:NHKテキスト「趣味どきっ![仏像の世界]」NHK出版、2022
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